PROGRESSIVE PRO LENS − 写真家がプロレンズを選ぶ理由
イメージ力を大切にしながら、季節ごとの美しさを追いかける……富士山写真家・橋向真さんインタビュー
2017年7月25日 08:09
1本のレンズの力を信じて、今日も撮影に勤しむ写真家たち。レンズがもたらす作品への影響力。プロだからこそわかるそれは、一体どんなものなのか。
若手写真家へのインタビューを通して、写真との出会いや向き合い方、そしてレンズに対する印象などを聞くのがこの連載「PROGRESSIVE PRO LENS」だ。
第2回目に登場する写真家は、東京カメラ部10選2016にも選ばれた橋向真さん。独特の感性で富士山を撮り続ける橋向さんに、焦点距離全域F4のプロ向け高倍率ズームレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」の実力は、どう映ったのだろうか。(編集部)
現在、どのような写真の仕事をされていますか。
主に雑誌の寄稿やカレンダー、デジタルプリント壁紙の写真提供をしています。
写真の仕事をされるようになったきっかけは?
SNSで富士山写真家として多少知られるようになり、電子書籍で富士山写真集を出版してみないか? と、お声掛けいただいたのがきっかけですね。
それを機に同じ年に企業カレンダーと販売カレンダーのお話もいただきました。不思議な流れが生まれたように思います。
影響を受けた写真家、写真集、メディアは?
富士山写真家のパイオニア、大山行男さんですね。富士山撮影を始めてしばらくしてから知りました。影響という意味では、今の方がより強く感じるものがあります。
影響を受けたという意味では、やはりSNSというツールが一番大きかったと思います。
被写体としての富士山の魅力とは?
春夏秋冬で変化する富士山の美しさ、そして自然が生み出すドラマチックな光景。富士山がまるで生き物かの如く変幻自在に動く雲の表情。自然の神秘。
また、同じ富士山を追う仲間との出会いもありますね。
風景写真で大切だと思うことは?
イメージ力です。撮影する前、あらかじめどんな展開になるのかを予測したり、頭の中で常にどんなシーンを撮影したいのかを思い描くことが大切かなと。
もちろん現場でイメージを膨らますのも大事だと思いますが、こちらのイメージを遥かに超えてくるのが自然の素晴らしさだったりもします。
撮影ポイントはどのよう探していますか?
富士山撮影で知り合った仲間達や、撮影ポイントの本を買ったり、あとはネットで調べたりしていますね。その他にも自分でロケハンしてみたり、移動中に気になった場所をスマートフォンで撮影して残したりしています。
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROとの相性は?
自然を撮影していると、台風前後の激しい雲の動きや、朝夕の光の変化、雲海の流れなど、シチュエーションによって刻々と変化します。すると、レンズ交換の時間すら惜しい瞬間があります。
そんな時に広角から望遠までズーム操作で変えられるこのレンズは、富士山撮影においても素晴らしい対応力があると感じています。
今後取り組みたいシリーズやテーマは?
テーマは一貫して富士山なのですが、富士山には絶対的に欠かせない「雲」の表情をクローズアップした撮影をより一層心掛けたいと思います。
また、静と動を表現する上で、富士山撮影にとても相性の良いタイムラプス動画の撮影にもさらに力を入れたいです。
デジタルカメラマガジン8月号にも橋向真さんが登場!
発売中のデジタルカメラマガジン2017年8月号でも、連動企画「PROGRESSIVE PRO LENS」が掲載。橋向さんによる高倍率ズームレンズを生かしたテクニックが紹介されています。こちらもぜひチェックを!