ニュース

世界全体で「レンズ一体型カメラ」が好調を維持…CIPAの3月統計

デジタルカメラ【Worldwide】出荷数量月間推移 出典:一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)

一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)は4月25日(木)、2024年3月のデジタルカメラ生産出荷実績(同工業会統計)を公開した。

好調のレンズ一体型カメラ

2024年3月のデジタルカメラ総出荷台数は61万5,380台、金額は569億9,361万7,000円だった。前年同月比で台数が105.6%、金額が116.5%といずれも伸長した。

前月比では台数120.3%、金額119.3%と大きく数字を伸ばした。1~3月の累計(台数163万1,430台、金額1,528億5,483万1,000円)では、前年同期比で台数116.2%、金額130.8%と年初から好調を維持している。

カメラ区分で見ると、前月に引き続きレンズ一体型カメラが好調だった。前年同月比で台数が122.2%、金額が167.3%と上昇。前月比でも台数122.9%、金額113.6%を記録した。

一眼レフカメラにおいては、前月比で台数114.0%、金額101.3%と伸長したものの、前年同月比では台数74.3%、金額79.8%と振るわなかった。

2024年3月デジタルカメラ出荷実績(世界全体)
区分実績前年同月比
デジタルカメラ合計615,380台105.6%
56,993,617千円116.5%
レンズ一体型154,666台122.2%
8,073,919千円167.3%
一眼レフ80,441台74.3%
3,994,292千円79.8%
ミラーレス380,273台109.3%
44,925,406千円115.0%

日本向け市場は不調に 米州向け市場が好調を維持

日本向け市場におけるデジタルカメラ総出荷台数は6万7,419台、金額は40億1,390万3,000円を記録した。前年同月比で台数81.3%、金額79.2%と大きく減少した。

カメラ区分で見ると、ミラーレスカメラの不調が目立った。前年同月比で台数71.7%、金額72.4%と減少幅が大きく、総出荷台数の数字に影響をあたえた形となっている。

世界全体で好調だったレンズ一体型カメラは、前年同月比で台数93.6%、金額109.5%を記録。一眼レフカメラは台数59.7%、金額56.7%となっている。

2024年3月デジタルカメラ出荷実績(日本向け)
区分実績前年同月比
デジタルカメラ合計67,419台81.3%
4,013,903千円79.2%
レンズ一体型35,406台93.6%
1,089,976千円109.5%
一眼レフ1,710台59.7%
102,542千円56.7%
ミラーレス30,303台71.7%
2,821,385千円72.4%

日本以外のデジタルカメラ総出荷台数は54万7,961台、金額が529億7,971万4,000円だった。前年同月比では台数109.7%、金額120.9%といずれも伸長した。

特に好調だったのは中国向け市場。前年同月比で総出荷台数は129.2%、金額は134.0%を記録。前月比でも台数156.5%、金額150.1%と大きく数字を伸ばした。カメラ区分ではミラーレスカメラの伸長率が最も高くなっている。

米州向け市場も好調を維持。前年同月比で総出荷台数が136.8%、金額が167.5%だった。とくに目を引くのはレンズ一体型カメラで、台数が258.1%で2倍超に、金額が307.5%で3倍超となった。

2024年3月デジタルカメラ出荷実績(地域別)
地域実績前年同月比
中国向け140,993台129.2%
16,827,749千円134.0%
アジア向け(日本・中国以外)77,007台81.6%
8,009,891千円84.2%
欧州向け131,879台91.1%
10,218,095千円98.0%
米州向け180,182台136.8%
15,963,467千円167.5%
その他地域向け17,900台91.6%
1,960,512千円108.4%
本誌:宮本義朗