カメラバカにつける薬 in デジカメ Watch
薄い本は私たちを自由にする
2019年1月25日 07:00
すでに1月も終わろうとしていますがここでは年末の話をします。誰に求められるでもなく、自らが求めるままに本をつくる集団が日本には実はたくさんあって、年末に大発表会があります。そのなかでもカメラに特化してサークルを紹介するコーナーです。
ペロナーリンゼさんは、非常によい仕上がりの本をつくるサークルです。必要最低限まで削り込まれた紹介文は「読まれる」ための意思が感じられ、作例において「バランス」を知ることができる見事なページ、表紙で内容を語るのは見るものを誘うかわいい女の子のイラスト、などの薄い本の中の隅々にいたるまで作者の理想を見ることができるでしょう。
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羽無扇風機さんは、主に山の写真を撮る方のイメージがありましたが、新刊の総集編を見ると、作者の視線が山だけに向いているのではないことがわかります。その配置や並び、選ばれたテーマによって、総勢100枚の写真が連続することでひとつの大きな作品となっています。総集編ですが、その意味で新刊といえるでしょう。写真に添えられた言葉が、コメンタリーというにはあまりに短く瞬間的であるため、じつに撮影そのもの、つまり写真行為に近いと感じます。
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