私はこれを買いました!

コンパクトで可搬性も◎な空飛ぶカメラ

DJI Mavic 2 Pro(大浦タケシ)

今年、デジカメ Watchでレビュー系の記事を複数執筆していただいた写真家・ライターの皆さんに、2018年に購入したカメラ系の製品(新品に限る)を1つだけ挙げていただきました。(編集部)

折り畳めば持ち歩きやすいサイズに

例年通り2018年もいくつかのカメラを購入した。我が家の緊縮財政の煽りを受け、数、金額ともに多くないが、そのなかでピックアップするのはDJI「Mavic 2 Pro」である。この“空飛ぶカメラ”は、ソニー製の裏面照射型1インチCMOSセンサーと24mm相当の単焦点レンズを搭載し、機体も含めDJIのミドルレンジに位置づけられている。

同機は本年8月に発表されたが、私自身当初購入する予定などなかった。

というのも昨年初めに同じ1インチCMOSセンサーのカメラを備えた「Phantom 4 Pro+」を手に入れ、その絵づくりのよさやフライトの安定性など満足していたからだ。ところが自分としてはよくあることだが、発売直前に少しだけフライトする機会があり、そこであっさりと考えが覆ってしまったのである。

その大きな理由が可搬性。分かっていたことだが、プロペラを広げる4本のアーム全てを折り畳むとコンパクトになり、通常のカメラと一緒に持ち運んでも苦にならないサイズ感を実感してしまったのである。

さらに操縦テクニックを要するノーズインサークル(被写体にカメラを向けた状態のまま、円を描くようにその周りを飛行するテクニック)などの飛行がアプリにより手軽に楽しめることも大きかった。これで民生用ドローンに懸架されるカメラとして大型の部類に入る1インチセンサーを搭載しているわけで、買わない理由が見つからなかったのである(と未だ自分に言い聞かせている)。

プライベートでも仕事でもMavic 2 Pro の出番は思いのほか多い。特に前述のとおり可搬性がよいためいつも帯同でき、思った時に即空撮が楽しめる。唯一不満なのはメイン機としているPhantom 4 Proと絵づくりが異なり、仕上がりが揃わないこと。この部分が改善されると、より頼れる“空飛ぶカメラ”となりそうだ。

作例

DJI Mavic 2 Pro / 1/640秒 / F5.6 / -0.7EV / ISO100

プロフィール & 近況報告

ドローンをやるようになり、4K動画を撮る機会が格段に増しました。そのため保存用のHDは買い足しても買い足して、いつもパンパン。コンパクトで信頼でき、しかも廉価な大容量ストレージってどこかあったらぜひ教えてください。

大浦タケシ

(おおうら・たけし)1965年宮崎県生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業後、二輪雑誌編集部、デザイン企画会社を経てフリーに。コマーシャル撮影の現場でデジタルカメラに接した経験を活かし主に写真雑誌等の記事を執筆する。プライベートでは写真を見ることも好きでギャラリー巡りは大切な日課となっている。カメラグランプリ選考委員。