デジカメドレスアップ主義
カメラを正装して街に出よう
ライカM(Typ240)+ Swallow 35mm F2
2017年1月5日 07:00
冬から春にかけて、とかく式と名の付くイベントが多い。成人式、卒業式、入学式、いやが上にも正装を求められる季節だ。そこで今回はライカMをベースに、そうしたセレモニーに持って行けるオーセンティックなスタイルを考えてみた。
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まず、ケースとストラップはアルティザン&アーティストの新製品から選んだ。レザーケース「LMB-MPM」は見た目こそシンプルだが、イタリア製ハンドメイドレザーのアリゾナを使用し、実物を手にするとマットで肉厚なレザーの存在感がひしひしと伝わってくる。ベテランのクラフトマンによるハンドカッティングのラインも美しい。機能面では側面のホールを大きくし、当て革付きの二重リング式ストラップが無理なく装着可能だ。ライカユーザーであれば、この配慮がどれだけありがたいものか、身に染みてわかるだろう。
ストラップ「ACAM-310N」は、アルティザン&アーティストが得意とするシルク製の組紐タイプだ。冠(ゆるぎ)組という平織りの一種を採用している。最近ロープタイプのストラップが流行っているが、同製品はシルク製だけあって、肌触りの良さは群を抜いている。赤いラインがかなり目立つが、ライカマークと呼応するのでカラーバランス的には違和感がない。正装という今回のコンセプトとも沿うはずだ。
今回のドレスアップはレンズにも注目してほしい。オールドレンズが好きな人ならホークスファクトリーをご存知だろう。元祖ヘリコイドアダプターで有名なマウントアダプターメーカーだ。そのホークスファクトリーがレンズを手がけることになった。レンズブランドはツバサ、レンズ名はスワロー35mm F2である。
同社の代表であるホーク氏は、ライカやオールドレンズのマニアとして有名だ。そうした志向性が反映され、スワロー35mm F2も味わい重視のレンズに仕上がっている。開放は大胆に滲み、そこにやわらかいボケが溶け合う。1~2段絞ると中心部から一気にシャープになり、大きな描写変化を楽しめる。オールドライカレンズが好きな人なら琴線に触れるタイプの描写だ。
ハード面を見ていくと、マウントはライカMマウントを採用し、正確な距離計連動で快適に撮影できた。レンズユニットは日本製で、組み立てを台湾のホークスファクトリーで行っている。また、鏡胴デザインの独自性も魅力のひとつだ。ライカ向けのレンズとは言え、いかにもライカ風のデザインに偏るのではなく、トラディッショナルでありながら独自性が見て取れる。なお、発売は2月中旬の予定で、デジタルホビーが販売代理店となる。プレオーダーを受け付けているので、個性派ライカ用レンズとして検討してみてはどうだろう。