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結果発表「ここがダメだよ!! PENTAX」「ここが好きだよ!! PENTAX」

PENTAXミーティングで決定 猛者たちが選んだのは……

3月10日に掲載した「第一回 PENTAXミーティング」は、おかげさまで約2万3,000ページビューを得ることができました。この手の記事としては異例の高ページビューです。読者の皆様、特にPENTAXユーザーの皆様に御礼申し上げます。ありがとうございました。

では「ページビューが高かったら公開する」とお約束した通り、「ここがダメだよ!! PENTAX」「ここが好きだよ!! PENTAX」の結果をお伝えしましょう。

いままで結果を公表できなかった理由については、前回の記事でご確認いただければと思います。

おさらいになりますが、「ここがダメだよ!! PENTAX」「ここが好きだよ!! PENTAX」は、第一回 PENTAXミーティングの参加者を募る際に取られたアンケートの一部。熱きPENTAXユーザー(だけ)が応募するイベントということで、率直かつ忌憚のない意見が集められました。その数、約900名分というから驚きです。

それでは大阪会場の様子をもとに、結果を見ていきましょう。

失笑と諦めの「ここがダメだよ!! PENTAX」…でもみんな温かい!

まずは「ここがダメだよ!! PENTAX」の結果から。PENTAXユーザーが出したダメ出しはいかに?

第5位:新製品の発売遅れ 71票

会場の誰もが「HD PENTAX-D FA★70-200mm F2.8」のことを思い出したと思います。いわれてみれば「PENTAX K-1」だってそうですよね。発売日が延期になっても、暖かく見守るのがPENTAXファン。慣れっこになっているわけではありませんから。完成度が高まって世に出ることを固く信じているのです。

第4位:広告宣伝が足りない 176票

他社に比べると、そういうイメージが確かにあります。店頭でのアピールも控えめなような。ただし一時期に比べると、カメラ雑誌などで広告を良く見かけるようになりました。弊社の営業も期待しています。がんばって!

第3位:ボディの機能や性能 210票

具体的には、「ボディ内AFモーターの駆動音」「ボディデザイン」「もっとファームウェアによる機能アップを」、そして「ストロボ同調速度」が挙げられていました。

このうちファームウェアアップデートによる機能追加は、K-1から本格的に取り入れるとのこと。先んじて好評を得ているRICOHのGRやGXRのように、ファンをうならせるアップデートを期待しています。

第2位:AF性能 244票

第3位にも「ボディ内AFモーターの駆動音」が上がっていましたが、こちらはレンズ内モーターも含めての感想でしょうか。レンズ内モーターになってからは、速度と静粛性はかなり向上していると思うのですが……他社に比べるとまだ進化の余地が感じられるのでしょう。ファンならではの熱い期待の現れです。

第1位:レンズラインナップ 298票

堂々の1位がこれ。会場では乾いた失笑が起こると同時に、苦労を同じくする者同志に見られる強い一体感が感じられました。集まったメンバーの強いブランド愛が、ここに昇華された瞬間です。

とはいえ35mm判フルサイズ対応レンズでは、これまで弱かった全域F2.8のズームレンズが取り揃えられるなど、かなり期待できるラインナップになりつつあります。ロードマップもCP+2016で更新されましたし、今後はますますの期待がかかります。

それにしても厳しい意見を素直に傾聴し、自らイベントで集計・発表するリコーイメージングの度量には感心させられました。PENTAXらしいといえばそうなのですが、こうした前向きで真摯なブランドの姿勢が、多くのPENTAXファンの心を掴んでいる理由なのではないでしょうか。今回アンケートで明らかになった数々の「ここがダメだよ!!」が、今後の製品開発やマーケティングに生かされるのは間違いないでしょう。

ユーザーを大切にするブランド……それがPENTAX

気分を変えて、次は「ここが好きだよ!! PENTAX」の結果です。

第5位:個性的で魅力的なレンズ(Limitedレンズなど)122票

さきほどの「ここがダメだよ!!」の1位もレンズネタでしたが、やはりPENTAXといえばレンズの魅力に尽きるのではないでしょうか。問題は偏りすぎというか、趣味的にすぎるというか。でも、そんなレンズが好きだからこそ、PENTAXファンを止められないという話も良くわかります。

第4位:操作性のよさ(ボタン配置、ハイパー操作系など)129票

これも納得のランクイン。他社ユーザーからすると少々とっつきにくい面もあるのですが、良く考えられたボタン配置や操作系には定評があります。個人的にはグリップも握りやすくて好印象です。

第3位:防塵防滴構造 147票

これもまた、PENTAXの十八番といってよいでしょう。

司会者によると、PENTAXボディは他社より強力な耐久性能をもっているとのこと。単に「防塵防滴」としか表現できないのが少し残念だそうです。というのも、レンズ交換式カメラは開口部が大きいため、いわゆるJIS保護等級をもって数値化することはできないから。そんな話も勉強になりました。

第2位:コストパフォーマンスが高い 165票

長年にわたる企業努力が評価されました。PENTAXファンは、他社の同クラスにない機能・性能を誇らしげに語るものです。例えば、エントリークラスのK-S2に搭載された、視野率約100%のファインダーなどがそれにあたります。

第1位:小型軽量ボディ 199票

でました! 栄えある1位です。PENTAXといえば、やはりこれでしょう。アサヒペンタックスの時代より、優秀な小型軽量機を送り出してきたPENTAX。この瞬間、会場からは拍手が起こり、ファンとメーカーがひとつになったのです。

◇   ◇   ◇

というわけで、約900名のユーザーそれぞれのPENTAX愛が反映された、良きアンケート結果だったのではないでしょうか。これを受け、今後のPENTAXがどのような進化を遂げるのか期待が高まります。

ちなみに、前回の記事でシークレットだったPENTAXマニアッククイズの優勝商品は、645Zのペンタガラスでした。実用からはほど遠い単なる部品のひとつですが、ファンにとってはこの上なくうれしい一品。優勝された大阪会場の方と東京会場の方、おめでとうございました。

(本誌:折本幸治)