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ロープロ「オリオントレッカーII」

~より「普通のリュック」っぽくなったカメラ用バックパック

カメラ機材は「下段」に収納する。カメラ1台と交換レンズ2本を入れてみた
価格:12,600円

 Lowepro(ロープロ)はカメラバッグのメーカーとしてメジャーなメーカーのひとつである。もともとは登山家であり写真家のグレッグ・ローが開発したバッグパックの流れをくみ、現在では、登山用バックパックは「ローアルパイン」、カメラバッグは「ロープロ」として分離している。

 ロープロは現在、カナダ最大の写真用品商社であるDaymenが実際の供給元であり、バックパックのみならず、コンパクトデジカメ用ポーチ、ショルダーバッグ、カート付きバッグなど様々な製品ラインナップを持っている。

 今回取り上げた「オリオントレッカーII」は同社の売れ筋「オリオントレッカー」の改良型として、今年から発売されたものである。

 「オリオントレッカー」は「それほどヘビーユーザーではない写真愛好家」によく使われているが、1万円前後の手ごろな価格のわりにカメラ1台とレンズ数本が入ること、2段式で上段にはカメラ以外の携行品が入ることなどがポイントである。また、見た目も「カメラバッグくささ」が少ないのも人気の要因と思われる。II型の発表で、どのように改良されたのか、また、デジタルへの対応などをチェックしてみたい。

 初代のオリオントレッカーも「いかにもカメラ用のバックパック」という感じはあまりしなかったが、今回のII型はよりスマートに「普通のリュック」っぽくなったように思われる。写真のモデルは「グレー」だが、「レッド」も選択できる。


カメラ機材は「下段」に収納する。カメラ1台と交換レンズ2本を入れてみた 上段を開いてみたところ。内側に吊り下げ式のポケットがあり、「メモリーカード」を入れられるようになっている 外に露出しているファスナー2カ所はポケットになっているが、あまり収納量はない

 サイズの割に、カメラ機材はあまり入らない。望遠ズームとしては小柄なトキナー80~400mmは入るものの、70~200mmクラスの大口径レンズを入れるには深さが足りない。ただ「カメラを入れて山野を歩き回る」ことを考えると、「目いっぱい機材を入れすぎると重くて持ち上がらない」よりは適切な収納量とも言える。

 裏地は薄いグレー。暗い場所でも収納物が確認しやすいという利点がある。写真のようにデジタル一眼を収納すると、背面モニターの当たる部分にかなりソフトな素材を使用しているため、安心感がある。

 上段はカメラ機材以外の「携行品」を収めるのに適したスペース。クッションがないため、レンズなどを入れるには適さないが、ウインドブレーカーやペットボトルなどが入るくらいの容量がある。

 オリオントレッカーIIの機材室はファスナーで開け閉めする。カメラバッグに付いているファスナーは、開閉がスムーズにできるものの「雨水が浸入するのでは?」という不安がつきまとう。そのため、主要なファスナー部を「カバー」で覆うことで、上部からの雨水の浸入を防いでいる。また、主要なファスナーには「タブ」をつけることで操作性を高めている。


メイン機材室、上段の携行品収納スペースのファスナーはカバーで保護される 背中に当たる部分は「メッシュ素材」でムレない。肩にかける「ベルト」は太く、安心感が高い

 カメラ用バックパックを選ぶときのポイントに「長時間背負って歩いても快適かどうか」ということがポイントとなる。その点、この「オリオントレッカーII」は合格である。背中に当たる部分はソフトなメッシュ素材であり、肩ベルトは太く、さらにウェストベルト、胸部のベルトの2カ所で体に固定するため、長時間背負って歩いても、体にぴったりフィットする。

 ポケットをいっぱい付けたり、三脚ホルダーをつけたり、などの凝った仕様とはせずに、シンプルで実用的、さらに液晶モニターの当たる部分の素材を工夫するなど、細かいところでのデジタル一眼への対応を行なう、メジャーメーカーのこだわりが感じられる製品である。「いかにもカメラバッグ」というのがイヤなら、検討に値するカメラ用バックパックである。



URL
  ロープロ(ハクバ)
  http://www.hakubaphoto.co.jp/lowepro/
  製品情報
  http://www.hakubaphoto.co.jp/lowepro/product/adventurer/backpacks.html#347061


( 木村 英夫 )
2005/03/31 01:17
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