デジカメドレスアップ主義

オールドスクールをまとったライカM

ライカM(Typ 240) + Heliar Vintage Line 50mm F3.5

  • ボディ:ライカM(Typ 240)
  • レンズ:フォクトレンダー ヘリアービンテージライン50mm F3.5
  • ケース:鳥井工房 ライカM-P/Mオールドスタイルケース
  • ストラップ:Angelo Pelle NECKSTRAP FULL LEATHER FOR LEICA SL 601 AND S(SAFARI GREEN LIMITED EDITION)

以前、本コーナーにてFUJIFILM X-Pro2用の鳥井工房製オールドスタイルケースを紹介したことがある。ストラップ取り付け部に特長があり、オールドスクールな雰囲気満点のケースだった。そのライカM用が登場する。デジタルM型ライカはそもそもクラシカルなボディデザインだが、その懐かしいスタイルを、ケース、ストラップ、レンズを駆使し、さらに強調してみよう。

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まずカメラケースから見ていこう。鳥井工房のライカM-P/Mオールドスタイルケースは、名称通り、ライカM-PとライカM(Typ 240)に対応する。デザイン的にはストラップ取り付け部のギミックが目を引く。X-Pro2用は最初から二重リングが固定してあったが、ライカM-P/Mオールドスタイルケースはギボシで二重リングの着脱が可能になった。ライカは二重リング式ストラップを使う人が多いので、そのための改良である。

鳥井工房のライカM-P/Mオールドスタイルケースは税込4万5,800円だ。
プエブロのオリーブとブッテーロのキャメルのコンビ。ホワイトステッチが新鮮だ。

このケースのおもしろい点は、ケース自体の背が若干低く設計されている。そのためカメラに装着すると、実際よりも横長に感じられるのがわかるだろうか。この横長で低く構えた感じが何ともかっこいい。また、オリーブとキャメルに白ステッチを合わせ、明るい印象に仕上がっている。オールドスクール風なのに古臭くなりすぎないところも良い。

背面はブリッジありのスタイルで、保護性の高いケースに仕上がっている。
三脚穴にネジで固定する。ネジまわりに余裕があり、ハンドル付きのネジも使用可能だ。
プエブロのオリーブはエイジングの進みが早く、濃い色合いに変化していく。
ギボシからレザーベルトを外すと、二重リングを着脱できる。二重リングは別途用意する。

ストラップはアンジェロペレのライカSL用ストラップを合わせてみた。海外のライカ系Webサイトなどを見ている人なら、同社のバナー広告を記憶しているかもしれない。実は筆者もバナーを見るたびのこのメーカーの製品が気になり、私物購入した一本である。奇しくも鳥井工房のケースと同じ配色で、専用ストラップのような統一感のある見え方だ。

アンジェロペレのライカSL用ストラップはオフィシャルサイトで114.9ユーロだった。
サファリグリーンとキャメルのコンビネーション。レザーの質感はかなり良い。
先端をカメラのスリットや二重リングに通し、編み込んで固定する。

レンズはフォクトレンダーのヘリアービンテージライン50mm F3.5を選んだ。同社は元々クラシックテイストのレンズを得意とするが、本レンズはその極みとも言えるスタイルだ。黒い鏡胴が先細りするデザインは、筆者の知る限り、類似するものが思い付かない。クラシカルなのに見たことのないデザインという、オリジナリティー全開のスタイルだ。レンズ構成図をレンズ指標としてプリントしてあり、遊び心も感じさせる。描写はシャープでハイコントラスト、色ノリも良好だ。クラシック調の外観だからとて、緩さと無縁の高画質なレンズである。

ヘリアービンテージライン50mm F3.5は税別希望小売価格6万5,000円だ。
カプラーの上にレンズが載ったようなデザインは、やはり確信犯なのだろうか。
円形のメタルフードが付属する。キャップもメタル製だ。
Leica M Typ 240 / Heliar Vintage Line 50mm F3.5 / 1/1,500秒 / F3.5 / 0EV / ISO200 / WB:オート
Leica M Typ 240 / Heliar Vintage Line 50mm F3.5 / 1/180秒 / F4 / -0.66EV / ISO200 / WB:オート
Leica M Typ 240 / Heliar Vintage Line 50mm F3.5 / 1/750秒 / F5.6 / +0.66EV / ISO200 / WB:オート
Leica M Typ 240 / Heliar Vintage Line 50mm F3.5 / 1/1,000秒 / F3.5 / ±0EV / ISO200 / WB:オート
Leica M Typ 240 / Heliar Vintage Line 50mm F3.5 / 1/180秒 / F5.6 / ±0EV / ISO200 / WB:オート
Leica M Typ 240 / Heliar Vintage Line 50mm F3.5 / 1/350秒 / F3.5 / ±0EV / ISO200 / WB:オート

澤村徹

(さわむらてつ)1968年生まれ。法政大学経済学部卒業。ライター、写真家。デジカメドレスアップ、オールドレンズ撮影など、こだわり派向けのカメラホビーを提唱する。2008年より写真家活動を開始し、デジタル赤外線撮影による作品を発表。玄光社「オールドレンズ・ライフ」シリーズをはじめ、オールドレンズ関連書籍を多数執筆。http://metalmickey.jp