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スリック「Sポールデジタル」
手が届かない高さで撮れるハイアングル用ポール
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今回試用したのはチタンカラーだが、ブラックもある
報道現場では、報道陣が被写体を取り囲んでいる後ろから、手を高く伸ばしてカメラを構えている様子を見ることがある。いわゆるノーファインダー撮影だが、普通に撮って写らないものでも何とか写したい、というときには必要になるワザである。
写真の使いみちによってはとにかく“写っている”ことが必要になるケースもある。また、目の高さよりもずっと高いアングルから撮ることで、全体の様子を写し込むことができる。
手を伸ばすよりも高い位置にカメラをセットできるのが今回チェックしたスリックの「Sポールデジタル」(6,825円)だ。見かけは短めの一脚のようだが、ハイアングルにセットするための専用のポールらしく、グリップがつけられている。
普通、一脚は一番太いパイプの上にカメラネジが、一番細いパイプの先に石突があり、パイプを太い側から伸ばしていって使うことになる。それに対しSポールデジタルは、太いパイプ側にメスネジ、細いパイプの先端にカメラネジがあり、一脚と逆になっている。
カメラに付く側が細いと安定しないように思えるが、ハイアングルでカメラを構えるときに、細いパイプを手で持つようにするとタワミやすくなるからだ。
また、太いパイプにあるメスネジを活用すれば、三脚の延長用途にも使える。同社では、同様の延長ポールとして昭和40年代から「Sポール」を販売、現在は「SポールII」が売られているが、Sポールデジタルはその軽量ショートタイプで、コンパクトに持ち運べるのが特徴。デジタルというネーミングからは、コンパクトデジカメをハイアングルで構える、というところからイメージされているようだが、今回は超広角ズームレンズをつけた「EOS 20D」を取り付けてみた。
パイプの細い側にオスネジがあり、ポール全体を回してカメラの三脚穴にねじ込んでいく
伸縮は2カ所のレバーロックで
行なう
EOS 20Dをセットした様子。デジタル一眼レフをセットするとさすがに重く感じる
※作例のリンク先ファイルは、JPEGで撮影した画像をコピーおよびリネームしたものです。
※作例の下のデータは、使用レンズ/シャッター速度/絞り値/実焦点距離/ISO感度/露出補正値/ホワイトバランスを表します。
トキナー 12-24mm F4 / 1/200秒 / F8 / 24mm / ISO400 / 0.33EV / WB:オート
補正街中での祭りの1コマ。目の高さで撮影すると近くにいる人が大きく写る
トキナー 12-24mm F4 / 1/640秒 / F8 / 24mm / ISO400 / 0EV /WB:オート
Sポールデジタルを使ってノーファインダー撮影。少し下がって全体を入れてみた
Sポールデジタルに一眼レフをつけるとやはり重く、安定しない。そのため感度をISO400にセットし、シャッター速度が速くなるよう工夫した。撮影はノーファインダーとなるため、超広角であらかじめマニュアルフォーカスでピントを合わせ、セルフタイマーでシャッターを切った。ただ、タイミングがつかみづらいので、リモートコードを使った方がベターだろう。画面の水平を出したり、主要な被写体を中心に入れたりするのは難しいが、デジタルなら撮るたびに液晶モニターで確認でき、撮り直しができるためフィルムカメラでの撮影のように、現像したら写っていなかったということで後悔することはない。
またSポールデジタルは、畳んで30cm、伸ばして60cmほどのサイズだが、一般的な中型三脚に接続することで大型三脚に匹敵する高さを実現できる。一般的な中型三脚が全高160cm位だから、Sポールデジタルを継ぎ足すと2mを超えるわけだ。ただエレベーター部が長くなるので安定しない。早いシャッターを切るなどの工夫が必要なようだ。
一般的な三脚は、雲台を締めた状態のまま左に回すと外すことができる
雲台を外したところにSポールデジタルをねじ込む
Sポールデジタルをエレベーターの上部と雲台の間につけると、2m近くの高さが出せる
今回はデジタル一眼レフで使ってみたが、コンパクトデジカメで使う方が実用的と思えた。運動会やお祭りなど、人が多い場所での撮影に使うと便利だろう。また三脚の雲台に接続するなど、工夫次第で使い方が拡がりそうだ。
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URL
スリック
http://www.slik.co.jp/
製品情報
http://www.slik.com/monopod/4906752204405.html
( 木村 英夫 )
2006/10/05 01:38
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