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富士フイルム、「FUJIFILM Pixel Shift Combiner」の最新版を公開。1億画素データ生成の「リアルカラー方式」を追加など

FUJIFILM GFX100S

富士フイルムは4月22日、ミラーレスカメラ「FUJIFILM GFX100」と「GFX100S」のピクセルシフトマルチショット機能に対応するアプリ「FUJIFILM Pixel Shift Combiner」の最新版を公開した。バージョン番号はVer.1.2.0(Windows/Mac共通)。

更新内容はWindows版とMac版で共通。新たに、合成方式に「リアルカラー」が追加された。これにより、リアルカラー機能をいかした画像生成方法の幅が拡大した。

これまで搭載されていた「高解像+リアルカラー」は、偽色を抑制した4億画素相当の画像が得られる方式。イメージセンサーを1画素ずつシフトさせて4枚の画像を撮影した後に、さらに0.5画素ずつシフトさせながら同じ動作を4回繰り返すことで(1回のレリーズで4カット×4動作=16枚の画像を取得する)4億画素相当の画像を生成する。リアルカラーとは、センサーシフト動作によりRGB情報を個別に取得することで、偽色を排することができる仕組み。

新たに追加された「リアルカラー」方式では、0.5画素シフト×4回の動作を省略することで、生成される画像を1億画素相当にとどめながら、リアルカラーが得られる。同社は「より扱いやすいデータ量で忠実な色再現をお楽しみいただけます」と、その特徴を説明している。

このほか、画像の合成中に、撮影時の振動などによるブレなどの不良を検出する機能や、合成後のRAW画像を拡大して確認できる機能が追加された。また、その他使い勝手の改善と軽微な不具合の修正も盛り込まれている。

更新内容は以下の通り(引用)。

更新内容

1.従来の4億画素でのリアルカラー* かつ高解像度な画像生成機能に加えて、新たにリアルカラーのみの合成方式をお選びいただけるようになりました。新方式「リアルカラー」は1億画素のより扱いやすいデータ量で忠実な色再現をお楽しみいただけます。

* 通常、イメージセンサーでは、各画素にR(赤)・G(緑)・B(青)のうち、1つの色情報を取得し、残り2つの色情報を周辺画素の情報から推測して補完処理を行っていますが、「ピクセルシフトマルチショット」は、イメージセンサーのシフトによる自動撮影で各画素に3色全ての色情報を取得できることから、偽色を完全に抑制した色再現(=リアルカラー)を実現します。

2.撮影中のブレ等により正しく合成できない場合に自動でエラーを検出する機能が加わりました。画像の合成完了前に不良画像を検出可能なため、ワークフローの高速化が期待できます*。

*100%の精度で不良を検出する機能ではありません。

3.合成後のRAW画像を拡大して確認できる機能を追加しました。現像ソフトウェア上での現像前に「Pixel Shift Combiner」内で合成RAW画像の細部まで目視で確認可能となり、本ソフトウェア内で合成画像確認のプロセスまで完結できるようになりました。

4.その他使い勝手の改善、軽微な不具合を修正しました。

本誌:宮本義朗