ナナオ、キャリブレーションセンサーを内蔵した「ColorEdge CG245W」

~空き時間に自動的にキャリブレーション可能

ColorEdge CG245W

 ナナオは、キャリブレーションセンサーを内蔵した24.1型液晶ディスプレイ「ColorEdge CG245W」を4月9日に発売する。価格はオープンプライス。直販価格は20万9,790円。

 ディスプレイ上部のベゼル部分にキャリブレーションセンサーを内蔵した製品。外部センサーが不要なため、より簡単にカラーキャリブレーションを行なうことができる。正確な色再現が要求されるプロフォト、映像製作、出版、印刷、CG、CADなどの分野に向ける。

 従来、カラーキャリブレーションには外部のカラーセンサーをディスプレイにセットする必要があった。今回カラーセンサーをはじめ、ディスプレイ内部にキャリブレーションシステムを組み込んだことでディスプレイ単体での「セルフキャリブレーション」が可能になった。これまでナナオでは医療向けディスプレイで同様のシステムの採用例があるが、ColorEdgeシリーズでカラーセンサーを内蔵するのは初めてとなる。

セルフキャリブレーションを行なっているところ内蔵センサーは電動。自動的に展開する

 セルフキャリブレーション機能は、PCの電源がOFFになっていても実行できる。内蔵のスケジュール機能と組み合わせることで、夜間などPCを使用していない時間に自動で定期的にキャリブレーションを行なうことが可能。煩雑なカラーキャリブレーション作業が自動化できることから、同社ではユーザーの業務効率向上効果を謳う。

 センサーはベゼル内から電動で展開し画面上部を測定する。工場出荷時にセンサーの測定位置と画面中央との相関をとっており、キャリブレーションを行なうと画面全体が最適になるようになっている。また、液晶パネルとセンサーのばらつきも1台ごとに調整しているため、精度の高いキャリブレーションができるとしている。内蔵カラーセンサーは「i1 Display2」と同程度の精度という。

色域

 キャリブレーションは同梱のPCソフト「ColorNavigator」で行なえるほか、セルフキャリブレーションの場合はディスプレイの前面ボタンから実行できる。

 同梱の「ColorNavigator Ver.5.4」には、コレレーションツール「Correlation Utility」が加わった。コレレーション機能により、基準としたい外付けセンサーの測定結果に内蔵センサーを合わせることが可能。複数のColorEdgeシリーズを同じ基準でキャリブレーションすることができる。

 ディスプレイとしての基本性能は2009年8月に発売した「ColorEdge CG243W」を踏襲した。色域はAdobe RGBカバー率98%、NTSC比102%。

 液晶パネルは24.1型のIPS。最大解像度は1,920×1,200ドット。最大輝度は270cd/平方m。コントラスト比は850:1。応答速度は黒→白→黒が13ms、中間階調が5ms。

ボタンにLEDを内蔵した。暗い場所での操作性が向上したという縦位置にも対応したフードが付属する

 新たに、暗い場所での操作性を高めるLEDフロントボタンを搭載した。また、縦回転時にも使用可能な新型フードが付属する。

 スタンドは、昇降157mm(最大182.5mm)、縦回転が右回り90度、チルトが上30度、スイーベルが左右172度。入力端子DisplayPort×1、DVI-I×2(いずれもHDCP対応)。アップストリーム×1、ダウンストリーム×2のUSB 2.0ハブ機能も備える。

 サイズは566×242~256×396.5~553.5mm(幅×奥行き×高さ)。スタンドを含む重量は約10.1kg。

輝度ムラを押える「デジタルユニフォミティ補正回路」も搭載
入力端子



(本誌:武石修)

2010/2/25 16:20