クルマとカメラ、車中泊

天体観測所に簡易トイレを導入! 森の中の開放的プライベート空間

今回の1枚
夏! といえば天の川ですね! 8月は地表から天に向かって立ち上がるような、直立する天の川を見やすい季節。8月中ばなら時刻は21時頃から23時頃。日中の暑さもひいた時間にちょっと散歩はどうでしょう。南の空を見てください。写真では肉眼で見える以上に写るので迫力がでてますけど、肉眼では入り組んだディテールまでは見えません。だけど、空の暗いところならはっきりと明るい川が流れているような様子を見ることができます。できれば高い山や沖縄県、なかでも石垣島に行きたいところですが、関東近辺でも南房総や伊豆などではよく見えますよ。昼は海水浴、夜は天の川観察なんてどうです? 寝不足には注意してね! ちなみにコレ撮影したの千葉県鴨川市です〜

我が天体観測所にもトイレはあるんですが、汲み取り式なもので最近はちょっと……。しかも和式だし。そこで簡易トイレに切り替えました。

誰も来ない森の中のトイレ。完全なるそして開放されたプライベート空間だ(笑)

まあ、見てください。観測所裏の森の中に設置しました。簡易テントの中に入れていますが、私有地なので人は通らないし、道路からは見えない位置なので、用を足すときは出入り口開けたまま(笑)。するとどうでしょう。森の景色を見ながら用を足すと開放感倍増なのです! ちょっと贅沢でしょう?

この手のトイレは防災用品としてたくさん出てます。箱型だったり、円柱状だったりそれぞれ工夫が凝らされていて随分迷いました。未使用時は収納として使える便利さを謳うものが多かった印象ですが、う〜む、アレに使ったものを収納に使うのもなあ、と考え、収納ボックスにはならないこれを選んだ次第です。まあ、蓋をすれば椅子として、あるいは踏み台として使えます。外で使う椅子、踏み台ならアレに使ったとしてもまあ、いいかな。

未使用時は付属の蓋を被せれば、椅子・踏み台として使える

使い方は簡単ですね。付属しているビニール袋(排泄袋と説明されてます)を便座に被せ、使用後に凝固剤を振りかけるだけ。ビニール袋と凝固剤は6セット付属しています。なくなったら別途購入できます。

ビニール袋の掛け方ですが、写真のように便座にもかけてしまうやり方と、便座の裏側にかけるやり方があります。Amazonでの商品説明では後者の写真が載っていますが、見た目にはこちらの方が清潔感があっていいですよね。でも、実際のところ、小で便座を汚す可能性もあるので、前者、便座の上からビニール袋をかけてしまった方が綺麗に使えるんじゃないかと思います。

付属の黒いビニール袋を被せて使用する
使用後は付属の凝固剤を振りかける

写真では見栄えのため地面に直接置いてますが、実際の使用にあたっては下に段ボールなどを敷くか、段ボール箱を設置した方がよいです。というのは、排泄袋は薄い素材なので、下に草や小枝があると簡単に破れてしまうんですよ。せっかく綺麗に使いたいトイレなのに……もう1枚厚手のビニール袋をかけても良いでしょう。いずれにしても、ちょっと工夫と注意が必要です。

さて使い心地ですが、便座は低め、そして穴は大きめです。子供も使うことを想定しているのかな、もう少し高い方が座りやすいように思いますが許容範囲です。そして穴が大きめな件ですが、お尻を出して何も考えずに座ると、穴の大きさが絶妙すぎてアーッ、お尻が割れる〜って感じです(笑)。両側に引っ張られるような感じなんですよね。これはもちろん体格によって印象が変わると思います。

僕の場合は少し奥に座ると、とても塩梅がよい感じでした。そんなわけで初めて使う場合は、催していない時に落ち着いて1度座ってみましょう。座り心地の良い場所を見つけてから、その時に臨みましょうね。

もちろん、消耗品は純正品が安心ですが僕はこんなポリマーも使っています。

アウトドアではトイレ以外にも排水を処理したいと思うことがありませんか? 1番簡単に思いつくのはカップラーメンの残り汁ですね。その他水気を含んだ生ごみなどです。そうしたものも固めることができるのでポリマーだけを車に常備してるんです。純正の凝固剤が1袋では足りないなあって時にちょい足しするのに使うんですね。

袋入りのポリマー。トイレ以外にも使い道はさまざま

そのほか、木製タイプの猫砂もおすすめです。用が済んだら、袋ごと揺すると、ころころと固まってくれます。ポリマーにしても木製の猫砂にしても回収して帰って燃えるゴミとして処理するんです。念の為、お住まいの自治体に問い合わせしてくださいね。

そしてもう1つおすすめなのが、ダイソー BotLLet 携帯用おしり洗浄具。ウォシュレットに慣れてしまっている現代人としては、アウトドアであってもお尻は洗いたい。使い方は、まあ、想像してくださいw

ペットボトルの蓋と交換するだけで手軽にお尻洗浄
製品本体。本来はノズル下方にのみ、ゴムリングが付いている。自分で上のほうにもゴムリングを追加するとよい

ダイソー BotLLet 携帯用おしり洗浄具はお手軽でとてもお気に入りなのですが1つ弱点があります。未使用時蓋を閉めても水が漏れてきちゃうんです。でも、簡単に改善できます。本来ノズルの下側、ペットボトルに入る方にだけ止水のゴムリング(Oリングですね)が設置されているんですが、これをさらにノズル上側(蓋に隠れる部分)にも設置してやるんです。内径6mmくらいのOリングで十分です。ホームセンターでも買えますよ。これだけで水漏れが止まります。ノズルは上に引っ張ると抜けます。Oリングの内径6mmだとちょっとキツイんですが、無理やり嵌めちゃいます。

最後にテントについてですが、僕のは履歴を見るとなんと2011年購入! モノ持ち良すぎ(笑)これはディスコンなので、こちらをどうぞ。携帯トイレと同じブランドから出ています。ものとしても僕の使っているものと一緒です。色がネイチャーカラーでいいですね。

僕のテントは元々モデル撮影時の着替え用に買ったモノです。だけどトイレに使っちゃうと兼用するのはどうもなあ。というわけで、次にモデル撮影があるときに、新しいテントを購入しましょ。

ところで、僕はこの携帯トイレセットを自分の天体観測所で使っているわけですが、車中泊旅行で使うのはちょっと微妙です。テントもそうですがどこでも勝手に設置するわけにはいきません。キャンプ場ならOKしてくれるところもあるので聞いてみましょう。

でもまあ、最近はウォシュレット完備のキャンプ場も増えてますからねえ。でも、自分のテントのそばにトイレがあるのは何かと便利なことは間違いないですね。

大きな前室付きのテントなら、前室に設置するのも一案です。ともあれ災害対策としてはとってもおすすめです。平時に1度は使っておきましょうね!

1962年東京生まれ。日本大学芸術学部卒業後、出版社マガジンハウス入社。社員カメラマンを経て2010年にフリーランスとなる。主に風景・星景を撮影し、星空の撮影は中学校で天文部に入部した頃からのライフワーク。ニコンカレッジで、星景写真講座を担当。星空に興味ある方は「こちら」へ