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東洋リビング 「オート・ドライ ED-101SS」

防湿庫でカビ対策を万全に

 レンズをはじめ、写真機材の大敵のひとつにカビがある。私は、過去に何本ものレンズにカビを生えさせるという失敗を繰り返してきた。根本的な対策はレンズの保管をきちんとするしかないという結論にたどりついて、去年とうとう防湿庫を入手した。カタログに「一眼レフ本体収納目安24台」と書かれている東洋リビングの「オート・ドライ ED-101SS」(49,750円)だ。

 レンズに生えるカビはパンに生えるカビと異なり、レンズ自体に栄養がなくても空気中やホコリから栄養を吸収するため、レンズの内面にまで生えてしまう。カビが生えたレンズは、ユーザーがカビを除去することができないため、メーカーの修理部門にお世話になるしかない。

 レンズを分解しカビを清掃、再び光軸調整をして組み立てと手数がかかるため修理費用は決して安くない。さらに、カビを除去してもカビ跡が残ってしまったり、カビが完全に除去できなかったりで、大切なレンズが元通りにならない可能性もある。そう考えれば、防湿庫は高くない買い物に思えるのだ。

 カメラにカビを生えさせないためには“カメラをしまい込まずに使い続ければ大丈夫”という説もあるが、日本の梅雨は高温多湿でカビが最も生育しやすい状況となる。私は以前、オーディオラックにカメラを収納していたことがあるが、結果としてカビを生えさせる原因となった。オーディオラックは見た目は防湿庫に似ているものの、密閉されているわけではないので、湿気が入ってしまいやすいことと、ホコリを閉じこめてしまうことがあるので、レンズにクモの巣状のカビが生えてしまったのだ。


オーディオラックにカメラを入れるのは、カビ対策としてはダメだ カビが生えてしまったアングルファインダー

 私が使っているオート・ドライED-101SSは、同社製の防湿庫の中でも売れ筋のひとつ。同社は防湿庫のメーカーとして歴史が長いが、そのノウハウを詰め込んだモデルで、カメラを入れる棚が全て引き出し式になり、背面の電源ケーブルから、デジタルカメラの充電器用コンセントが分岐しているなど機能の配慮がなされている。

 オーディオラックに比べものにならないほど密閉性が高いため、ホコリも入り込まない。高さは1mに満たないが幅、奥行きは40cm四方とちょっとしたラックくらいのサイズだ。同じシリーズにある5種類中の中間のサイズで、一眼レフ収納本体収納目安24台とあったため持っている機材を全て収納しても大丈夫かと思いセレクトした。ただ、交換レンズやコンパクトカメラ、ビデオカメラといろいろ入れていくと結構いっぱいになってしまう。このままいくと、いつか同じくらいのサイズの防湿庫を追加購入することになりそうだ。


一眼レフ本体24台分、といっても結構いっぱいになる 最上段の引き出しには望遠レンズ収納に便利な、波形のクッションがついている

機材を収納するトレイは引き出し式で出し入れしやすい デジタルビデオカメラやテープも防湿庫に入れた方がいい

 オート・ドライED-101SSは電気式の防湿庫だが、作動音は全くなく庫内にある防湿ユニットの作動ランプの点灯でようやく動いているのが確認できるくらいだ。電気式除湿機のように水を捨てる必要はないし、シリカゲルなどの除湿剤を交換するような手間はない。庫内の湿度は扉についている湿度計で管理できるので安心だ。


庫内にある防湿ユニット。湿度コントロールもできる 扉についている湿度計。「Totech」とは、東洋リビングの英文名称

コンセントが背面から分岐していて、充電器を使うのに便利

 東洋リビングのホームページをみると、デジタルカメラだけでなく画像を保存するDVDやCDも湿気に弱いとのこと。カメラの保管のみでなく、大切なものは防湿庫で保管したほうがよいようだ。



URL
  東洋リビング
  http://www.toyoliving.co.jp/
  製品情報
  http://www.toyoliving.co.jp/products/list.html


( 木村 英夫 )
2006/06/13 01:54
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