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ベネトン「508BK」

シックに路線変更した、イタリアブランドのカメラバッグ

 「ベネトン」といえば、少し前ならF1レーシングカーのチームを持っていることで有名だったイタリアのファッションブランド。ベネトンのファッションは、原色の印象的なデザインだったのを記憶している。

 そのベネトンのカメラバッグが日本で売られ始めたのは、90年代の後半。三脚メーカーのスリックが輸入元になっていた。当時のベネトンカメラバッグは、黄色や赤、緑といった原色が目につくモデルが主流。黒や茶色などの地味色が一般的な従来のカメラバッグとは、かなり異なる色づかいだった。

 現在、ベネトンのカメラバッグはケンコーから販売され、独特な色づかいのモデルも一部売られてはいるものの、シックな色づかいのモデルが増えてきている。ベネトンのセンスも時代に応じて変化してきているのだろうか?

 2006年のニューモデル「508」(10,800円)は、少し大きめなショルダーバッグ。B5サイズのノートPCが、カメラやレンズと共に収納可能という。

 特徴的なのはフタの開閉方法。カメラバッグは屋外で使うとき、雨などの浸入を防ぐため多くのものはフラップ式のデザインのものが多い。バッグのフタを上からかぶせてバックルで固定するもので、雨の侵入を防ぎやすい、というものだ。

 ところがベネトン508は、安価なカメラバッグやビデオ用バッグによく使われるダブルファスナー式のフタを採用している。この方式はカメラバッグ上面いっぱいを開口部とすることができ、機材が取り出しやすいというメリットがあるのだが、ファスナーから雨が入り込みやすい、ということでプロ用カメラバッグではあまり採用されていない方式なのだ。

 ごく一部、Tamracがフラップ式のフタ部にダブルファスナーのターボトップをつけ、素早い機材の取り出しに対応しているが、主流ではない。508では、ダブルファスナーのファスナー部分を隠すように生地を持ってくることと、カメラは内部のインナーボックスで保護することで雨が入り込みやすいという点に対応しているようだ。


一般的なカメラバッグでは珍しいダブルファスナーの開口方式 ダブルファスナーの持ち手部分は、固い芯が入っており、スムーズに開閉ができる

ノートPCとカメラ、レンズ3本が楽に収納できる 仕切り板が複数立っており、カメラはレンズを下向きにして入れ

 バッグ自体のサイズが、B5ノートPC対応(私のiBookが入ったので、実際にはもう少し大きいPCでも大丈夫そうだが)と大きめのため、バッグの底が深く、80~200mm F2.8級の大口径望遠ズームも縦に収納可能。さらにニコン D200とPCが同時に持ち運べるので、撮影旅行用に十分使えそうだ。

 内容物を考えるとかなりの重量となりそうだが、付属のショルダーベルトのパッドは肩に合わせたカーブ付きのもので、あらかじめ縫い込まれている。パッドをかぶせた方式のショルダーベルトだと、パッドの表裏がひっくりかえることがあるが、この方法だと心配はないだろう。


カメラ用とノートPC用のインナーボックスが入っている。取り外すこともできる
ショルダーパッドは肩のカーブに合わせたデザイン

フロントポケットには、メモリーカードやバッテリーなどを収納するとよさそうだ
フロントポケットには防水ファスナーを装備。バッテリーなどを入れても安心だ

後ろ側面にベネトンの緑のタグがつく 背面のポケットには、A4サイズの本が入る

背面のポケットの下部ファスナーを開くと、カートバッグの上に取り付けられる
 このバッグならではの工夫は、バッグの背面ポケットの下部にファスナーがついていることだ。海外旅行のときに使うカートバッグの引き手部分に取り付けられるようにポケットが貫通した状態となる。

 海外ブランドのバッグに、カートの引き手に取り付けられるようになっているものがあるが、ポケットと兼用で使えるよう工夫されているのが新しいところ。ただ、背面ポケットとして使うか、カートの引き手に取り付けするか、どちらかにしか使えない。

 バッグの外装素材はナイロンだが、一般的なカメラバッグとは異なる変わった風合いの生地である。このあたりが、イタリアのファッションブランドらしいところだろうか。従来のベネトンカラーは、確かに他のバッグと違うが、実用性としてはこのモデルのようにシックな色調のほうがいいだろう。デジタル一眼レフ+ノートPC用のバッグとして、便利なショルダーバッグだと思えた。



URL
  ベネトン
  http://www.benetton.co.jp/


( 木村 英夫 )
2006/11/09 00:27
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