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第一回 PENTAXミーティングに潜入してみた
メーカーイベントらしかぬマニアックさ…K-1体感イベントも全国で開催
Reported by 本誌:折本幸治(2016/3/10 15:30)
CP+2016が始まる以前のある日、何気なく見たWebページに興味を覚えました。
PENTAXブランドに熱い思いをもったファン「PENTAXIAN(ペンタキシアン)」の皆様と、リコーイメージングが熱い時間を過ごす交流イベントPENTAXミーティングを開催します!
さらにこんな一文も。
日頃なかなか言えない当社への思いを聞かせてください。
PENTAXファンといえば、ブランド愛が強いクラスタのひとつだと個人的に決めつけていますが、これはメーカーへ物申したい熱いファンにとって、見逃せないイベントなのではないでしょうか。
PENTAXミーティングは一体どうなるのか……ファンとメーカーが手を取り合い、ともに歩もうという歴史的な瞬間の訪れ? それとも怒号の中、開発者が頭を下げる謝罪の場に?
これは参加したいぞ!……というわけで、3月5日に大阪で行われた「第一回 PENTAXミーティング」を見学してきました。はたして、どんなイベントになるのやら。
ちなみに3月12日には、東京でも同じタイトル・内容のイベントが開かれます(すでに申込受付は終了)。その東京会場に参加される読者のために、大阪会場の内容につきましては、一部シークレットでお送りますことをご承知ください。
世間的にはこちらがメイン「K-1体感&トークライブ」
その前に、第一回 PENTAXミーティングが始まる前、同じ場所で開催された「PENTAX K-1体感&トークライブ」の模様をお伝えしましょう。4月下旬発売予定のフルサイズデジタル一眼レフカメラ「K-1」が体験できるイベントです。大阪会場以降、全国5都市で開催されます。
K-1の発表日の都合上、告知の順番はPENTAXミーティング→K-1体感&トークライブでした。私もK-1発表のその日まで、PENTAXミーティングとK-1体感&トークライブが併催されることはつゆ知らず。
K-1体感&トークライブの会場には、入口から順にK-1ギャラリー、タッチ&トライ、レンズ体験、高感度体験といった各コーナーが設けられていました。この構成は大阪会場以外も同一とのこと。
PENTAX初のフルサイズデジタル一眼レフカメラとあって、K-1に対する来場者の意気込みはかなりのものでした。
リコーイメージングの人に聞いたところ、「思ったより小さい」「見た目の割にズシリとしている」「グリップが持ちやすい」「シャッターフィーリングが良い」という意見をよくいただいたとのことです。
変態的な動きのフレキシブルチルト式液晶モニターを試す人もよく見かけました。いったん引き出してから動かすコツがわかれば、あとはぐりぐり動かせます。
来場者が自分の使っていたレンズを取り出し、「このレンズはつきますか?」という質問もよくあったそうです。さすが35mmフルサイズセンサー。ようやく持っている35mmレンズの隅々まで活用できるとあって、ベテランユーザーもK-1に興味津々の様子です。
FA Limitedなど売れ筋のレンズについては、レンズ体験コーナーにもおいてあり、装着具合を確かめられました。
写真はK-1に装着したsmc PENTAX-FA 31mmF1.8AL Limited。
こちらはsmc PENTAX-FA 43mmF1.9 Limited。なぜシルバーを選んだのか。
その奥にはセミナーステージの会場が。大阪会場では、田中希美男さんとK-1開発者による「PENTAX K-1 開発者対談」、中西敏貴さんが語る「PENTAX K-1で描く冬の光」、谷口泉さんが講師の「PENTAX K-1先行体験ワークショップ」が行われました。
K-1を評して「軽快で快速、それでいてきれいに結果を残す」と語ったのは中西敏貴さん。「APS-CセンサーのK-3 IIで十分かと思っていましたが、K-1を使ってみると絵に余裕を感じます。トーンも抜け感もよくなりました」とのこと。当サイトで公開した中西敏貴さんの「PENTAX K-1 スペシャルギャラリー」もあわせて御覧ください。
会場外ではPENTAXオリジナルグッズの販売も。
例えば、PENTAX K-1 オリジナルTシャツとPENTAX K-1 マフラータオル。それぞれ3,000円、1,500円で販売されていました。マフラータオルは会場限定で180円引きだそうですよ(いずれも税別。以下同)。
写真のマネキンが持っているのが、PENTAX K-1 トートバッグとイベント会場限定のPENTAX K-1 デニムトート。どちらも会場価格は1,500円。
こちらはPENTAX マグカップ。通常1,350円のところ、会場限定1,000円で販売。様々なPENTAXカメラが図案化されています。
「PENTAX K-1体感&トークライブ」はこのあと、東京・大阪・名古屋・福岡・札幌の順で開催されます。
PENTAX K-1体感&トークライブ
- 大阪:3月5日(土)11時〜17時。堂島リバーフォーラム1F(ホール)※終了しました
- 東京:3月12日(土)12時〜17時、3月13日(日)11時〜17時。ベルサール新宿セントラルパーク1F(ホールA)
- 名古屋: 3月19日(土)11時30分〜17時30分。ナディアパーク デザインセンタービル3F(デザインホール)
- 福岡:3月21日(月・祝)12時30分〜17時30分。西鉄ホール ソラリアステージ6F
- 札幌:3月26日(土)12時30分〜17時30分。TKPガーデンシティ札幌駅前5F(A・B・C)
また、上の5都市以外では、「PENTAX K-1体験会」も開かれます。これだけたくさんの都市をイベントで回るのは、PENTAXとして久し振りなのでは。
PENTAX K-1体験会
- 盛岡:4月2日(土)12時30分〜17時30分。アイーナ いわて県民情報交流センター8F(811)
- 広島:4月2日(土)12時30分〜17時30分。広島YMCA国際文化センター2号館B1F(コンベンションホール)
- 新潟:4月9日(土)12時30分〜17時30分。駅まえオフィス貸会議室9F(中会議室)
- 金沢:4月9日(土)12時30分〜17時30分。リコージャパン石川支社内ViCreA金沢
- 仙台:4月16日(土)12時30分〜17時30分。仙都会館8F
- 高松:4月16日(土)12時30分〜17時30分。高松商工会議所2F(201)
- 静岡:4月23日(土)12時30分〜17時30分。静岡駅前会議室 内野ビル3F(301)
- 鹿児島:4月23日(土)12時30分〜17時30分。サンプラザ天文館2F(E‐6)
熱戦が繰り広げられた「PENTAXマニアッククイズ」
さて、PENTAX K-1体感&トークライブのあと、いよいよPENTAXミーティングが始まります。
どこから現れたのか、定刻にぴったり集まるPENTAXファンたち。まあ、ほとんどの人が体感&トークライブから引き続いての参加のようでしたが。
会場に入った選ばれし約100名は、思い思いの場所に陣取りました。大きく掲げられた正面のロゴを見てください。社名ロゴの「RICOH」ではなく「PENTAX」!
