私はこれを買いました!
一枚一枚を記憶に刻みながら撮る楽しみが得られる
KAMLAN 28mm F1.4(豊田慶記)
2019年12月20日 12:00
購入の決め手
ここ数年は性能の良し悪しや仕事で使えるかどうか、撮影の効率化が図れるかどうか、という評価基準で機材選びをしています。だけど写真やカメラが大好きな筆者としては「本当にそれで良いのか?」という疑問があり、その疑問に悶々としていた折に出会ったKAMLAN 21mm F1.8の、どこか懐かしい雰囲気のある写真らしい描写に「なんか良いな」と感じて。以来KAMLANレンズが気になる存在になっていました。
そこでAPS-Cで換算42mm画角となる28mm F1.4の富士フイルムXマウント用をつい先日購入。28mmを選んだ理由は、35mm画角だとちょっと短い、50mm画角だとちょっと長いと感じていた筆者の心に刺さる丁度よい画角だから。
被写界深度、収差の変化を楽しむ
届いたばかりでまだ特性などはしっかりとは掴めていないが、ピントリングや絞りリングの操作感がシットリとしていて上質感があり、お値段とのバランスが良い意味で崩壊していて触れているだけでも楽しい。絞りリングはクリック感が無いタイプで無段階で好きな絞りが選択でき、絞り羽根の形状も円形に近い。
絞りといえば、このレンズは完全マニュアルで自動絞りを持っておらず常時絞り込み。なのでLV(ライブビュー)で被写界深度や収差の変化を確認出来るのがとても面白い。収差を排除したクリアな描写も良いけれど、それだけが正解じゃないということを実体験として学べるレンズとしても優秀だと思われる。だってお手頃なんだもん(実勢価格は税込2万4,880円前後。編集部調べ)。
写りは画面中心部は絞り開放から結構シャープ。周辺部はそれなりだけど少し絞ればキリリと写る。絞り変化で描写を調律する楽しさがあって良いし、積極的にMFでピントをコントロールして思い通りの描写が得られた時の喜びは大きい。
総じて「写真撮ってる」という感触が強くて1枚1枚の撮影時の記憶がとても濃い。思い通りに撮れれば嬉しいし、失敗しても楽しい。この感覚に「写真ってやっぱコレでしょ」と思わずニンマリしています。