コラム

これから写真をはじめたいという女性モデルがカメラに求めるものとは

スマホではなくなぜカメラを?

モデルの丹羽明日香さん。XF35mmF1.4 Rを装着したX-T30を手に

これから写真をはじめたいとうモデルの丹羽明日香さん。ふだん撮られる側にある人は、どのようなことをカメラに求めているのか。富士フイルムのカメラが気になっているとのお話をうけて、東京・丸の内の富士フイルムイメージングプラザを訪問。同ショールームのサービスのひとつである、機材のレンタルサービスを利用して、実際にクリスマスに向けてイルミネーションが輝きはじめた丸の内周辺を撮り歩いた。

カメラについては詳しくないと話す丹羽さん。なぜ富士フイルムのカメラが気になったのか、撮り歩いてみての感想とともにカメラに求めることを聞いていった。

◇   ◇   ◇

丹羽明日香
にわ あすか
普段はコンパニオン、フォトセミナー、ラウンドガールなどをつとめている。ミスインターナショナル2018 ベスト8、ザグレイテストボクシング ラウンドガール。Instagramはこちら


◇   ◇   ◇

いまカメラを求める理由とは?

――まず、なぜ今カメラを使いたいと思ったのかを聞かせてください。

仕事で撮影して頂く機会が多く、その写真を見せてもらった時、普段携帯で撮ってる写真よりも明らかに綺麗で。今の時代、スマートフォンでも十分綺麗な写真は撮れるけれども、やっぱりカメラで撮った写真の方が圧倒的に綺麗で、「カメラいいな」と思っていました。

また自分でも大きな一眼レフカメラを祖父から譲り受けて持ってはいましたが、持ち運びが凄く大変で、もっと軽くて使いやすいカメラが欲しいなと思っていたんです。

――ふだんは、どのような写真を撮っているんですか?

ふだんは自分の飼っている犬を撮る事が多いです。大きくて黒い犬なので、なかなか“映える写真”は撮れませんが(笑)。

丹羽さんが日常で撮影したという1枚

――これから撮ってみたい写真のイメージがあれば、お願いします。

やはり今の時期はイルミネーションを撮りたいです! 携帯でイルミネーションを綺麗に撮るのはなかなか難しいので。

あと携帯ではなかなか撮るのが難しい、走ったり常に動き回っている、うちの犬を撮るのが楽しみです。あと、旅行に行くのも好きなので、いろいろな場所の風景を色鮮やかに残したいです。

なぜ富士フイルムが気になったのか

――今回、富士フイルムのカメラが使ってみたいとのことでしたけれども、気になった理由というのは?

以前、ある撮影の現場でスタッフの方が使っていたカメラを触らせてもらったんです。カメラらしいデザインや手にしっくり収まる感じ、撮れた写真の色味が気に入って。それでよくよく聞くと富士フイルムのカメラだと教えてくれたんです。

祖父からもらった一眼レフカメラも、ふだん持ち歩くにはサイズが大きいですし、重くて。そういう理由もあって軽くて持ち運びに便利なカメラが欲しいなとずっと思っていたところで出会った、というのが理由ですね。

――軽くて持ち運びもしやすいカメラであれば、まだまだ沢山の選択肢がありますけれども、それでも富士フイルムがいいなと思ったのは?

やっぱり色です! 少し触らせてもらった時に撮れた写真の色味がすごく好みで。実はスタッフの方にカメラを触らせてもらったその日から、いろいろ調べたんですけれど、カメラマンの方にお話を聞いてもやっぱり色の表現がいいカメラだよというお話が多いんですね。それで、やっぱりこの色味で撮れるカメラがいいな、と思って。

富士フイルムイメージングプラザで機材をレンタル

富士フイルムでは、東京および大阪に設置した「富士フイルムイメージングプラザ」(ショールームやメンテナンス機能をもつ施設)と、同社のデジタルカメラ製品の展示や写真展のほかに、今回利用したような機材のレンタルサービスもおこなっている(福岡のサービスステーションもカメラボディのレンタルに対応している)。

こうしたサービスをおこなっている理由について、窓口の担当者は「カタログデータだけでは分からない部分を実際に使ってみて確かめてもらうため」だと話す。カメラ・レンズ製品は金額的にも決して安いものではないので、実際に撮影して確認する際に利用してほしい、と担当者は続ける。

窓口担当者より手続きについて説明を聞く丹羽さん

レンタルサービスでは、1名につきボディ1台とレンズ1本を借りることができる。一部有料の製品もあるが、当日中の利用・返却であれば多くの製品が無料で利用できる。取材時点では、APS-CフォーマットのXマウントシステム製品であれば、その多くが無料で利用可能となっていた。

利用の仕方はとてもシンプル。東京・丸の内の場合、入り口入ってすぐ右側に当日の貸し出しが可能な製品カードが下げられたラックがあるので、そこから希望する製品を選び、発券機より受付番号券をとる。

