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カシオ、28-300mm F2.8レンズ搭載の「EXILIM EX-100」

1/1.7型センサー採用。EX-10に並ぶフラッグシップ機

 カシオ計算機は、コンパクトデジタルカメラ「EXILIM EX-100」を3月下旬に発売する。店頭価格は8万9,800円前後の見込み。「EXILIM EX-10」(2013年11月発売)に並ぶフラッグシップ機に位置づける。2月13日に開幕するCP+2014に展示する。

 EX-10の35mm判換算28-112mm相当F1.8-2.5レンズに対し、EX-100は28-300mm相当(10.7倍ズーム)F2.8レンズを搭載。それぞれ“画質重視のEX-10”、“ズーム重視のEX-100”と特徴付けている。いずれもWi-Fi機能を搭載。

 10.7倍の高倍率ズームレンズながらズーム全域で開放F2.8としたことで、望遠側までズームしても速いシャッタースピードを維持でき、手ブレ抑制に有利な点をアピールする。レンズシフト式手ブレ補正機構も備える。

 撮像素子のスペックはEX-10と同様、有効1,210万画素の1/1.7型裏面照射型CMOSセンサー。EX-100と同様のレンズスペック(28-300mm相当F2.8)を持つ現行デジタルカメラとしては、オリンパスのEVF搭載モデル「OLYMPUS STYLUS 1」がある。EX-100はEX-10同様にEVF非対応。

 最高感度はISO12800(HSナイトショットでISO25600相当)。RAW記録に対応する。露出モードはプログラムAE、絞り優先AE、シャッター速度優先AE、マニュアル露出を利用可能。

 2機種に共通する撮影モードとして「プレミアムブラケティング」(モードダイヤル上BKT)がある。ワンシャッターで合計9枚の画像を記録する“2軸ブラケット”を特徴とする同社独自のモードで、2種類のパラメーターをそれぞれ縦軸・横軸とし、各軸のパラメーターを変えながら(ブラケティング)撮影する。

 EX-100のプレミアムブラケティングでは選択可能なメニューが3つ増え、全部で20(うち7項目が2軸ブラケット)の設定を用意。例えばEX-10でホワイトバランスを横軸に設定した場合、掛け合わせられるのは「明るさ(EVシフト)」のみだったが、EX-100では彩度やコントラストも横軸に設定できるようになった。ほかに、絞りとシャッタースピードを固定してISO感度でブラケット撮影する1軸のブラケット項目が増えている。

プレミアムブラケティングで新しく設定できるようになった「ホワイトバランス×彩度」の例
同じく新しく設定できるようになった「ホワイトバランス×コントラスト」

 撮影画面には、コントロールダイヤル、ファンクションリング、上下キー、左右キーのそれぞれに割り当てられた機能のインジケータ4つを、ライブビュー画面の四辺に表示する「EXファインダー」を新搭載。3.5型の背面モニターに表示しても、3型相当のライブビュー表示領域が残るという。

 レンズ根元の「ファンクションリング」およびレンズわきの「フロントシャッター」は、引き続きそれぞれに各種機能を割り当て可能。フロントシャッターには再生モード時の画像送信(Wi-Fi)のショートカットなども設定できる。

 再生画面に、1枚表示とマルチ画面を有効した画面レイアウトを新搭載。前後3コマずつをサムネイル表示しながら目的の画像を探せるようになった。

 タイムラプス(TL)モードには、インターバル撮影した画像をカメラ内で合成する「インターバル静止画」や、動画化する「ムービー作成」機能も利用可能。新しく追加された「インターバル星空」では、星空撮影にあわせたという撮影間隔と撮影枚数がプリセットされている。

 液晶モニターは3.5型92万ドットのチルト式。上180度、下55度まで開く。自立スタンドもEX-10から継承している。

 記録メディアはSDXC/SDHC/SDメモリーカード。内蔵メモリーは約48.9MB。

 動画記録は最大1,920×1,080/30fpsのH.264。記録解像度を小さくすることで、120fpsから最大1,000fpsのハイスピード動画も記録可能。

 バッテリーはリチウムイオン充電池「NP-130A」。撮影可能枚数は約390枚。USB充電に対応する。単体のバッテリーチャージャーは別売。

 外形寸法は119.9×67.9×50.5mm。撮影時の重量は389g。

(本誌:鈴木誠)