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ケンコー PRO1 Digital

広角レンズでもケラレないフィルターシリーズ

ケンコー PRO 1 D WIDE BAND サーキュラーPL
 EOS 20D用としてEF-S 10-22mm F3.5-4.5 USMを購入してまもないころ、撮影した画像の四隅が黒く落ち込んでいることに気がついた。これがいわゆるレンズの周辺光量不足なのか、と思ったのだが、それにしてはやけに真っ黒である。しばらくして、どうやらPLフィルターのフレーム部分で像がケラレていることに気がつき、フィルターを外すと問題なく撮影できた。とりあえずその場は解決したが、これでは広角レンズでPLフィルターが使用できない。そこで購入したフィルターがケンコーの「PRO1 Digital」シリーズだった。

 店頭でPRO1 Digitalシリーズの存在は知っていたが、当時は「薄枠」というメリットが今ひとつピンと来なかったのと、通常のフィルターに比べて高価なことから、購入対象にしていなかったのだ。

 PRO1 Digitalシリーズ最大特徴は、そのフレーム枠の薄さにある。通常タイプのフィルターと比較するとわかるが、通常タイプに比べてフレームの厚さが半分程度なのだ。このため、広角レンズで使用しても、フレームが画角に入り込まない。

 また、薄枠なだけの製品ならこのシリーズでなくても、より安価な製品があるのだが、そういった製品にはフレーム枠部分にフィルターネジがなく、レンズキャップなどが装着できないものが多い。その点、このシリーズでは薄枠ながら、通常のレンズキャップが装着できるのもうれしい。

 そのほか、ゴーストやフレアを抑えるデジタルマルチコートが施されているほか、フィルターガラスの断面部分に墨塗りが施され、反射を軽減しているなど、デジタル用途を強く意識した仕様も特徴だ。

 同シリーズは、プロテクターや、ワイドバンドサーキュラーPL、NDフィルター、クロースアップレンズなどが用意されているが、筆者が今回購入したのは、「PRO 1 D WIDE BAND サーキュラーPL」(77mm径)。購入価格は11,760円。ちなみに従来使用していたのは、ケンコー サーキュラーPL(円偏光)で、こちらの購入価格は7,560円だった。


レンズキャップや他のフィルターを装着可能なネジが切られている 通常タイプのPLフィルターとの比較 EF-S 10-22mm F3.5-4.5 USMに装着した状態

 実際にEF-S 10-22mm F3.5-4.5 USMに装着して撮影すると、その差は一目瞭然。やはり通常タイプでは画像の四隅が黒くケラレるのだが、PRO1 Digitalだと見事にケラレのない画像が得られた。ここまで明確に違うと、購入した甲斐があったというものだ。


通常のPLフィルターで撮影した状態。10mmでは四隅にケラレが発生した PRO 1 D WIDE BAND サーキュラーPLで撮影。四隅のケラレはなくなった

 しかし、参考までに67mm径の同等製品を使用して、EF-S 17-85mm F4-5.6 IS USMでテストしたところ、これはどちらのフィルターを使用してもケラレることは無かった。こちらのレンズも広角レンズと言えるはずだが、よほど極端な広角レンズでないかぎり、通常タイプのフィルターでも問題ないのかもしれない。ただ、やはり購入時には、あらかじめ自分の使用するレンズでケラレが発生するかどうかを確認したほうがいいだろう。レンズの焦点距離が同じだからといって、どのレンズも同じようにケラレなくなるかどうかはわからないからだ。

 レンズによっては明らかに効果があり、非常に有用だ。ケラレを心配せずにフィルターを使いたいなら、オススメだ。ただ、問題はこの価格差だろう。今回購入した製品は、通常製品より約4,000円高い。通常タイプのプロテクター程度なら1つ買えてしまう値段だ。これを許容できるかどうかで、このシリーズの価値が決まってくるといえる。



( 本誌:清宮 信志 )
2006/01/17 00:07
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