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Adobe Photoshopの「写真を復元」機能が予告。写真の傷を自動除去

オブジェクト選択など強化した最新版が公開

Adobe Photoshop公式YouTubeチャンネル「New Photo Restoration Neural Filter in Photoshop」より。適用前(左)と適用後(右)

アドビは6月14日、Adobe Photoshop(デスクトップ版)のニューラルフィルターに、「写真を復元」機能を近日中に搭載すると発表した。また、同ソフトの最新版(バージョン 23.4)も同日に公開している。

ニューラルフィルターに「写真を復元」を追加

“古い写真や傷のついた写真をよみがえらせることができる”という機能。AI技術を利用して、画像内の傷や細かい欠陥を検出し、除去できるという。

Adobe Photoshop公式YouTubeチャンネル「New Photo Restoration Neural Filter in Photoshop」より。適用前(上)と適用後(下)

ニューラルフィルターは、同社のAI技術「Adobe Sensei」による機械学習を活用したPhotoshop内のワークスペース。白黒写真をカラー化する「カラー化」や、画像の切り抜き時に解像度の低下を補正する「スーパーズーム」など、各種補正をサポートする機能を備える。

2021年10月には、ベータ版として「風景ミキサー」、「カラーの適用」、「調和」が追加されている。

最新版の更新内容(バージョン23.4)

オブジェクト選択ツールの強化

人物画像において、髪の毛をより適切に選択できるようになった。「被写体を選択」と同じ品質のマスクを作成できるとしている。

ツールバーで「オブジェクト選択ツール」を選択。画像内の人物をクリックするか、人物の周囲に自由選択図形または選択範囲を作成することで、髪の毛のディテールまで切り抜くことができる。

選択を完了したら、オプションバーの「選択とマスク」内の「髪の毛を微調整」オプションを使用することで、ペット、動物、毛皮など、人物以外の画像をより自然な印象に仕上げることが可能としている。

人物や動物の髪の毛まで詳細に選択(Adobe公式サイトより)

動画編集がM1搭載Macにネイティブ対応

動画編集および再生が、アップルのSoC「M1」を搭載したMacにネイティブ対応した。以前のバージョンではIntelプロセッサ搭載Macのみの対応だった。

その他(一部)

・丸みのある円柱形の面に、アートワークを湾曲させて(変形にも対応)追加できるようになった。

・ガイドの機能が強化され、カラーの変更など各種カスタマイズに対応した。

ガイド機能のカスタマイズに対応(Adobe公式サイトより)
本誌:宮本義朗