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銀一 newswear
見た目のインパクト以上に実用性の高い「着るカメラバッグ」
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今回紹介する製品はカメラバッグとフォトベストを掛け合わせたような製品で、その名も「newswear」と呼ぶ。フォトベストに比べると収納部が大きく、収納部が胸からお腹にかけて配置されているのが特徴で、その理由は「防弾チョッキを着用した上から着るため」という。実際、輸入元の銀一によると、米国系通信社では中東取材や大統領選挙取材用として知られるそうだ。あの「不肖・宮嶋」こと宮嶋茂樹氏も使っていると聞けば、ハードなイメージはさらに加速する。
そのアイデアはとても秀逸。今回試着した「Digital Chest Vest」(15,200円)の場合、計4つのポケットが存在する。前身頃の向かって左のポケットには、ニコンならD2系1台、またはD70系2台のボディを収納可能。また、同じく前身頃の右ポケットには、全長約200mm強のズームレンズがズボっと入る。両脇にも幅広のポケットが存在し、小さめのレンズやストロボなどを収納できる。また、前面内側にもポケットがあり、地図やメモ帳を入れるのにぴったり。つまり、ある程度の機材をカメラバッグなしで持ち歩ける、いや「着て歩ける」のがnewswearのメリットだろう。
感心したのは、背中でX字にクロスするストラップだ。パッドが入ってないので最初は「すぐ痛くなるのでは」と心配したが、両肩、背中、前面と重量が分散するので、以外に疲れない。また、ストラップの調整幅が大きく、しっかり調整すれば激しく動いてもズレにくい。さらに各ポケットには大きなベルクロ留めが付いているため、しっかり留めればよほど激しく動かない限り内容物が飛び出すことはなさそうだ。変なカメラバッグよりもよほど信頼できる。
それでも銀一の製品情報ページには「ファスナーやバックルではないので、特に激しい動きでは注意してほしい」との但し書きが。よほどすさまじい現場での使用を想定しているのだろう。
横にも大きなポケットを装備
背中でクロスするストラップが特徴
上着を羽織れば結構自然?
なお、ポケット部の素材はクリンクルナイロンで、タフな上、撥水加工が施されているのも心強い。さらに防水性能にこだわるなら、サプレックスナイロン製の「Foul Weather Digital Chest Vest」(18,900円)も購入できる。各ポケットに巨大な防水ベロが縫い付けられているのがFoul Weatherたるゆえんで、これがポケットへの折込式という本格的なものだ。
同容量のショルダータイプのバッグに比べると疲れにくく、ザックタイプに比べると機材を出し入れしやすい。なぜ今までなかったのだろうと不思議になるほどよくできたアイテムだが、そのヘビーデューティな外観からか、街中で使うにはちょっと恥ずかしい。少なくとも、電車など公共交通機関に乗り込む勇気は私にはない。
実際、銀一では「その外観から、空港警備や各国入国セキュリティ通過時に職務質問される場合がありますので、着用時には取材証ならびに記者証を携行することを強くお薦め致します」と注意しているぐらいだ。また、夏場は着用部分(お腹)がとても暑くなる。そんな弱音を吐くようでは中東での仕事はまず無理かも……。
体から外した状態
こちらは防水仕様のポケット
平和な我が国で、さらに穏健なアマチュアカメラマンにとって違和感ない使い方を考えてみた。一番似合いそうなのは山岳写真系のカメラマンだろうか。畳むと以外に小さくなるので、麓までは機材とともにザックで運んでもいい。登る段になったらおもむろに装着し、必要機材をnewswearに放り込む。常用レンズを付けたボディは首から下げ、交換しそうなレンズをnewswearのポケットに入れておくのだ。また、普段は大型のショルダーバッグ、現場でnewswearというパターンもアリだろう。
現在のところ、銀一ではプロ向けの4タイプを扱っている。今回は試してないが、オンラインショップでは、Digital Chest Vestより小さめの「Medium Chest Vest」や「Documentary Chestvest」(各12,000円)も選択できる。メインポケット2つがやや小さくなるが、こちらのほうが平時のカメラマンに合うかもしれない。アマチュア用にもう少しライトな見た目のnewswearも見てみたいものだ。
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URL
銀一
http://www.ginichi.com/
製品情報
http://www.ginichi.com/shop/newswear/newswear_01.html
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銀一、基本機材一式を収納できる報道向けベスト「newswear」(2005/08/02)
( 本誌:折本 幸治 )
2005/09/22 01:13
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