メーカー別「撒き餌レンズ」まとめ

ペンタックス:Limitedから1万円台までの個性派チーム見参!

何となく始まったこの「撒き餌レンズまとめ」も、今回のペンタックス編で最終回を迎えます。2万円を切る製品からLimitedレンズまで、強力なチームが最後に控えていたのでした。

思わず「撒き餌レンズ 意味」と検索しようとしたあなたは、第1回「オリンパス:低価格でお買い得……なのに“PREMIUM”の実力派!をご一読されることをお勧めします。(編集部)

「撒き餌レンズ」の認定基準(デジカメ Watch 独自解釈)

大手量販店の店頭価格が消費税込みで4万円程度を下まわっている。
現行のカメラメーカー純正レンズで、比較的明るい単焦点レンズである。
比較的発売時期が新しい、もしくは定評のある光学系を採用している。

(重要なお知らせ)
価格調査時に富士フイルムのみ実売4万円以下のレンズが見つからず、本連載での紹介を断念しました。

ペンタックスにおける撒き餌レンズの傾向

ペンタックスには、中判の645、Kマウントの一眼レフ、Qマウントのミラーレスの3つの系統があるが、645は高価にすぎ、一方のQマウントミラーレスは、存在時代が撒き餌的にすぎることもあり、ここではKマウントについて、そのうち古いFAレンズを除外し、デジタル専用のDAレンズのみ触れることにする。

APS-Cサイズに対応するDAレンズは、単焦点13本、ズーム14本の計27本が用意されている。ほかにコンバーター類が6本(うち4本はMF時代から存在する)あるので、全体では43本となる。

そのうち、撒き餌レンズと認定できるのは、smc PENTAX-DA 35mmF2.4AL、HD PENTAX-DA 40mmF2.8 Limited、smc PENTAX-DA 40mmF2.8 XS、smc PENTAX-DA 50mmF1.8の4本。

smc PENTAX-DA 35mmF2.4ALとsmc PENTAX-DA 50mmF1.8の2本は、ソニーの「はじめてレンズ」に似た位置づけと考えられ、お手ごろ価格でレンズ交換式カメラの楽しさを味わえるよう企画された入門者向け製品と言える。外観の意匠が近似しているほか、樹脂製マウントを採用している点も共通している。

HD PENTAX-DA 40mmF2.8 Limitedとsmc PENTAX-DA 40mmF2.8 XSの2本は、smc PENTAX-DA 40mmF2.8 Limitedを前身とする薄型レンズで、前者は直接的な後継となる。後者は外観の意匠が異なる超薄型仕様で、その薄さから「ビスケットレンズ」と称される。この2本は外見が大きく異なるうえ、価格もかなり違うので、個別に紹介することとした。

HD PENTAX-DA 40mmF2.8 Limited

実勢価格:3万7,400円前後

HD PENTAX-DA 40mmF2.8 Limited(ブラック)
HD PENTAX-DA 40mmF2.8 Limited(シルバー)

APS-Cサイズ機では標準よりもやや狭角となる薄型レンズ。

3群4枚のテッサータイプの後方に凸レンズを1枚加えたかっこうの4群5枚の光学系は、MF時代のM 40mm F2.8の流れを汲んでいるようにも感じられる。

撒き餌レンズとしては高めの実売価格だが、Limitedレンズならではの造作のよさは見ていて飽きることがない。

可視光域での反射率を従来の半分以下に抑えたHDコーティング、9枚羽根の円形絞りの採用なども見どころとなる。なお、外観色はブラックとシルバーの2色から選択できる。

交換レンズ実写ギャラリー:HD PENTAX-DA 40mm F2.8 Limited
「HD PENTAX-DA Limited」のシルバーカラーが25日に発売
ペンタックス、「DA Limitedレンズ」をリニューアル

smc PENTAX-DA 40mmF2.8 XS

実勢価格:2万2,600円前後

smc PENTAX-DA 40mmF2.8 XS

Kマウントを採用したミラーレスカメラ、K-01のキットレンズとして登場した超薄型レンズで、カメラに装着した状態でわずか9.2mmというボディキャップ並みの薄さと、52gの軽さが大きな特徴となっている。K-01同様、外観の意匠はマーク・ニューソン氏による。

光学系は前述したHD PENTAX-DA 40mmF2.8 Limitedと同じだが、こちらは従来型のスーパーマルチコーティング(SMC)と、前玉前面に防汚性能を持つSPコーティングを採用している。

PENTAX K-01とDA 40mm F2.8 XSで「マクロテレプラス」を試す
ペンタックス、Kマウント採用ミラーレスカメラ「K-01」を国内発表
ファーストインプレッション:PENTAX K-01

smc PENTAX-DA 35mmF2.4AL

実勢価格:1万9,700円前後

smc PENTAX-DA 35mmF2.4AL(標準色のブラック)
オーダーカラーを含めた全12色

評価の高いFA 35mm F2 ALから受け継いだ5群6枚構成の光学系を採用するAPS-Cサイズ対応の標準レンズ。

Limitedシリーズに似た意匠を取り入れてはいるが、やはり樹脂製素材特有の軽さは否めないし、マウントまで樹脂製なのは残念な点と言える。しかし、実売2万円を切る手ごろな価格で、ズームレンズとはひと味もふた味も違う描写力、明るく快適なファインダー像が得られるところには注目せざるをえない。

なお、標準色のブラックのほか、11色ものオーダーカラー(受注品)が用意されているのもおもしろい。

ペンタックス、12色から選べる小型軽量レンズ「DA 35mm F2.4 AL」

smc PENTAX-DA 50mm F1.8

実勢価格:1万7,000円前後

smc PENTAX-DA 50mm F1.8

35mm判換算で焦点距離75mm相当となる開放F1.8の明るい中望遠レンズで、smc PENTAX-DA 35mmF2.4ALと並んでペンタックスの撒き餌レンズの代表的存在となっている。

樹脂製の外装とマウントには物足りなさを感じるものの、その分、低価格化と軽量化が追求されており、ミラーレス用レンズに匹敵する122gの軽さと2万円を切る実売価格を実現している。

光学系は古典的ながら良好な描写性能が期待できる5群6枚構成。レンズ本来のボケ味を損なわない7枚羽根の円形絞り、汚れが付きにくく、かつ落としやすいSPコーティングなどを採用している。

交換レンズ実写ギャラリー:smc PENTAX-DA 50mm F1.8
ペンタックス、中望遠レンズ「DA 50mm F1.8」を国内発表

北村智史

北村智史(きたむら さとし)1962年、滋賀県生まれ。国立某大学中退後、上京。某カメラ量販店に勤めるもバブル崩壊でリストラ。道端で途方に暮れているところを某カメラ誌の編集長に拾われ、編集業と並行してメカ記事等の執筆に携わる。1997年からはライター専業。2011年、東京の夏の暑さに負けて涼しい地方に移住。地味に再開したブログはこちら