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ラルフ・ギブソンが「ライカ・ホール・オブ・フェイム・アワード」を受賞
「2021年度ライカ・オスカー・バルナックアワード」も発表に
2021年11月10日 09:00
ライカカメラ社は11月5日、「ライカ・ホール・オブ・フェイム」にラルフ・ギブソン氏が殿堂入りしたと発表した。同日に「2021年度ライカ・オスカー・バルナックアワード」の受賞者も決定している。
ライカ・ホール・オブ・フェイム・アワード(Leica Hall of Fame Award)
2011年に始まった、写真家の功績を称える賞。これまでにスティーブ・マッカリー氏、バーバラ・クレム氏、ニック・ウト氏、ルネ・ブリ氏、トーマス・ヘプカー氏、アラ・ゲラー氏、ジャンニ・ベレンゴ・ガルディン氏、ジョエル・マイロヴィッツ氏、ブルース・デビッドソン氏、ユルゲン・シャーデベルグ氏、ヴァルター・フォーゲル氏が殿堂入りしている。ドイツのフォトキナ会場や、本社のあるライツパークにおける同社イベント内で授賞式が行われてきた。
プロフィール(プレスリリースより引用)
ラルフ・ギブソンは1939年1月16日にロサンゼルスで生まれました。アメリカ海軍で写真撮影術を習得した後、1960〜62年にかけてサンフランシスコ・アート・インスティテュートで学びました。そして、ドロシア・ラングおよびロバート・フランクの助手を務めています。また、ギブソンはラストラム・プレスという出版社を1969年に設立し、40冊の個人作品集を上梓するとともに、他の写真家の作品を編纂した作品集や重要な作品も多数出版しました。彼の作品は、有名な個人や博物館のコレクションに収蔵されています。海外でも作品が数多く出版されており、1988年の「ライカ・メダル・オブ・エクセレンス」やフランスのレジオンドヌール勲章などの受賞歴があります。
ライカ・オスカー・バルナックアワード(LOBA)
41回目の開催となる国際写真コンテスト。一般部門の「ライカ・オスカー・バルナックアワード」(LOBA)にはベネズエラのアナ・マリア・アレバロ・ゴセン氏、30歳未満を対象とした新人部門「ライカ・オスカー・バルナック・ニューカマーアワード」にはドイツのエミール・ドゥッケ氏が選ばれた。
アナ・マリア・アレバロ・ゴセン「Días Eternos」(一般部門)
刑務所に収監されている女性たちの凄惨な生活環境。1988年生まれのベネズエラの写真家による作品は、2017年からベネズエラとエルサルバドルの刑務所で撮影されたものです。「ライカQ」で捉えた強烈なインパクトを放つ本作品は、収監の理由とその結果を、女性たち自身だけでなく、その家族、そしてラテンアメリカの社会という観点から浮き彫りにしています(プレスリリースより引用)。
エミール・ドゥッケ「Kolyma – Along the Road of Bones」(新人部門)
スターリン時代のソ連では、雪と氷に閉ざされた僻地、シベリアのコリマ地方へと道路を延伸する強制労働に従事させられたことで、膨大な数のグラーグ(強制労働収容所)の収容者が命を落としました。「骨の道」と呼ばれるその連邦道路を辿って撮影したのは、1994年生まれのドイツのドキュメンタリー写真家。廃墟となった強制労働収容所の現在の姿とともに、関係者の心に残る記憶の実態を探るプロジェクトでした(プレスリリースより引用)。