岡嶋和幸の「あとで買う」
279点目:サイアノタイプを手軽に楽しめるペーパーキット
Gardener's Supply Company「SunPrint Paper Kit」
2022年2月3日 12:00
私のAmazonのショッピングカートには、そのままレジに進むのではなく、「あとで買う」に移して様子見をしているアイテムが沢山あります。それらは値下がりなど何かのタイミングで購入するものもあれば、気持ちが覚めてしまって削除するものも……。この連載では、カメラや写真関連のアイテムを中心に、日々増え続ける私の「あとで買う」の中身をお届けします。いずれも購入前なので使った感想や評価はありませんが、どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、岡嶋和幸の日々の物欲をお楽しみください。
Gardener's Supply Company「SunPrint Paper Kit」
「サイアノタイプ」とは、鉄の化合物の感光性を利用したプリント技法です。児童雑誌の付録の「日光写真」で子どものころ遊びましたが、それのことです。「青写真」ともいいます。ネット検索すると「写真玩具」と紹介されていたりしますが、この方法で作品制作を行っている写真家は世界中にいます。彼らは自分で薬品を調合して印画紙を作っていますが、それが製品化されたキットもあります。暗室などは特に必要なく、薬液を紙や布などに刷毛で塗って、モチーフを乗せて紫外線で露光し、水ですすいで現像したのち乾燥させて完成です。
もっと手軽に楽しみたいのなら、すでに印画紙になったこの製品が便利でしょう。サイズは20×30cmで15枚入り。販売価格は3,200円前後です。10×10cmで12枚入りのパッケージもあり、こちらは1,000円前後です。
デジタルカメラで撮影した写真を反転させ、インクジェットプリンターで透明フィルムに印刷したネガを重ねて露光することも可能です。私はダイヤミックの「ピクトリコプロ・デジタルネガフィルムTPS100」を使っていますが、インクジェット用のOHPフィルムでも楽しめます。ガラス板を用意し、露光の際はネガと印画紙をしっかりと密着させる必要があります。アクリルではなく、ガラスが入った写真額があれば一時的に代用するのも良いでしょう。