|
|
|
|
|
|
|
|
レキサー・メディア Platinum 1GB
|
|
大手メーカーから公称12MB/secのSDカード
|
|
|
|
|
|
パッケージ
|
早ければ3月の発売が見込まれていた2GBのSDメモリーカードだが、夏を控えた現在でもアナウンスはない。年初に小ロットの製品が突発的に店頭をにぎわせたことはあったが、普通に買えるようになるのまだ先のことになる。そのため、需要が1GBに向かっているのだろうか、最近、新製品を良く見かけるようになった。今春から店頭に並びだしたレキサー・メディア「Platinum」もそのひとつだ。
同社はCFの高速化に熱心なブランドで知られ、同社のCFは80倍速の「プロフェッショナル」、40倍速の「ハイスピード」、速度表記のない「エントリー」と充実したラインナップを誇る。しかし、SDメモリーカードに関しては、低速なベーシックモデルしか国内での展開はなかった。
新製品「Platinum」の存在を知ったのはカメラ系量販店の店頭だった。レキサーのSDメモリーカードといえば、黄色の派手なラベルを思い浮かべるが、Platinumはシックなシルバーのパッケージ。容量は256MB、512MB、1GBで、1GBを購入しようとしたものの、なぜか1GBのみは価格が記されていない。仕方なく店員に価格を聞いたところ、17,800円との答えが返ってきた。10MB/secの製品で良く見かける値段だ。
また、256MBと512MBには「転送速度最大12MB/sec」とラベルの一部に書かれている。では1GBは? と見るとやはり1GBのみ何も記されてない。これも店員に尋ねると、その場でレキサーに電話で問い合わせてくれた後、「レキサーによると最低6MB/secは保証するが、上はバラツキがあるので数値では言えないそうです」と慎重な回答。結局購入後、自分で電話して聞いたところ、「全容量とも公称12MB/secです」という回答をもらい、一抹の不安を感じながらもそれなりに安心した。
なおPlatinumというブランドは、SDメモリーカードだけでなくCFでも展開するブランドネームになるという。実際、海外では日本国内でいうハイスピードシリーズが、Platinumブランドに置き換わりつつあるそうだ。プロフェッショナルほど高速かつ高価ではないが、エントリーシリーズよりは高性能、それがPlatinumに定着させたいイメージだという。
|
|
レキサー・メディアの新ブランド「Platinum」
|
比較した4枚。左からサンディスク「Extreme III」、松下電器「PRO HIGH SPEED」、バッファロー「RSDC」、ハンザテック「Gold Flash」
|
新製品ということで、転送速度を計ってみた。まず、デジタル一眼レフカメラでの書き込み速度を見る。*ist DSでレリーズボタンを押しっぱなしにしてRAWを10枚連写、10枚目のシャッターが落ちる瞬間までの時間を計測した。*ist DSは5コマ分のバッファを持ち、5コマ以降はバッファが空き次第、次のコマが記録される。計5回計測し、平均を求めた。フォーカスはマニュアル、シャッター速度と被写体も固定した。さらに、比較のためサンディスク「Extreme III」(20MB/sec級、1GB)、松下電器「PRO HIGH SPEED」(20MB/sec級、512MB)、ハンザテック「Gold Flash」(12MB/sec、512MB)、バッファロー「RDSC」(10MB/sec、1GB)も用意した。結果は下表の通り。
*ist DSでの計測結果(秒)
|
発売元 |
平均所要時間 |
Extreme III(1GB) |
サンディスク |
15秒8 |
PRO HIGH SPEED(512MB) |
松下電器 |
15秒9 |
Platinum(1GB) |
レキサー・メディア |
16秒2 |
Gold Flash(512MB) |
ハンザテック |
16秒2 |
RSDC(1GB) |
バッファロー |
16秒3 |
ほかのカードでのテスト同様、大きな差は付いてない。体感上ではほとんど判別できないレベルだ。
次に、PC上での転送速度を計測した。32bit CardBus対応の松下電器製PCカードアダプタ「BN-SDDAP3」を使い、HDBENCHで計る。結果は同じく公称12MB/secのGold Flashを上回る興味深いものとなった。上位の2枚には及ばないものの、価格に見合った十分な成績といえる。
各カードの転送速度(KByte/s)
|
発売元 |
Read |
Write |
FileCopy |
Extreme III(1GB) |
サンディスク |
22,390 |
14,013 |
842 |
PRO HIGH SPEED(512MB) |
松下電器 |
20,856 |
11,773 |
1,450 |
Platinum(1GB) |
レキサー・メディア |
7,890 |
5,635 |
641 |
Gold Flash(512MB) |
ハンザテック |
7,493 |
5,326 |
648 |
RSDC(1GB) |
バッファロー |
7,475 |
5,188 |
582 |
Gold Flashとの12MB/sec対決は、レキサー・メディアの勝利に終わった。しかし、この結果はあくまでもテストした個体によるもので、製品すべての実力を保証するものではないことをご了承いただきたい。また、Gold Flashは実売が15,000円弱と安く、保証期間がPlatinumの5年に対し、10年間と長いが特徴だ。
10~12MB/secの製品で選択肢が増えてくると「割高な20MB/sec級は2GBまで待ち、とりあえず10~12MB/secの1GBを入手しようか」という判断も現実的に感じる。カメラでの速度差があまり期待できない以上、こうした中速度の製品でコストを押さえるのも手だろう。
■ URL
レキサー・メディア
http://www.lexarmedia.co.jp/
( 本誌:折本 幸治 )
2005/07/12 00:57
・記事の情報は執筆時または掲載時のものであり、現状では異なる可能性があります。
・記事の内容につき、個別にご回答することはいたしかねます。
・記事、写真、図表などの著作権は著作者に帰属します。無断転用・転載は著作権法違反となります。必要な場合はこのページ自身にリンクをお張りください。業務関係でご利用の場合は別途お問い合わせください。
|
|
|
|
|
|