むらいさちの、旅フォトエッセイ さち☆たび

vol.1 軽井沢編|雪景色を求めて…静かな時間が流れる旅

人は旅に出る、そんなことに理由なんていらない

カメラさえあれば日常だって旅になる

目の前にある情景に心踊らそう

・・・・・

初めまして!写真家のむらいさちです。

今回より、「さち☆たび」と称して、毎月あちこちへと旅に出たいと思います。僕が感じた感動や心の変化を、写真を通して皆さんにお届けできればと思います。

そして、旅の楽しさもお伝えできればと。

ただ、毎回旅をするだけでは面白くないので、いくつかルールを編集長のOさんと作りました。

1)旅の資金は4万円、あとは国内海外どこに行っても良し。余ったお金は貯蓄(編集部にて)。1年後、連載が続いていたら&貯蓄がたまっていたら特別編としてハワイ旅行をする!(笑)

2)カメラにはこだわらない

3)人の好意には甘える(笑)、差し入れ・現地案内大歓迎です♪ (僕のFacebookなどでリアルな旅の様子をリポートします。作品はここにてお見せします)

以上3つくらいでしょうか?

まあ、B型むらいさちなので、マイペースにゆるっと進めさせていただきます。

ただ、旅先では感じたままをカメラで表現していければと思います。なので、被写体もかなり偏るかと思われますのご了承くださいませ……。

さち☆たび in 軽井沢、スタート!1日目

まずこの話をいただいて、ルールを4万円と決めた。これは良い機会と、自分が行きたい場所をリストアップ。しかし、自分が行きたい場所は4万では収まらない場所ばかり……(涙)。僻地が多いというのもあるが、意外と4万円という数字は厳しいことを認識。そして漠然と「雪が見たい」と思い始める。

いろいろ情報を収集していると、雪と素敵な景色をと考えると、軽井沢という選択肢が出てきた。思えば大人になってから軽井沢に行った記憶がない。旅に理由などいらない。自分のアンテナに引っかかったら旅に出よう、そうしよう。

日程は2泊3日、電車で行こうと思ったが、思いのほか高く、高速バスで一路軽井沢へ。軽井沢には教会が多いと聞き、雪景色と教会というのもイメージした。

しかし、バスが着くと、雪が少ない……しかもまさかの雨……。

今回は現地に住む、カメラ友達の力を借りて、いろいろ案内をしてもらうことに。
宿に荷物を置き、まずはお目当ての教会「軽井沢礼拝堂」へ。今回特別に中を見せていただいた。

ガラスの向こうが雪景色。というイメージだったけど、そう簡単にはいかないもので……。

夏場はいつも大行列という「トラットリアプリモ」へ。冷えた身体を温めつつ、美味しいピザをいただく。

思わず「ビール」と言いかけたが、ぐっと我慢。まだまだ撮影は続くのだ。

その後、「白糸の滝」へ。僕は基本的には街中で撮影するより、自然の中で撮影するのが好き。被写体に命を感じないとなかなか撮りたいと思わないのです。

かなり山の上に上がってきた、雪も多くなりイメージに近い風景だ。まあ、雨だけど……。今回は80mmレンズ1本しかないので、広角の絵は撮れない。そんな縛りを時に苦しく思い、時に楽しみながら旅は続いていく。

目に見たものに囚われず、自分の心が動いた場所を切り取っていく。

雪の白糸の滝を満喫すると、駐車場の近くでまもなく始まる氷柱の作成中だった(3月まで開催中)。人の手で作られてるとはいえ、その作り方はいたってシンプル。上から水をずっと流し続けるだけ。一つと同じにならないアートに心動かされ、シャッターを切っていく。

撮影をしているとあっという間に時間が過ぎていく、気づくと辺りは薄暗くなり、夜の闇に包まれていく。星野エリアのハルニレテラスは夜も美しいと聞き、足を運んでみた。

やはり夜は寒い、すでに氷点下に突入。冬のせいか空いてるお店もまばら、とにかく暖を取るために、スープを販売しているお店に。

スープを一口飲む、のどから心へと温かさが広がっていく。その思いを写真にと思ったが、出てきたのはプラスチックの入れ物……、絵にならないとがっかりしつつとりあえずの1枚。

物事、そううまくは行かないな〜と思いつつも、明日への期待に胸を膨らませて宿へと戻った。

ようやく天気に恵まれて……のんびりと2日目

翌日、昨日と打って変わってとても良いお天気!

同じ場所とは思えない景色に、テンションも上がります。今日は一人で軽井沢を散策。まずは中軽井沢に電車で向かった。しなの鉄道は人もまばら、のんびりした雰囲気がより旅の気分を盛り上げてくれる。

とにかく今日は歩いてみようと思った。車や自転車は便利だけど、見落とすものも多い。歩いて見えるもの、心が動いたものに、カメラを向けて行こうと思う。街を歩き森を歩き、ちょっと立ち止まる。正直いつもに比べシャッターを切る回数は圧倒的に少ない。元々、がつがつ撮るカメラではないし、正直変なプレッシャーもない。心の赴くままに。

静かな森の中で何度も大きく深呼吸。空気がとてもおいしい。冬の間、眠りについてる森はいつも以上に静かに感じる。遠くに鳥の鳴き声を聞き、なんだかうれしくなる。

さて、森から出てきたので少し街中で教会を巡ることにした。

教会の中で一番心に響いたのが、「石の教会 内村鑑三記念堂」ここは、キリスト教者・内村鑑三の顕彰を目的として建てられた教会で、建築家ケンドリック・ケロッグが設計をしたものである。

