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天体撮影を始めたい人に…軽量2.5kgのビクセン「SDE72SS鏡筒」
2025年5月8日 18:12
株式会社ビクセンは、初めての天体撮影向けとする「SDE72SS鏡筒」を5月23日(金)に発売する。
同時発売の天体望遠鏡「ポルタII-SDE72SS」に採用された鏡筒の単体モデル。
色収差を極めて高いレベルで抑えられるという、SDガラスを採用したアポクロマート鏡筒。
レンズの光学面全面には、フレアやゴースト対策としてマルチコートを施している。これにより、星や月の周辺が青紫色ににじむ色収差を防ぎ、鮮明に写し出すことが可能とする。また、意図しない光の散乱を防ぐことで、コントラストの低下が防げるという。
本体重量は比較的軽い2.5kg。伸縮式フードを採用したことで、コンパクトに収納・携行できる。
ビクセン規格と薄型アタッチメント規格に対応したアリミゾプレートを採用したほか、粗動と微動の組み合わせでピントを調節する専用のデュアルスピードフォーカサーを搭載。微動時の減速比は約10:1となっており、天体写真撮影や高倍率観測などで、精密なピント合わせが行えるという。
鏡筒部
- 対物レンズ(主鏡)有効径:72mm
- 焦点距離:432mm
- 口径比:F6
- 分解能:1.61秒
- 極限等力:11.1等
- 集光力:肉眼の106倍
- ファインダー:5倍30mm(実視界8度)
- 焦点調節方式:ラックアンドピニオン(専用デュアルスピードフォーカサー付)
- パーツ取付:ネジ込み(63mm)、差し込み(31.7mm、50.8mm)
- 接眼レンズ(31.7mm径):別売
- 外形寸法:307~365×82mm
- 重量:2.5kg(本体2.2kg)
- 付属品:専用アルミケース、正立天頂プリズム、ファインダー5×30(脚付)
SDEレデューサー
SDE72SS鏡筒に、別売のSDEレデューサー(0.8倍)を装着することで、焦点距離346mm(F4.8)の撮影鏡筒としても運用可能。イメージサークル30mm、APS-Cサイズ以下のセンサーをカバーする。
キヤノンEFマウント用のアダプターを同梱する「レデューサー SDE for Canon EF」と、ニコンFマウント用アダプターを同梱する「レデューサー SDE for Nikon F」を用意。価格は、どちらも5万3,900円。
焦点距離が短く扱いやすいため、直焦点撮影の初心者に最適だという。
キヤノンRFマウントおよび、ニコンZマウントへは、それぞれ市販の変換アダプターを利用することで対応。
レデューサーSDE
- 対応鏡筒:SDE72SS鏡筒
- 倍率:0.8倍
- 焦点距離の変化:432mm→346mm
- F値の変化:F6→F4.8
- イメージサークル:30mm
- コーティング:マルチコート
- 鏡筒側取付ネジ:54mm(0.75mmピッチ)
- カメラ側取付ネジ:48mm(0.75mmピッチ)
- 外形寸法:58×61mm
- 重量:272g
回転装置
- 鏡筒側取付ネジ:63mm(1mmピッチ)
- カメラ側取付ネジ:54mm(0.75mmピッチ)
- 外形寸法:78×46mm
- 重量:208g
カメラアダプター
- 鏡筒側取付ネジ:48mm(0.75mmピッチ)
- カメラ取付:各マウントに直接取り付ける
- 外形寸法:64×16mm
- 重量:46g