岡嶋和幸の「あとで買う」

1,326点目:アイデアを「練る」「彫る」デュオの特集号

アマナ『IMA Vol.42』

ネットショップのカートの中にある「あとで買う」には、様子見をしているなど気になるアイテムがたくさん入っています。この連載では、フォトライフに関連する製品を中心にその中身をお届けします。どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、日々の物欲をお楽しみください。

アマナ『IMA Vol.42』

366点目で『IMA Vol.37』を紹介してから間が空いてしまいましたが、最新号の『IMA Vol.42』が10月に発売になっています。

特集はVol.38「ルーツをめぐる断章」、Vol.39「混迷する世界を駆ける若き才能」、Vol.40「ホンマタカシの現在地」、Vol.41「未来を描く才能たち」ときて、今号は「ネルホル、潜在する記憶」です。

海外アーティストが取り上げられることが多い本誌ですが、Vol.40以来の日本人ということになります。ネルホルはアイデアを「練る」田中義久さんと、アイデアを「彫る」飯田竜太さんによるアーティストデュオ。11月4日まで千葉市美術館で「水平線を捲る」と題した展覧会が開催されていたので、もう少し早く紹介すれば良かったと後悔です。

今号の表紙も彼らの作品なのですが、同一の被写体を数百枚連写し、プリントの束を彫り進めるなどして制作。特集では17年間の活動の痕跡を振り返りながら、彼らの現在と未来を探る内容になっています。販売価格は3,300円です。

1967年、福岡県生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「風と土」(インプレス)など、著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」(富士フイルムフォトサロン)、「潮彩」(ペンタックスフォーラム)、「学校へ行こう! ミャンマー・インレー湖の子どもたち」(キヤノンギャラリー)、「九十九里」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)、「風と土」(ソニーイメージングギャラリー)、「海のほとり」(エプサイトギャラリー)などがある。