イベントレポート
日本カメラ博物館で「いまも変わらぬ魅力 二眼レフカメラ展」開幕
二眼レフ持参で入館料100円引き
2022年2月14日 12:00
日本カメラ博物館は、2月8日から6月19日まで特別展「いまも変わらぬ魅力 二眼レフカメラ展」を開催中。二眼レフカメラの原型となったカメラをはじめ、長期間製造された多様な二眼レフカメラについて分類しながら紹介し、その魅力を伝える内容となっている。
カメラは登場以来、三脚に設置し、ピントグラスを確認して撮影するものだったが、乾板の時代になると感光材料の進化により手持ちでの瞬間撮影が可能となり、ファインダーの重要性が増したという。
そこで登場したのが、撮影用レンズの上に焦点確認用のレンズを並べた“二眼カメラ”の「アカデミー」(1881年)だった。アカデミーは1886年に改良型となり、ファインダー後部に反射鏡を備えたことで初の二眼“レフ”カメラとなった。
現在ポピュラーな二眼レフといえば、ロールフィルムを使用する「ローライ」(フランケ&ハイデッケ)およびローライを参考にしたカメラだとされている。1929年登場の「ローライフレックス」、1933年登場の「ローライコード」は広く普及した。
フランケ&ハイデッケはローライフレックスに関して、基本構造からストラップの取り付け方まで数々の特許を取得。これによりロールフィルムを使用する二眼レフカメラを他社が製造することは難しかったという。
しかし1945年に第二次世界大戦を経てドイツの特許と商標が没収・公開されたため、ローライに似た構造の二眼レフが世界中から多く登場することになる。中でも盛んだった日本では「(カメラ名が)AからZまで揃う」とまで言われた。
二眼レフカメラは、一眼レフカメラの普及後も「常にファインダー像を確認できる」「フラッシュ発光を確認できる」「撮影レンズに濃いフィルターを装着していても構図確認が容易」といった特徴や、スタジオ撮影ではレンズシャッターによる高速シンクロが重宝され、1990年代まで活躍していたという。
日本カメラ博物館 特別展「いまも変わらぬ魅力 二眼レフカメラ展」
開催期間
2022年2月8日(火)~6月19日(日)
開館時間
10時〜17時
休館
毎週月曜(月曜祝日の場合は翌日)
※GW期間中の4/29~5/8は休まず開館
入館料
一般300円、中学生以下無料
割引
以下のどちらか一方を利用可能。どちらも一般300円の入館料が200円となる
・YouTubeチャンネル登録で入館割引(スマホなどの画面を提示)
・二眼レフカメラの持参で入館割引(二眼レフカメラを提示)
図録「いまも変わらぬ魅力 二眼レフカメラ展」
館内またはWebサイトで販売中。価格は税込1,200円。
展示品の写真や解説パネルの内容、関連特許の図などを収録している。