デジカメドレスアップ主義
お手頃レデューサーでマイクロフォーサーズ機を楽しむ
オリンパスPEN-F + FD 55mm F1.2 S.S.C.
2016年7月5日 07:00
- ボディ:オリンパス PEN-F(ブラック)
- レンズ:キヤノン FD 55mm F1.2 S.S.C.
- マウントアダプター:中一光学 レンズターボII FD-m43
- ケース:ゲリズ OLYMPUS PEN-F用本革カメラケース(ブラウン)
- ストラップ:ゲリズ 本革カメラストラップ XS-DSLBR
マイクロフォーサーズ機はレンズの画角が焦点距離の2倍相当となるため、レンズ本来の画角を味わうという意味ではオールドレンズのベースボディとして不利と言わざるを得ない。せめてAPS-C機のように1.5倍相当であれば、という思いは尽きない。そこで今回は、フォーカルレデューサーの新製品、中一光学のマイクロフォーサーズ用レンズターボIIを試してみた。
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APS-C機向けのフォーカルレデューサーは種類が豊富だが、マイクロフォーサーズ用はまだまだ数に限りがある。中一光学のレンズターボIIは、ニコンF、M42、キヤノンFD、ミノルタMD/SRの4種が加わったという。ここではキヤノンFD用をチョイスし、FD 55mm F1.2 S.S.C.を付けてみた。
レンズターボIIの焦点距離倍率は0.726倍のため、マイクロフォーサーズ機の場合、装着したレンズの焦点距離1.452倍相当となる。APS-C機は焦点距離1.5倍換算なので、それとほぼ同等というわけだ。今回装着したFD 55mm F1.2 S.S.C.を例に取ると、55mm×2倍×0.726倍で35mm判換算79.86mm相当となる。
レンズターボIIの強みは安価な割りに画質が良い点だ。初代レンズターボはお世辞にも高画質とは言えなかったのだが、2世代目になって周辺部の解像力、色収差の低減といった部分が大幅に改善された。しかも初代から価格はほぼ据え置きでコストパフォーマンスが良い。マイクロフォーサーズ版の登場を心待ちにしていた人も少なくないだろう。
外観はゲリズ製のケースとストラップを合わせてみた。ケースはゲリズお得意の底面アルミプレートを採用したタイプだ。レザーはシボ付きのブラウンで、小さめのグリップを備えている。底面をネジで固定しており、フィット感は上々だ。
ストラップは一眼レフにも使えるワイドタイプ。ただし、一般的なワイドストラップのデザインと異なり、ショルダー部分が細く、両端が太くなっている。斜め掛け、首提げ、肩提げなど、それぞれの使い方でストレスを軽減できるように工夫したデザインだという。また、バッテリーやメモリカードを収納できるミニポーチが装着可能だ。
最後にレンズターボIIの実写結果を見ていこう。ノーマルタイプのマウントアダプターと比べると、レンズターボII装着時は画角がひとまわり広くなっているのがわかる。画質の変化は最小限で、マスターレンズの持ち味がちゃんと伝わってくる描き方だ。第2世代になって画質が良くなったわけだが、かといってどのマスターレンズでも軒並み現行レンズっぽくなるようなことはない。安価なフォーカルレデューサーを探している人には良い選択肢になるだろう。