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キヤノン、EOS R5/R6の動画機能について追加説明
"多くの質問を受けたため" 8K動画機能の狙い、発熱対策など
2020年7月17日 18:21
キヤノンマーケティングジャパン株式会社は7月17日、ミラーレスカメラ「EOS R5」「EOS R6」の動画撮影機能に関して、Webサイトの製品情報ページに「より快適な動画撮影のためにおすすめしたいこと」を追記した。
製品発表以降、8K/4K動画撮影時の発熱について多くの質問を受けたことによる対応。温度上昇を踏まえた記録可能時間と待機・回復時間を積極的に開示し、これらの情報や留意点を加味することで、EOS R5/R6の持つ動画撮影性能を十分に体感してもらうためとしている。
以下に、メーカー情報の引用を交えて概要をお届けする。
EOS R5における8K動画採用の狙い
同社によると、EOS R5における8K動画機能搭載の狙いは、大きく以下の2つがあるという。
1:これまで撮影できるモデルが限られていた8Kの映像制作を、中小の映像制作業者や個人クリエイターなどローコスト映像制作の分野にまで届け、8K映像フォーマットの裾野を広げること
長時間撮影は難しい一方で、短時間での撮影が可能になったというだけでも、レンズ交換式カメラとして大きな一歩になっていると考えているという。
2:8Kの技術を使って静止画撮影を大きく進歩させること
この用途では比較的熱上昇のリスクが低く、現状の仕様でカバーできると考えているという。
温度上昇に伴う撮影時間の制限
EOS R5/R6は、フルサイズかつ高ビットレート出力可能なセンサーで、AF処理もしながら高解像度・高フレームレートの動画機能を実現したため、記録時間を制限する熱を発生するという。そのため動画撮影中に熱が発生すると、CMOSセンサーやキーデバイスを保護するために、ボディ内部の温度が上昇した場合には動画記録を停止し、カメラをシャットダウンする仕様になっているという。
記録画質 | 記録モード | 熱で止まらずに連続撮影可能な時間 (最大・約)(分)※1 | |
---|---|---|---|
EOS R5 | 8K30p | 8K30p | 20 |
8K30p RAW | 20 | ||
4K120p | 4K120p | 15 ※2 | |
4K60p | 4K60p クロップ無 | 35 | |
4K60p クロップ 高画質 (5.1Kオーバーサンプリング) | 25 | ||
4K30p | 4K30p クロップ無 | 熱による制限なし | |
4K30p クロップ無 高画質 (8Kオーバーサンプリング) | 30 | ||
4K30p クロップ 高画質 (5.1Kオーバーサンプリング) | 熱による制限なし | ||
EOS R6 | 4K60p | 4K60p クロップ無 (5.1Kオーバーサンプリング) | 30 |
4K60p クロップ | 35 | ||
4K30p | 4K30p クロップ無 (5.5Kオーバーサンプリング) | 40 |
※1 連続撮影可能時間。(23度環境、コールドスタートからの開始)撮影前にLV待機をしていた場合、環境温度が高い場合、撮影可能時間が更に短くなることがあります。 29分59秒を超える連続記録は一旦録画が停止されますのですぐに再開した場合の時間を表記しています。
※2 ハイフレームレート動画では7分30秒で一旦録画が停止されます。すぐに再開した場合の時間を表記しています。
待機時間と撮影可能時間について
カメラの電源OFF後の待機時間(カメラ内の温度低下のための時間)により、次回の撮影時間が異なるという(以下引用)。
待機時間による撮影可能時間のイメージ
・8K 30P 待機時間10分→撮影可能時間3分
・8K 30P 待機時間20分→撮影可能時間8分
・4K 60P 待機時間10分→撮影可能時間10分(EOS R6の場合は撮影可能時間5分)
※熱により録画が中断した際や、撮影が一旦完了し再度撮影を待っている場合、カメラの電源をOFFにして熱を逃がすことをおすすめします。
※発熱の大きいモードでは、熱により中断した場合、カメラを放置した時間に対して撮れる時間の方が短くなることがありますのでご注意ください。
※待機時間、撮影可能時間は23度環境、コールドスタートからの開始時です。
対策として本製品では下記の熱対策を行っております
・マグネシウム合金をボディーに採用(EOS R6はボディー内のシャーシに採用)することで、内部部品から放熱
・CMOSセンサーやDIGIC Xプロセッサーのパワーマネージメントの最適化による省電
・待機時の発熱を抑える「温度上昇緩和機能」を搭載
※ファンの取り付けによる対策は、コンパクトなボディながら静止画と動画の両面で高い性能を持つフルサイズミラーレスカメラとしての特長を優先し、また、防塵防滴性能を高い水準で維持するために見送りました。
温度上昇緩和機能
温度上昇緩和機能を[入]にすると、カメラがスタンバイ状態のときに動画のサイズとフレームレートが自動的に変更され、カメラ内部の温度上昇を抑えるという。この設定に加え、カメラの電源をこまめにオフにしたり、カメラを直射日光の当たらない場所に置くことを推奨している。
また、外部ファンを用いて熱を放散することや、解像度が必要のないシーンではオーバーサンプリングでないモードを使用することによっても、撮影時間が伸びる可能性があるという。
録画開始前に、その時点でのカメラの温度や、設定している記録モードなどの条件をもとに、録画可能時間の目安を表示可能なため、撮影時間を計算しながら撮影できるとしている。
推奨メモリーカード(引用)
EOS R5
動画撮影時のメモリーカードの書き込み/読み出し速度は、
8K:CFexpressカード1.0、
4K(ALL-I):CFexpressカード1.0またはSDメモリーカード、ビデオスピードクラス60以上、
フルHD・HD(ALL-I):SDメモリーカードUHS-I、UHSスピードクラス3以上の大容量カードをご使用ください。
カードの書き込み速度が遅いと、カメラの内蔵メモリーを消費してしまうため、自動的に動画撮影が終了することがあります。その他圧縮形式のカード速度は仕様でご確認ください。最⻑記録時間は29分59秒(ハイフレームレート動画は7分29秒)です。
EOS R6
動画撮影時のメモリーカードの書き込み/読み出し速度は、
4K:SDメモリーカードUHS-II、ビデオスピードクラス60以上、
フルHD・HD(ALL-I):SDメモリーカードUHS-I、UHSスピードクラス3以上、
それ以外はUHS-Iスピードクラス3以上の大容量カードをご使用ください。
カードの書き込み速度が遅いと、カメラの内蔵メモリーを消費してしまうため、自動的に動画撮影が終了することがあります。その他圧縮形式のカード速度は仕様でご確認ください。最⻑記録時間は29分59秒(ハイフレームレート動画は7分29秒)です。