ちなみに、このミーティングの呼びかけのとき、リコーイメージングが使った「PENTAXIAN」という言葉は、海外で以前から使われているという「熱心なPENATAXファン」を意味する固有名詞。「熱心な」というより「熱狂的な」の方がふさわしいかも。
開会に先立ち、まずはリコーイメージング株式会社、赤羽昇代表取締役の挨拶がありました。
赤羽社長は、ミーティング参加者から事前に集められたアンケート結果「ここがダメだよ!!PENTAX」をすべて見たそうです。社員もよく社長に見せたなと思います。
「批判もありましたが、親身な意見に感謝以外の言葉がありません。正直、人も時間も資金も厳しいです。しかし皆様の意見を拝読し、どんなに厳しくともカッコつけず、信じるところを行くのが大切だと思いました」と、PENTAXらしいコメントでした。
続いては「PENTAXマニアックスコンテンツ」のコーナー。商品企画部の前川泰之さんが登壇し、PENTAXレンズについてのマニアックな話を披露してくれました。
当日、前川さんが用意してきたのはこんなエピソードです。
- Limitedレンズって何?
- 採用されなかった31mm Limitedデザイン
- 採用されなかった5656の機構
- お蔵出し:FLEXIレンズ
- お蔵出し:645 W-SOFT 120mm
- お蔵出し:PENTAXソフトレンズ
- SPコーティング採用のきっかけ
- クリーニングスティックのはなし
- ABCコーティングとHDコーティング、性能はどっちが上?
どうでしょう。どれもPENTAXファンしか興味を覚えないであろう怪しい見出しが並んでいます(1つだけレンズと関係がない話が入ってますが……)。
当日は参加者の挙手の数により、このうちいくつかのエピソードが日の目を見ました。参加者からの質問も出て、盛り上がりの中に終了。東京会場の参加者のため、ここでは詳しい内容を伏せておきましょう。
後を受けたのは、大阪サービスセンターの竹内さん。サービスセンターに持ち込まれたカメラの清掃の手順や、クリーニングスティックを使ったセンサー清掃の話などなど、こちらもためになる話でした。
そして、PENTAXミーティングは佳境へ。「ここがダメだよ!! PENTAX」トップ5の発表です。
この「ここがダメだよ!! PENTAX」は、本ミーティングへの申し込み時に集めたアンケートをもとにしたもの。約900名の回答があったそうです。
さあ、ユーザーがメーカーにダメ出しをして、それをメーカー公認で発表する、というアグレッシブな企画の結末はいかに?
すみません。これも東京会場の参加者のため、ここでは秘密とさせてください。この記事のページビューがよければ、東京会場の終了後にでも改めて記事にしたいと思います。1位の「ここダメだよ!!」が発表された瞬間、参加者全員のやるせない失笑が会場を包んだ(そして会場が一体となった!)のは、大阪の良き思い出となりそうです。
ちなみに「ここが好きだよ!! PENTAX」というアンケートも受付時にあり、バランスを取る形で発表されたことを付記しておきます。
「ここがダメだよ!!」でひとしきり盛り上がった後は、「PENTAXマニアッククイズ」の時間になりました。○×ボードを手にした参加者による、勝ち抜きバトルが繰り広げられます。問題の一部を公開しましょう(東京会場では別の問題になります)。
世界初のAF一眼レフカメラを発売したのはPENTAXである。
2000年のフォトキナで参考出品されたものの、未発売に終わった幻の「K-1」、実はメディアは未来を見据えたSDカードだった。
K-1に取り付けて、手ぶれ補正機構「SR」が効くPENTAX純正レンズは、生産終了品・現行品あわせて183種類である。
こんな感じの問題が続きます。さすが皆さんよくご存知で、なかなか決勝進出数に絞り込まれず、司会者が焦る場面も。にわかPENTAXファンの私はまったくわかりませんでした。
で、優勝した1名様には素敵な賞品が贈られました。ファン垂涎のその賞品とは……すみません、これも東京会場のミーティングが終わるまで秘密です。発表された瞬間、会場がどよめきに包まれるほどの豪華な賞品でしたが、ファンでない人にとっては謎めいた何かにしか見えないのだろうなあと思いました。そういう賞品です。
そんなこんなで無事幕を閉じた第一回 PENTAXミーティング。熱心なファンを抱えるPENTAXブランドならではのイベントとして、第二回、第三回と続くことを期待します。