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今年で20周年/キヤノンのコンパクトフォトプリンター「SELPHY」

デジタルカメラやSNSの普及にあわせて進化 これからもシリーズの拡充を宣言

左からSELPHY CP1500、SELPHY SQUARE QX10

キヤノン株式会社は4月16日(火)、コンパクトフォトプリンター「SELPHY(セルフィー)」シリーズが誕生20周年を迎えたと発表した。

フォトクオリティの昇華型熱転写方式を採用し、主にポストカードサイズの手軽なプリントを可能とした「SELPHY」。この20年間、インクジェット方式の「PIXUS」とはまた違う、プリントの楽しさをユーザーに届け続けてきた。

最初の「SELPHY」は、2004年10月発売の「SELPHY CP400」「SELPHY CP500」になる。前身である「CP-10」(2001年4月発売)から続く昇華型熱転写方式を採用した製品で、このときより新たな写真の楽しみ方を体験してほしいという思いから、Self(自分自身)とPhotography(写真)の2単語を組み合わせた「SELPHY」のシリーズ名が加えられた。

さらに同年、インクジェット方式の「SELPHY DS700」を投入するなど、「SELPHY」はフォトプリント市場の先駆けとして支持を得ていく。

「SELPHY CP710」(2005年9月発売)では、カラー液晶モニターの搭載や、メモリーカードからのダイレクトプリントに対応。プリント方式は昇華型熱転写式に絞られた。

時代は下り、「SELPHY CP900」(2012年9月発売)の時点で、スマートフォンなどとのワイヤレス連携が可能になる。

2020年4月には、バッテリーを内蔵した「SELPHY SQUARE QX10」(2020年4月発売)が登場。場所を選ばない手軽なフォトプリント環境をユーザーに提供した。Instagramを意識してか、このモデルは正方形の専用シール紙を採用している。

現行モデルは2022年9月発売の「SELPHY CP1500」。昇華型熱転写方式を採用し、QX10に続いてスマートフォンからのプリントに対応。さらに、SDメモリーカードなどからの直接プリントが可能になるなどの多機能化が進んだ。

発表資料の結びとしてキヤノンは、「これからも幅広いユーザーの期待に応えながら、時代の変化に合わせたSELPHYシリーズの拡充を続けることで、新たな写真の楽しみ方や使い方を提供し、映像文化への貢献を目指します」としている。

本誌:折本幸治