写真展告知

飯島幸永写真展:その風土に生き抜く

(c)Koei Iijima

社会が変遷するなか、自然環境に逆らうことなく、先祖代々受け継がれた営みがある。作者は40年余にわたる長い時間をかけて取材し、写真集「暖流」-八重山諸島につなぐ命-を上梓し、先に発刊の「寒流」-津軽のおんな/越後・雪下有情-と併せて2冊によってひとつの到達点に立った。写真家魂に満ち溢れた眼差しとは何か。モノクロームによる感動のフォトドキュメントである。写真集出版を記念し「寒流」「暖流」合わせて45点を展示いたします。併せて作品、写真集のご購入もできます。

写真集「寒流」-津軽のおんな/越後・雪下有情-について

本写真集は、昭和41年東京オリンピックの2年後、越後の豪雪集落に入って豪雪に蹂躙されながらも懸命に暮らす農民と家族の姿を3年にわたって撮影したものである。また、津軽のおんなは昭和40年代半ばから50年代半ばにわたり吹き荒ぶ風と吹雪の風土に生きるおんなを中心に迫ったもので2編とも風土と日本人の凄まじい葛藤をとおして描かれる人間の美しさをテーマとしている。

写真集「暖流」-八重山諸島につなぐ命-について

本写真集は、風土と日本人を亜熱帯地方の八重山諸島で取り組んだ作品集。1973年31歳で初めて八重山に行き数年通った後、40年余の空白を経て2013年より数度通い、かつての人々や子供たちとの再会や漁師の風貌、古式の葬儀など今日的情景も入れ、過去と現在に時間軸を置いて構成展開。八重山の厳しい自然風土に生きる家族や人々の日常から、生きる意味を探ったものである。既刊「寒流」と姉妹編。

写真展情報

(c)Koei Iijima

リコーイメージングスクエア銀座 ギャラリー A.W.P

東京都中央区銀座5-7-2 三愛ドリームセンター8階

開催期間

2018年5月16日(水)~6月17日(月)

開催時間

11時~19時(最終日は16時まで)

定休日

火曜日

利用料

一回入場税込510円、年間パスポート税込3,600円

作者プロフィール

1942年東京生まれ。1964年東京写真短期大学(現東京工芸大学)卒業。卒業と同時に写真家杉山吉良に師事。ヒューマンドキュメントを中心に、風土と日本人、芸術家の風貌、心象風景など幅広く個展・出版活動をしている。1991年写真集「上村松篁・歩歩清風」(中央公論美術出版)、1992年展覧会「名画と写真で語る上村松篁・魂の賛歌」(大丸百貨店5会場)。2001年写真集「人間上村松篁」(小学館)、2010年写真集「堀文子 美の旅人」(実業之日本社)、2012年写真集「寒流」-津軽のおんな/越後・雪下有情-(彩流社)、2017年「暖流」-八重山諸島につなぐ命-(彩流社)等を出版。