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そびえる「雪の大谷」を間近に…立山黒部アルペンルートが4月15日(火)から営業開始

巨大な雪の壁「大谷エリア」

富山県と長野県を結ぶ立山黒部アルペンルートが4月15日(火)から今年度の営業を開始する。同ルートは富山県立山駅から長野県扇沢までを6種類の乗り物で結び、標高3,000m級の立山連峰や黒部ダムの絶景を手軽に楽しめる特徴がある。

標高3,000m級の立山連峰の中腹に位置する室堂周辺(標高2,450m)は世界有数の豪雪地帯として知られる。今冬の積雪は2月10日(月)時点で740cmに達し、前年同期の600cmを大きく上回った。大観峰(標高2,316m)でも650cmを記録し、前年同期比250cm増となっている。

今年度の除雪作業は2月上旬から立山駅周辺で開始。約2カ月をかけて室堂を目指す。除雪の進捗はWebサイトやSNSで3月から随時発信予定という。

室堂までの道を除雪した際に出来上がるのが「大谷」の雪壁

最大の見どころとなる「雪の大谷ウォーク」は6月25日(水)まで開催される。午後の陽が傾くにつれて雪壁に夕陽が差し込み、壁面全体が琥珀色に輝く。室堂ターミナル付近からは、天候が良ければ雪壁に映る影まで鮮やかに浮かび上がり、圧巻の風景が広がる。

室堂平では4月から6月まで雪景色を楽しめる

黒部ダムでは春の放水が始まり、高さ186mから一気に放たれる水しぶきが虹を描く様子も見られる。特に晴天時の午前中は、水しぶきと立山連峰の雪景色が織りなす壮大な眺めを楽しめる。

室堂平周辺は平地より気温が15℃ほど低く、初夏から夏にかけては「雲上の避暑地」としても人気を集める。6月には標高差を生かし、雪景色と新緑という2つの異なる季節感を同時に楽しめる。

6月は標高により雪と新緑が楽しめる。(上)室堂平・みくりが池、(下)立山高原バス道路・桑谷周辺
本誌:佐藤拓