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Adobe Premiere Proのオーディオ編集機能が向上。“フェード”など直感的なワークフローに

テキストスタイルの機能強化も

アドビは1月16日(火)、動画編集ソフトウェア「Adobe Premiere Pro」の最新版(ベータ版)を公開した。オーディオおよびテキストスタイル関連の新機能を搭載している。

オーディオ編集においては、そのワークフローをより“直感的で、素早く、簡単に”するためのアップデートを実施。オーディオを高品質に仕上げるほか、より少ないクリック数で最終的なミックスまで完了できるようになるという。

具体的には、音声クリップ上のハンドルのドラッグ操作だけで、“フェード”を作ることができるようになった。従来は対応するエフェクトを選択して音声クリップにドラッグ&ドロップするなどの操作が必要だったが、それを任意のクリップ上で直接実施できるため、作業時間を大幅に短縮できる。

音声クリップ上でフェードの調整が可能になった

「オーディオタイプの自動タグ付け」機能も新たに搭載された。タイムライン上にのせた音声クリップを「会話」「ミュージック」「効果音」「環境音」のいずれかに自動的に識別してアイコンを表示する。それぞれのオーディオタイプに最も適したツールにワンクリックでアクセス可能になる。

AIを活用した「スピーチを強調」ツールも追加された。話者の背景ノイズを除去し、会話の音声を改善する機能。重要な話者の音声品質を損なわずに背景ノイズを除去できるのがポイント。“ミックス量”のパラメータを調整して、背景ノイズの雰囲気を残すといったことも可能。この機能は2月に一般提供も開始する予定としている。

テキストスタイル機能は、主に日本のユーザーから機能強化を望む声が多くあったという。今回のアップデートでは、ひとつのテキストの中で強調したいワードや箇所だけに、異なるスタイルを適用できるようになった。

過去に自分で作って保存したスタイルを一覧できるスタイルブラウザを新設した。保存したスタイルをシームレスに再利用できるとしている。このほか、カラーフォント、絵文字機能(macOSのみ)への対応なども含まれている。

「エッセンシャルグラフィックスの参照用サムネイル」は、スタイルとサムネイルがともに表示され、スタイルを簡単に確認できるようになった
本誌:宮本義朗