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1,000~3,000mmの「SR-732」。実勢価格は19,800円
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デジタルでもフィルムでも、「コンパクトカメラじゃなくて一眼レフがほしい」という欲求の源は、「もっと望遠で撮影できたらなあ」という願望ではないだろうか。しかし、超望遠レンズは数十万円から百万円近い世界。簡単に手にできるものではない。
今回はインターネットなどの通販で「3,000mmの撮影が手ごろな価格で可能!」と謳う台湾Vanguard(バンガード)のレンズを使ってみた。バンガードは、日本では比較的安価な三脚やバッグで知られるが、双眼鏡やスコープなどの光学製品を製造しているメーカーである。
現物を手にしてみると「これが3,000mm?」といいたくなるほどコンパクト。サイズは72×335mm、重量は980g。カラー印刷されたパッケージには「15~45×65mm ズームスポッティングスコープ」と書かれている。つまり、もともと野鳥観察用などに使うスコープにマウントを取り付けて撮影する、今流行りの「デジスコ」の一眼レフ版である。
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スコープとしても使うためか見口にゴムが。ゴムの外側に「フォトアダプター」をネジ込み、さらにTリング(Tマウント)を介してボディに取り付ける
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三脚座は鏡筒下部に2本のネジで固定。カメラの縦/横切替は「フォトアダプター」側の銀のネジを緩めて行なう。三脚座のネジは一般的なU1/4インチネジ
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取扱説明書には「シャッタースピード早見表(晴天昼間)」があり、本体のズームリングに書かれている倍率と望遠レンズの換算値、F値、ISO400時のシャッタースピードが目安として載せられている。下表にまとめてみた。
倍率 |
焦点距離 |
F値 |
シャッター速度 |
15× |
1,000mm |
F16 |
1/500秒 |
30× |
2,000mm |
F32 |
1/125秒 |
45× |
3,000mm |
F48 |
1/60秒 |
今回使用したカメラボディは富士フイルム「FinePix S2 Pro」。露出レバーがない機構上、SR-732を装着すると、ほかのニコンF80ベース機と同様に露出計がまったく動かない。そのためこの早見表を参考に露出を決定した。もっとも、デジタルらしくISO1600でも撮っている。それだけF値の暗さによるシャッター速度の低下がキツかったということだ。
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3,000mm(換算4,500mm相当)、ISO1600での撮影。F48だとファインダー内がかなり暗く、ピント合わせもままならない。ただ、かなり遠いものが大きく拡大されるのはビックリ。シャッター速度は1/250秒
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1,000mm(換算1,500mm)、ISO400。シャッター速度は1/250秒。3,000mmに比べるとずっとファインダーが明るく、ピント合わせもしやすい印象。「ズーム」でなく実際は「バリフォーカル」らしく、ズーミングすると再度ピント合わせする必要が
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3,000mm、最短撮影距離付近(7~8mくらいか)から撮影。かなりの大きさで写る。ISO1600、1/180秒
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画質や解像力といった面からはやはり「数十万円レベル」の超望遠レンズと比べるべくもないが、1,000~3,000mmという超々望遠の世界が身近となること、記録として考えればまあ使える画像が入手できるということが通販での人気の秘密であろう。
Tリングには旧ミノルタマウント(SRマウント)や旧キヤノンマウント(FDマウント)も用意されている。普段はスコープ、情景を記録したくなったらカメラに取り付ける、というのがこの製品の楽しみかたではないだろうか。
●無限遠付近での作例
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1,000mm時
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2,000mm時
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3,000mm時
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■ URL
ガードフォースジャパン(バンガードの日本法人)
http://www.guardforce.co.jp/
製品情報
http://www.guardforce.co.jp/spotingscope2.htm
( 木村 英夫 )
2005/04/28 00:53
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