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ハーバー 「Rレフデジタル6カラー」

手頃なサイズで多機能なレフ板

 レフ板は、太陽光やストロボなどの光を反射することで、影の部分に光を与えたり、人物写真の目にキャッチライトを入れる役割をする光の反射板である。

 モデル撮影会などで見かけるレフ板は結構大きいサイズで、アシスタントなしでは使えないように見える。ところが、最近の花の写真を撮る人々の増加により、1人で持って気軽に撮れる小型サイズのレフ板ができており、よく売れているようだ。

 今回使ってみたのは「デジタル6カラー」(4,830円)という、6つのパターンで使えるレフ板のキット。6つのパターンには一般的な白レフと銀レフ、さらに金レフ、金と銀の中間色となる金と銀の市松模様、さらに黒とディフューズが含まれる。キットには、表が白で裏が金と銀と市松模様になったものと、ディフューズ板の2つのレフ板が入っている。

 さらにケースに工夫があり、表が黒、内側が金と銀の2面になっていて、2枚のレフ板のいずれかをケースに入れてジッパーで止めることにより、金レフや銀レフとして使えるよう、考えられているのだ。

 サイズが32cm角とコンパクトなこともあり、折り曲げない状態のままケースに収納する仕様だ。だが、造りは大型のレフ板と同じで、力を加えると折り曲げることもできる。そのため、たたんでカメラバッグの背面ポケットに入れることもできる。


リバーシブル式のケースをレフ板にかぶせると銀レフに早変わり
一般的なレフ板同様、ワイヤーの骨が入っており、手で力を加えると曲げることができる

小柄なカメラバッグの背面に入れた様子。バッグから取り出すと急に拡がるのが難点
レフ板を使っている様子。コンパクトサイズなので、片手で持てる

 6カラーと様々なバリエーションで使えるように工夫されたキットだが、どのように使い分ければいいだろうか? 最も一般的なレフ板は白レフと銀レフで、晴れた日にレフを当てるのは白い面と習ったことがある。

 晴れた日に銀だと、モデルから見れば眩しすぎるからだ。晴天下でソフトな反射光を被写体に当てるには、被写体が花でも白の面を使うと良いだろう。それに対し強い反射光が得られる銀レフは、曇りの日や強い反射光がほしいときに使う。また、金レフは日陰が青っぽく出るのを補正したいときや、夕方っぽい光を表現したいときに、反射光に色味をつけることができる。金では色味が強すぎる……というときは、金と銀の中間色となる金と銀の市松模様のレフを使うと良さそうだ。

 昼のトップライトの中で、花壇の花を撮るのにレフ板を使ってみた。レフの当て方は陰に対して光が当たるよう、向きや距離を調整しながらコントロールする。当然、被写体にレフを近づけた方が強い光を得られるのだが、写真の中にレフが入り込まないように注意しなければならない。花の接写なら三脚にカメラをセット、構図を固定した上で、ファインダーを覗きながら左手でレフの位置を決めていけばいい。


*使用したカメラはニコンD200です。

*ISO感度はISO100、ホワイトバランスはオートで撮影しています。

*作例の下のデータは、使用レンズ/実焦点距離/シャッタースピード/絞り/露出補正です。


ほぼ真上からの光だったため、花の下側に強い影ができてしまった。
ニコン AF-S DX ED18-200mm F3.5-5.6 VR / 200mm / 1/200秒 /F8 / -0.66EV
金と銀の市松模様のレフを使用。影が消えるとともに、明るい色調に表現できた
ニコン AF-S DX ED18-200mm F3.5-5.6 VR / 200mm / 1/250秒 / F8 / -0.66EV

白レフを使用。金と銀の中間色のカットに比べ、レフは控えめながらも、影は消えている
ニコン AF-S DX ED18-200mm F3.5-5.6 VR / 200mm / 1/250秒 / F8 / -0.66EV

ピンク色の花びらに夕日が当たっている。ただ、花びらに日の当たるところと、そうでないところにムラがある
コシナ AF Macro 100mm F3.5 / 100mm / 1/20秒 / F5.6 / -0.66EV
夕日で光が弱いため、銀レフで影を消すように光を起こしてみた
コシナ AF Macro 100mm F3.5 / 100mm / 1/20秒 / F5.6 / -0.66EV

今度は金レフを使用。夕日の光の色をより強調できた
コシナ AF Macro 100mm F3.5 / 100mm / 1/20秒 / F5.6 / -0.66EV

ディフューザーを使い、花を陰にいれることでムラをなくしてみた
コシナ AF Macro 100mm F3.5 / 100mm/ 1/5秒 / F5.6 / 0EV
ディフューザーは被写体に当たる光を拡散することで、光をソフトにする

 デジタル6カラーの機能の一つに「黒レフ」がある。レフは光を起こすものなのに黒というのは不思議に感じられるが、小物撮影のときの映り込みを避けたり、暗部を作り出したりするのに使うものだ。


小物の撮影台に腕時計を置き、大型ストロボでライティングした
ニコン AF-S DX ED18-200mm F3.5-5.6 VR / 200mm / 1/100秒 / F22 -1.33EV
黒レフを写し込み、時計に暗部を作り出した。左下にレフが写り込んでいる
ニコン AF-S DX ED18-200mm F3.5-5.6 VR / 200mm / 1/40秒 / F22 / 0EV

 せっかく折りたたみができるのに、ケースがレフ機能の兼用のため、折りたたみサイズではない。別に持ち運び用のケースをつけてくれれば、バッグの背面にスマートに入るように思えたのが惜しいところ。

 一般的なサイズのレフ板なら個人で持ち歩くイメージはないが、このデジタル6カラーなら、軽くコンパクトなので、花の撮影をする人が普段から持ち歩くにも便利でオススメだ。



URL
  ケンコー
  http://www.kenko-tokina.co.jp/
  製品情報
  http://www.kenko-tokina.co.jp/ecatalog/ref/index.html


( 木村 英夫 )
2006/09/21 01:07
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