外観は面白い形はしているものの、石独特の冷たさを感じさせた。たが、中に入るととても温かい。温度ではなく、心の温かさ。思いもよらないデザインと雰囲気に呑みこまれ、しばらくその場から動けずにいた。うまく言葉には出来ないが、他の教会とは全く異なる独特の世界観で作られたものだ。中は撮影禁止だったので、ぜひ機会があればこの教会を訪れてもらいたい。

てくてくてくと、ひたすら歩く。その後軽井沢高原教会などを見て歩く。

結局朝から夜まで軽井沢を歩きまわった。日が短いせいか時間はあっという間。

リゾート地のせいなのか、あまり生活感を感じない。もうちょっと人の生活を感じられると個人的には楽しいのかもしれない。しかし、一人でいるとご飯などどうでも良くなってくる、朝とお昼はコンビニ、夜は駅で買った横川の釜めしだった(笑)。食に力を注ぐより、写真を撮っている方が楽しいのです。

最終日、さらば軽井沢!

さて、最終日。今日もお天気♪

朝、眠い目をこすりながら早起きし、朝日を撮りに雲場池に向かう。思ったほど寒さも厳しくなく、気持ちの良い朝。素敵な朝日の写真が撮れるのではないかと、期待も高まり足取りも早くなる。

が、この池が思ったより小さく、全く朝日が見えるような状況でなかった……。せめて雲場池の代名詞でもある白鳥を撮影しようと思うが、白鳥も居ない……(涙)。

でも、歩いてみると、朝の静かな時間ならではの光景に出会えた。

さて、お天気がいいので、浅間山を見に行こう!

今日もお休みの友人が案内をしてくれました。そういえば、高校の林間学校のようなもので浅間山には行った記憶が……(男子校だったせいか、記憶が全くない……)。数少ない記憶では、鬼押し出しを歩いたような。なのでゴツゴツとしたイメージが強いが、行ってみると……。

真っ白で、のぺっとしていました(笑)。でも、その雄大な姿と、青い空がとても気持ち良い。ゆっくりと撮影したかったのだが、猛烈な北風が吹きつけ、手が痛くて長時間の撮影はとても無理だった。

白く染まるその優しい姿に見惚れながらも、「もう限界!」ということで、暖を取りに移動する。
温かいチャイで体を温めつつ、遅めのランチをした。さすがにヤギも寒そうだった。この時の光がとても美しく、この一瞬をカメラに収めたいと思った。

旅の最後は、重要文化財でもある「旧三笠ホテル」に行くことに。正直ここでいろいろなカットが撮れると秘かに期待していたのだが、なんだか僕の心にはあまり響かず。

冬の優しい光がとても美しく、自然とカメラを向けていた。

冬の夕方、当然お客さんもおらず、洋館の中で静かな時間を過ごした。

今回は冬ということもあり、全体的に静かな時間が流れていた。僕の気持ちも夏のようなワクワク感というよりは、心静かに落ち着いていた。そうなると写真も自然とそんな雰囲気のものが多くなる。夏の元気一杯の写真というよりは、静かにそっとそこに佇むようなイメージで写真を撮りました。

写真はその時の気持ちを写すもの、カメラや場所が変われば撮る写真も変わります。冬のしっとり軽井沢どうでしたか?

僕はまた旅に出ます。

次回もどうぞお楽しみに!

最後に、今回のアイスコーナー

実はアイスが大好物なんです。毎回最後に食べたアイスをご紹介していこうかと思います。

ミカドコーヒーのモカアイス

軽井沢のアイスと言えばこれ!らしいです。ちゃんとコーヒーの味もして濃厚で噂に違わない美味しさでした♪なのにピンボケ……すみません……。

浅間牧場茶屋のソフトクリーム

この時期数少ない営業している売店でした。激寒くてもアイスは止められません、こちらもさすがに濃厚で美味でした♪

今回の経費

高速バス(池袋―軽井沢):往復5,200円
電車:1,670円
宿泊:10,000円
食費:9,100円
入場料その他:2,680円
合計28,650円
残金11,350円(ハワイ貯金へ♪)

今回の相棒

HASSELLBLAD 500C/M (むらい所有物) + デジタルバックCFV-50c(レンタル)

機材協力:HASSELBLAD

(2015/2/24)
むらいさち

沖縄でのダイビングインストラクターを経て写真の世界へ。広告写真家の助手後、ダイビングやリゾート雑誌を出版している出版社のカメラマンとして、日本を始め世界の海へ訪れる。その後独立。現在は広告や雑誌の撮影を中心に活動。海だけに限らず世界のありとあらゆる場所で「しあわせのとき」をテーマに撮影を続けており、一年の多くを取材先で過ごしている。著書は写真集「きせきのしま」(小学館)、「LinoLIno」「ALOHEART」(LifeDesignBooks)。共著「光と色の写真の教科書」(技術評論社)、「カメラ*好き1&2」(マイコミブック)。トラベルマガジン「LUKETH」参加。今年2月に写真家川野恭子(きょん♪)と共に、フォトライフマガジン「TORIPPLE」を創刊。muraisachi.com