中井精也のエンジョイ鉄道ライフ「ジョイテツ!」
ねこのいる鉄道風景「ねこ鉄」①
2020年4月10日 11:00
今回のジョイテツは「ねこ鉄」です! 実は鉄道とねこって、とても相性がいいんです。旅情と郷愁を感じる鉄道と、見ているだけで目を細めたくなるネコが「合体」すれば、その魅力は3倍!いや10倍に! のんびりとした空気感に満ちた「ねこ鉄」の世界に、ぜひ癒やされちゃってください。
まずは貫禄のあるネコちゃんから。撮影場所は横浜を走る高島貨物線の踏切です。この踏切の周辺にはたくさん野良猫が暮らしていますが、おそらくこのネコはボス的な存在で、人が近づいてもまったく動じる気配がありません。もう目つきもオーラが違うでしょ? 貨物列車が来ても「ここを通りたいなら、俺を倒して行くニャ」なんて言いそう(笑)。なぜか不安定なレールの上に座っていたのは、温かいからかな?
こちらはすでに思い出になってしまった、古き良き渋谷の風景。そう、東急東横線が地上を走っていたころの作品です。渋谷川に沿ったビルの裏は、大きなネズミもウロウロしていて、野良猫たちにとってはパラダイスのような場所でした。まるで地下に切り替わってしまう東横線の電車を惜しみ眺めているように見える猫の後ろ姿が、とても印象的でした。いまこの場所は、新開発でまったく違う風景になり、地図を見ても同じ場所とは思えない変わりよう。この野良猫たちは、無事に暮らせているのかな?
鶴見線の沿線をフォト散歩していたときに、偶然見つけた風景。3匹の猫が日向ぼっこしているのが、とってもゆるい作品です。鉄ちゃん的に言えば、昔走っていた黄色い103系だったらもっと絵になるのになぁ……なんて贅沢な気持ちになってしまいます。猫がいなければ、まったく絵にならない風景ですが、猫がいるだけで、スペシャルな絶景に変わっています。ネコの被写体力って、強い!
わたらせ渓谷鐵道の上神梅駅。この木造駅舎は1912年に建てられたものなので、なんと築108年! そんな味わい深い駅舎の前を、端正な日本猫が横切っていくというミラクルな瞬間になりました。かなり慌てましたが、とっさにラッチを入れ込んだ構図にしたことで、ここが駅であることが明確になったのではないかと思います。正しいローカル線の駅の風景だニャ。
大阪の愛すべき路面電車、阪堺電鉄と黒ネコちゃん。「ちんでん」と呼ばれて沿線の人たちに愛され、どこを撮ってもいい雰囲気の路線ですが、僕が大好きなのが北天下茶屋電停付近。ここは下町の雰囲気が色濃く残る映画のセットみたいな場所で、とっても絵になるのです。さらにそういう場所にはなぜかネコがつきもので、僕が撮影した日は黒ネコがウロウロしていました。大きな提灯の下にある踏切。まるでドラマの登場人物のような癖のある人たちが行きかうなか、トコトコと横切る黒ネコがいい味を出してくれました。
こちらも同じ黒ネコちゃん。カメラを構えたらすごい勢いで甘えに来たので、ピンぼけになっちゃいました。でもむしろそれがいい感じで、お気に入りの作品です。ピントは写真にとって大切ですが、必ずしも合っていなければいけないわけではないんですね。ピンぼけだからって、その場で消去しちゃうアナタ!もしかしたら名作を消してしまっているかもしれませんよ?
こちらは平成筑豊鉄道の油須原駅で出会った黒ネコちゃん。黒ネコって独特の雰囲気を持っていて、どちらかというとゆるい雰囲気はないんだけど、とにかく絵になるんだなぁ。雨が降っていたせいか、ずっと屋根のある駅舎の改札口で、のんびりと暮らしていました。ねこ鉄はついねこだけをアップで撮りたくなりますが、できるだけ背景を入れて、鉄道が舞台であることを伝えることが大切です。これで頭に赤いリボンをつけた魔法少女がいれば、完璧なんだけどな(笑)。
ネコそのものではありませんが、好きな作品。ひたちなか海浜鉄道の那珂湊駅で撮影していたら、野良猫が近づいてきたので、その影を撮影しました。ネコはシルエットしか写っていませんが、人懐っこいネコの気質が写せたようで気にいっている作品です。僕のお腹がぽっこり出ているように見えるのは、ジャケットのせいです。たぶん……。
この黒ネコは、三陸鉄道北リアス線で撮影したもの。まだ全線復旧していないころに撮影したので、とても希望にあふれるシーンに思えたのを覚えています。新しい土地を求めて、旅に出るぜ!ってイメージでしたが、よく見ると首輪をしているので、近所の見回りですね(笑)。なんでネコって線路の上を歩くのかな? 不思議です。
この堂々たるお姿は、銚子電鉄の君ケ浜駅に住み着いていた野良猫の「きみちゃん」です。長い間駅前のベンチで暮らしていた野良猫で、銚子電鉄のマスコット的な存在として可愛がられていましたが、残念ながら数年前に亡くなってしまいました。愛想はないですが、何をされても受け入れるかわいいネコちゃんでした。梅宮辰夫さんばりの威厳ある顔もいいでしょ? 今は別の野良猫が暮らしていますので、いつか訪ねてみてくださいね。
鉄道とネコの両方の魅力にあふれた作品、いかがでしたか? 次号もまた「ねこ鉄」をお送りしますのでお楽しみに!
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