【CP+】CIPA、ミラーレスカメラなどの呼称を「ノンレフレックス」に
一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)は9日、CP+2012の会場で記者発表会を開催。その中でいわゆるミラーレス構造のカメラを「ノンレフレックス」という呼称で統計中に使用すると発表した。
発表会で挨拶を行なう代表理事会長の木村眞琴氏 |
「ノンレフレックス」には、いわゆる「ミラーレス」、「コンパクトシステムカメラ」、レンズ交換式のレンジファインダーカメラ、カメラユニット交換式などを計上する。
これまでのCIPAのデジタルカメラの統計区分は、「レンズ交換式」と「レンズ一体型」しかなかった。今回の発表から「レンズ交換式」は、「一眼レフ」と「ノンレフレックス」に分けて調査結果が発表されることになる。
「ノンレフレックス」をCIPAでは、あくまで統計区分上の呼称として設定したことを強調。マーケティング上の名称としては各メーカーの判断にゆだねるという。これまで「マイクロ一眼」「ミラーレス一眼」などの名称が使用されているが、これらの使用を限定するものではない。また、呼称の由来については、「レフレックス(カメラ)」(一眼レフカメラ)に対するものとして「ノンレフレックス(カメラ)」としたという。
なお、2011年7月〜12月累計の調査結果によると、総出荷台数は一眼レフが691万4,699台、ノンレフレックスが203万1,721万台。レンズ交換式に占めるノンレフレックスの構成比は27.1%となる。総出荷金額では一眼レフが2兆425億1,094万2,000円、ノンフレックスが504億6,699万2,000円。ノンレフレックスの構成比は17.2%。
一眼レフとノンレフレックスの構成比(日本・海外) | 一眼レフとノンレフレックスの構成比(地域別) |
同日、CIPAが公表した2011年のデジタルカメラ総出荷実績は、1億1,552万4,250台、1兆4,522億4,246万6,000円。前年比はそれぞれ95.1%、88.4%。
2012年の出荷見通しは、総出荷が1億1,730万台、前年比101.6%。そのうちレンズ一体型が9,900万台、同99.2%。レンズ交換式は1,830万台、同116.6%としている。
2010年と2011年の総出荷数量、月間での推移 |
またCIPAは9日、記者発表会で「DPS over IP実装ガイドライン」を策定したと発表した。DPS(通称Pictbridege)をネットワーク環境で利用できるようにしたもの。DSP規格にPTP-IPを組み合わせることで、PictbridgeをUSBではなく、ネットワーク環境で利用できるようになる。有線・無線を問わず利用可能。
PictBridgeはロゴが規定されているが、DPS over IP固有のロゴ認証は設けないという。ただし、「LAN」「WLAN」といった付帯情報を追加することは認められている
DPS over IPロゴ認証は特に設けない。基本的にはPictBridgeのまま | DPS over IPを加えたPictBridge |
発表会では、「CIPAフォトエイド」についての活動報告も行われた。東日本大震災の被災地域の復興支援を行なうための基金のことで、CIPAと日本財団とが共同で設立した。
基金の目的は、被害実態の記録、復旧復興に取り組む活動の記録、被災者の精神面でのケアの支援。支援対象を2011年7月25日〜2011年10月31日にかけて募集し、18の事案について支援を行なった。
実際に支援対象となったCIPAフォトエイドの例 |
2012/2/9 21:18