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折りたたんで小さくなるDJI新ドローン「Mavic Air」詳報
3軸ジンバルを採用 全天球パノラマ画像の生成も
2018年1月25日 18:47
DJI JAPANは1月25日、米国で発表されたばかりの新型ドローン「Mavic Air」を紹介するイベントを都内で開催した。折りたたみ型のデザインで従来よりも大幅なコンパクト化を実現しつつ、インテリジェント性能など機能を大幅に向上させた。
1月24日から予約が開始されており、発売は1月28日から。
オニキスブラック、アークティックホワイト、フレイムレッドの3色展開。
本体、バッテリー、送信機、キャリーケース、プロペラガード、プロペラ(4組)のセットで10万4,000円(税込)。
本体、送信機、バッテリ3個、トラベルバッグ、プロペラガード、プロペラ(6組)、バッテリー充電ハブが含まれる「Mavic Air Fly Moreコンボ」も用意され、こちらは12万9,000円(税込)。
いずれも1年間の賠償責任保険が付帯する。
折りたたむとSparkよりコンパクトに
Mavic Airは、既存モデルの「Mavic Pro」と同様にプロペラ部が収納できるデザインを採用しつつ半分のサイズになった。
重さも430gと従来比41%の軽量化も実現。折りたたんだ状態だと、プロペラ部を折りたためない小型ドローン「Spark」よりもコンパクトになるという。
DJIでは、コンパクトサイズながら、高い撮影能力、安全性、携帯性を備えたドローンであるとアピール。
カメラは1/2.3型CMOSセンサーを搭載し、有効画素数は1,200万画素。レンズは35mm判換算24mm相当F2.8というスペックだ。Sparkで2軸だったジンバルは3軸になり安定性が向上している。
4K30P、ビットレート100Mbpsの動画撮影に加え、フルHD・120fpsのスローモーション撮影にも対応する。
25枚の写真を撮影して合成する「スフィアモード」を新たに搭載し、最大32MPの全天球画像が撮影できる。
フルHDであれば120fpsのスローモーション撮影が可能。
HDRに対応し、明暗差の激しい状況での撮影能力が向上した。
DJIインテリジェント機能の集大成
「これまでのインテリジェント機能はすべて備わっている」と同社。このインテリジェント機能を使うことで、「プロのような映像を誰でも簡単に撮影できる」としている。さらにこのインテリジェント機能のうち、アクティブトラック、クイックショットの2つの機能を進化させたという。
アクティブトラックでは被写体が走っているような状況でも高精度な追跡が可能になり、最大16体の被写体を同時に検知できるようになった。
クイックショットは従来の撮影方法に、新たに「アステロイド」と「ブーメラン」が追加された。
アステロイドは被写体の後方に上昇し、経路の最終点でパノラマ撮影をする、全天球画像と動画を組み合わせたモード。
ブーメランは、その名の通りブーメランのように楕円状の経路で上昇して撮影始点に戻るというもの。
さらに、Sparkから搭載されたジェスチャーコントロール機能を「根本的に見直して新システムとした」という「スマートキャプチャー」機能を搭載する。
スマートキャプチャーでは、手のひらを向けて上昇や下降、左右の動きをコントロールできる。
両手を左右に開いて前後のコントロールも可能。
ピースサインで静止画撮影、フレームを表すポーズで動画撮影。機械学習を搭載したとしており、手の動きに合わせて柔軟にコントロールできる。
強化された「フライトオートノミー2.0」によって安全性も向上。前後左右と下方の計7つのビジョンシステムと赤外線センサーを搭載し、周辺環境の3Dマップを作成しながら飛行するため、正確なホバリングと飛行性能を実現。
前後のデュアルカメラビジョンシステムが最大20m先の障害物も検知し、「APAS(高度操縦支援システム = Advanced Pilot Assistant System)」が障害物を水平、垂直方向に自動回避してくれる。「複雑な環境下でも安心してフライトできる」と同社。
DJIドローン初の内蔵メモリーを採用
操縦はスマートフォン単独に加え、専用送信機とスマートフォンを接続することも可能。スマートフォンの場合は80mまで、送信機の場合は2kmまでの距離で操作できる。
送信機はスティックを収納して折りたためるので、フラットな形状になって持ち運びしやすい。送信機の下部にスマートフォンをセットする。
8GBのメモリーを内蔵するので、メモリカードを入れ忘れても撮影が可能。
今後、オプションとしてカーチャージャーやNDフィルターを販売する。すでに発売済みのVRゴーグルとの連携も可能になる。
発表会のゲストにPro Travellerとして活動するAOIさんが登壇。
旅先のパラオで撮影した動画を交えながら、スマートキャプチャーによる操作性の高さや新たな撮影モード、安全性をアピールした。