岡嶋和幸の「あとで買う」

1,173点目:高精度で人気を博したあの自由雲台が復活

ケンコー・トキナー「SLIK SBH-255 DM」

ネットショップのカートの中にある「あとで買う」には、様子見をしているなど気になるアイテムがたくさん入っています。この連載では、フォトライフに関連する製品を中心にその中身をお届けします。どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、日々の物欲をお楽しみください。

ケンコー・トキナー「SLIK SBH-255 DM」

2000年代初頭に人気を博した自由雲台が復活です。

ツマミを回したときに力を入れなくてもしっかり固定できるなど、高精度で使いやすく私の周りにも愛用者が多くいました。そのころ私は3ウェイ雲台派だったので見向きもしなかったのですが、現在は自由雲台に対する苦手意識が解消され使う機会が増えています。

とはいえボールの動きが滑らかでなかったり、決めた位置にピタッと固定できない製品は使っていてストレスを感じます。新しいうちは大丈夫でも、長く使っているうちに緩くなるものもあります。

この雲台は高精度機械加工で仕上げたボールと締め付けツマミで定評がありましたが、資材価格の高騰もあり生産終了に。でも今回工場をタイに移すことで生産を再開。販売価格も当時のSBH-290とほぼ同じ1万6,690円前後を実現しています。

まずは復活に感謝ですが、クイックシューを標準装備したモデルもラインアップに加わるとうれしいです。

1967年、福岡県生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「風と土」(インプレス)など、著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」(富士フイルムフォトサロン)、「潮彩」(ペンタックスフォーラム)、「学校へ行こう! ミャンマー・インレー湖の子どもたち」(キヤノンギャラリー)、「九十九里」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)、「風と土」(ソニーイメージングギャラリー)、「海のほとり」(エプサイトギャラリー)などがある。