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シリーズ初、現像エンジンを刷新した「SILKYPIX Developer Studio Pro11/11」。Apple ProRAWにも対応

1月31日まで発売記念10%オフ

市川ソフトラボラトリーは12月9日、RAW現像ソフトSILKYPIXシリーズの最新プロフェッショナル版「SILKYPIX Developer Studio Pro11」と、同じくスタンダード版「SILKYPIX Developer Studio 11」を発売した(いずれもダウンロード版)。対応OSはWindows 11/10/8.1 64bit版(Windows 10のタブレットモードには非対応)。macOS版は2022年春の発売を予定。パッケージ版については発売時期未定としている。

希望小売価格(税込)はプロフェッショナル版が税込2万2,000円、スタンダード版が1万3,200円。従来バージョンやバンドル製品からのアップグレード価格も設定されている。なお、2022年1月31日まで発売記念キャンペーンを実施しており、プロフェッショナル版は1万9,800円、スタンダード版が9,900円(いずれも税込)で購入できる。

2004年に発売されたRAW現像ソフトSILKYPIXシリーズの最新版。プロフェッショナル/スタンダード版ともに従来バージョンからRAW現像エンジンを刷新。新しくなったデモザイク処理技術「クリアビュー」を搭載し、同社は「今までにない画像の高解像感を実感いただけます」としている。クリアビューはソフト上で画像を開いた時点で適応されるとしており(ベイヤータイプのセンサー搭載機で撮影したRAWデータが対象)、従来バージョンで搭載されていたデモザイク処理「標準」と切り替えることも可能としている。

メーカー別の対応カメラリストも公開されており、その数は800機種以上となっている。

プロフェッショナル版の進化点

プロフェッショナル版では、上記の新デモザイク処理技術をいかして合成モードに2つの機能を追加。ひとつは、画素数を1.5倍もしくは2倍に増幅させて、画像一致点検出技術(同社の特許技術)を使用して合成することで高い解像感を表現できるという「超解像」合成。もうひとつは「多重露光(動体)」合成で、通常の多重露光合成では動いている被写体を合成すると合成結果もずれてしまうところ、代表コマ(画像)に写っている被写体のみを残して合成することが可能としている。

iPhoneのApple ProRAWで撮影されたDNGデータに含まれる領域情報(Semantic Masks)に対応。部分補正の範囲を簡単に指定できるという。製品が発表された12月9日時点の対応機種はiPhone 12 Pro/12 Pro Max。なお、上記2機種はデモザイク処理技術「クリアビュー」には対応していない。

画像内の不要物をブラシでなぞって除去できる「修整ブラシ」が搭載された。消したい部分をブラシでなぞって指定し、画像内の別の範囲を反映することができる。コピー対象をそのまま反映させる「コピー」と、不要物を周りの色に馴染むように反映させる「修整」の2タイプの修復方法があり、用途や被写体によって使い分けることができる。

部分補正ツールの調整項目に「明瞭度」と「シャープ」が追加された。いずれも従来バージョンでは画像全体にしか適用できなかったが、範囲を指定して適用させることが可能となった。人物の肌だけを滑らかにしたり、目やまつげだけをシャープに仕上げるといった調整も可能になったという。

オートホワイトバランスに、画像内で指定した部分の光源を適用できる「Auto領域指定ツール」が追加された。複数の光源が写りこんでいる場合でも、任意の光源を指定できるという。

このほか、記録メディアから写真が取り込めるようになった。取り込みの際にメディアから直接フォルダ振り分けやリネームができる。

プロフェッショナル/スタンダード版の進化点

「ファインカラーコントローラ」に「詳細モード」が追加された。従来バージョンよりも、色相や彩度をより細かな色域で色変換できるようになった。青空を茜色に変えるなど、選択した色をまったく別の色に変えることも可能としている。

調子の調整項目にハイライトの調整に対応する「白レベル」が追加された。従来バージョンではハイライト部についてはトーンカーブで調整する必要があったが、スライダー操作で簡単に調整できるようになった。「黒レベル」は従来バージョンから引き続き搭載している。

サムネイルの絞り込み検索機能が追加された。5つ星のレーティングやカラーマークのほか、撮影日時やカメラ名、レンズの焦点距離などの情報をもとに画像を検索できる。オリジナルのキーワードも設定して検索することも可能。

富士フイルムおよびパナソニックのカメラで撮影した画像について、撮影時に設定したフィルムシミュレーションやフォトスタイルが初期状態で表示されるようになった。

追加機能一覧
本誌:宮本義朗