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Photoshop CC iPad版が2019年に登場 デスクトップ版をそのまま継承

PSDファイルでの編集も Lightroomファミリーもアップデート

クリエイター向けのイベント、Adobe MAXが今年も10月15日に米国ロサンゼルスで開幕。Lightroom CCファミリー、Photoshop CCなどのアップデートが予告された。

例年、Adobe製品の今後を占う技術やアップデートが公開される場として知られるAdobe MAX。今年開催されたAdobe MAX 2018でも、写真関連アプリについていくつかのトピックが披露された。

いずれも今後のCreative Cloudで実装される。

PhotoShop CC iPad版

最も大きなトピックは、2019年に登場するPhotoshop CC iPad版のアナウンスだ。それでいてデスクトップ版Photoshopの機能をそのまま継承するのが特徴。タッチおよびペン入力のために、いちから作り直したという。デスクトップ版Photoshop CCとは、PSDファイルを介したやりとりも可能になる。

iPadで本格的にデスクトップでの編集の続きができるようになるため、クリエイターにとっては期待大のアプリだ。

Photoshop CC バージョン2.0

既存のデスクトップ版Photoshop CCはバージョン20.0にアップデートされ、いくつかの新機能が加わる。

例えば「コンテンツに応じた塗りつぶし」に専用のワークスペースが設けられると同時に、塗りつぶしのコピー元が指定できるようになる。レイヤーごとに塗りつぶし設定を作成して、元の画像を保持する設定も可能だ。

加えて、UIの大きさをさらに調整できるようになる他、他のCreative Cloudアプリと同じく、複数の操作を元に戻すことも可能になる。書き出し形式メニューの読み込み速度がについての強化も行われる見込みだ。

Lightroom CC バージョン2.0

ライブラリの画像に対して、自動で顔検出が適用されるようになる。

加えて、検索バーでのインクリメンタルサーチが可能になった。検索ワードの入力を始めると、候補が自動的に表示される。Adobe Senseiを活用したものという。

また、Mac用ではApple Photos(写真アプリ)のライブラリからの読み込みが可能になるとのこと。クラウドとの同期にも対応するので、スマートフォンなどで撮影した画像も、容易にLightroom CCのライブラリにインポートできそうだ。

Lightroom Classic CC バージョン2.0

HEIC形式など被写界深度情報を持つ画像の場合、選択範囲を被写界深度に基づいて設定できるようになる。例えば前景のみ、あるいは背景のみを選択するようなケースで役立つだろう。

その他、HDRパノラマ写真を短時間で作成できる機能などが追加される。

テザー撮影についてもアップデートが行われ、キヤノン製のカメラで処理速度と安定性が向上するとのことだ。

本誌:折本幸治