ソニー「E 50mm F1.8 OSS」
NEX-5N / E 50mm F1.8 OSS / 約4.2MB / 4,912×3,264 / 1/500秒 / F2.8 / +1.7EV / ISO200 / シャッター優先AE / WB:オート / 50mm |
ソニーNEXシリーズは、APS-Cサイズの撮像素子を持つミラーレスカメラだ。これまでNEXに対応するEマウント用の単焦点レンズは、「E 16mm F2.8」と「E 30mm F3.5 Macro」の2本がラインナップされていたが、先日「Carl Zeiss Sonnar T* E 24mm F1.8 ZA」と「E 50mm F1.8 OSS」という2本の単焦点レンズが発表された。今回はこのうち、中望遠域相当となる「E 50mm F1.8 OSS」を実写する機会を得ることができた。
NEX-5Nに装着。発売は12月中旬。価格は3万6,750円 |
E 50mm F1.8 OSSは、NEXシリーズとの組み合わせで75mm相当(35mm判換算)となる中望遠域のレンズだ。とかくデザインの印象が先行する製品ではあるが、実際に使用するとレンズ内モーターとインナーフォーカスの組み合わせによりAF駆動が速くて静かなのに気が付く。またレンズ内に手ブレ補正機構を備えるのも心強い。MF時にはレンズ鏡筒に刻まれている、実にシンプルなローレットパターンで操作するのだが、その感触は悪くなく、違和感なく操作できる。アルミ外装の手触りも良く、高品位な造りのレンズだ。
このレンズで撮影した画像を見ると、開放絞りから優れた描写となっていることがわかる。F1.8となると被写界深度も極端に浅くなるのだが、ピント位置からアウトフォーカスへのボケ方もナチュラルだ。またF2からF2.8付近においてのボケと描写のバランスが非常に良く、このレンズの特徴を存分に発揮してくれる絞り値だといえる。さらにF4から5.6前後がこのレンズの解像力のピークとなるようだ。被写体の描写を重視する際にはひとつの目安とすると良いだろう。
今回は、光量の少ない屋内と明るい屋外という条件の相反する環境下にて撮影を行なったのだが、いずれの撮影でも安定した描写結果となった。明るい屋外においても強い光による有害なフレアなどが発生することもない。実は、明るい開放絞り値を持つレンズのなかには強い光源下では光をレンズに直接入れなくとも、フレアが出てしまい画質が低下してしまうものもある。しかしこのE 50mm F1.8 OSSではそのようなことも無い。
暗い室内でレンズの明るさと手ブレ補正機構のダブルの手ブレ防止で確実に、また屋外では浅い被写界深度を活かしたポートレート撮影などに存分に活躍してくれるレンズだ。
撮影協力:PIERRE HERME PARIS
- 作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなし・補正なしの撮影画像をダウンロード後、800×600ピクセル前後の縮小画像を表示します。その後、クリックした箇所をピクセル等倍で表示します。
NEX-5N / E 50mm F1.8 OSS / 約4.6MB / 3,264×4,912 / 1/640秒 / F3.5 / +1.3EV / ISO200 / 絞り優先AE / WB:オート / 50mm |
2011/11/2 00:00