サービスの利用では、いくつかの証明書類の提示が求められるが、窓口に提出した書類は製品返却時にシュレッダーにかけられるので個人情報に関する心配は不要だ。

実際に撮り歩いてみて

――今回はX-T30とXF35mmF1.4 Rの組み合わせをチョイスされました。撮影された写真はどれも優しい印象の写りになっていますね。

はい。今日はイルミネーションを撮ってみたいと思っていたので、暗い場所でも撮りやすくなるということで、明るくて柔らかい写りだと聞いていたF1.4の35mmを選びました。

イルミネーションのキラキラした感じが実際に目で見た以上にきれいに撮れていて。ふだん写真はiPhoneで撮ることが多いんですけれど、大きくボカして撮ることはできないので、すごく新鮮で楽しかったです。

撮影:丹羽明日香
X-T30 / XF35mmF1.4 R / 絞り優先AE(F1.6・1/50秒・±0EV) / ISO 800

色づくりに惹かれた

――最初から一眼レフカメラを思わせるスタイリングのX-T系を希望されていましたけれども、こちらのデザインに惹かれたのは?

やっぱりカメラらしいデザインがいいな、と思って。“ザ・カメラ”という感じが好きですね。あと、色もブラックだけじゃなくてシルバーもあるんですよね。実際にショールームで見た感じでも、シルバーの方がかわいいなと思いました。

――フィルムシミュレーションも使っていましたね?

色がとくに鮮やかなVelviaが好みでした。ふだんInstagramなどに投稿する時にも色味強めな感じに加工しているんです。青の発色がすごく良かったのも印象的でした。

撮影:丹羽明日香
X-T30 / XF35mmF1.4 R / 絞り優先AE(F4・1/60秒・±0EV) / ISO 1250

――そのほか、気に入ったところはありますか?

背面モニターのタッチでAFが合うのが使いやすかったです。フォーカスレバーでもピントを合わせたいところは選べるということでしたけれども、直感的に操作できるので。

あと、X-T30のフラッシュのギミックもかっこいいなと思いました。一見して、フラッシュが内蔵されているようには見えなかったので、ポップアップしたときはちょっと驚きましたね。

カメラに求めたいものとは

――ところで丹羽さんがカメラ選びで重視したいと思っているポイントがあれば教えてもらえますか?

まず持ち運びのし易さですね。先ほどお話したとおり一眼レフカメラを持っているのですが、ハンドバッグに入れるには大きすぎるので。その点、X-T30はレンズをつけた状態でもハンドバッグにすっと入れることができて、旅行とかに持っていくのにもいいなと思いました。

あとは、カメラに詳しくなくてもキレイに撮れるか、です。実際、X-T30は使い方のポイントを教えてもらっただけでも今日1日しっかりと撮れました。撮れた写真もキレイでボケもしっかり表現できていて。撮っていてすごく楽しかったです。

撮影:丹羽明日香
X-T30 / XF35mmF1.4 R / 絞り優先AE(F1.4・1/50秒・+1.0EV) / ISO 250
クリスマスのオーナメントを利用したリフレクション撮影にチャレンジする丹羽さん

――ほかにポイントはありますか?

そうですね……、あとはデザインですね。カメラらしい形ですとか、ダイヤルが自分で操作できること……、あとフラッシュのギミック! いじっていて楽しいカメラかどうか、ということが私にとってのポイントですね。

撮影:丹羽明日香
X-T30 / XF35mmF1.4 R / 絞り優先AE(F1.8・1/105秒・+0.7EV) / ISO 160

――1日を振り返ってみて、どうでした?

スタッフさんに見せてもらって以来、気になっていた色も想像していたとおりに撮れましたし、撮っていても操作していて楽しいな、とあらためて思いました。

あと、撮影会とかで参加者の方たちが新しいレンズが欲しいと言っていたことの意味がわかりました。交換して使わせていただいたX-T3(同行した編集部・宮澤も当日X-T3をレンタルしていました)もメカメカしくて面白かったです。レンズも焦点距離が長いもの(XF56mmF1.2 R APDを使用)も同じ位置から撮っているのにボケ方が全然違うんですね。レンズを変えるとこんなに写真って変わるんだって思いました。

撮影:丹羽明日香
X-T3 / XF35mmF1.4 R / 絞り優先AE(F1.4・1/100秒・-1.0EV) / ISO 160

――今回メモリーカードは16GBのものを使用しましたけれど、満タンになるまで撮られました。

イルミネーションがこんなにキレイに撮れるんだって思って、お借りできる時間がもうちょったあったら、もっと夜の景色を撮りたかったです。ずっと首から提げて持ち歩いていましたけれども疲れませんでしたし、片手で持てる軽さも手軽に撮れて。写真を何枚も撮りたくなる感じでした。

本誌:宮澤孝周