NEWアートフィルター「パートカラー」と「ヴィンテージ」を楽しもう!
オリンパスの新カメラPEN Lite E-PL7で試しました
オリンパスからこの秋に発売された「OLYMPUS PEN Lite E-PL7」は、タッチパネル&可動式モニターを備えた小型・軽量なカメラ。いつでも気軽に持ち歩いて写真を楽しむことができます。
可動式モニターは下方向に180度回転するので、流行の自分撮りも快適。さらにWi-Fiを内蔵しているので、スマホのアプリ「OLYMPUS Image Share(OI.Share)」を使い、写真のシェアや、スマホをリモコン代わりにした便利な撮影ができちゃいます。
今回ご紹介するのは、この新機種に搭載された新しいアートフィルターです。
もうすっかりお馴染みになったオリンパスのアートフィルターですが、同じ被写体を明るくポップに、ふんわりと優しく、シックなモノクロに、まるで絵画のようにと、様々な表現ができるとても楽しい機能です。
E-PL7から新しく仲間入りしたアートフィルターが、「ヴィンテージ」と「パートカラー」のふたつになります。
どちらにも3タイプの効果の種類があり、さらに「アートエフェクト」をプラスすることができるので、その組み合わせはとても多彩です。詳しく見ていきましょう。
新アートフィルター「パートカラー」基本編 〜3つのタイプの違いを知ろう〜
パートカラーは、画面内の特定の色だけをカラーで描き出し、それ以外の色をモノトーンにするフィルターです。カラーで表現した部分だけを印象的にすることができます。
他のデジカメでも見かける機能ですが、このE-PL7のパートカラーは少し変わっています。残したい色をあらかじめ選ぶのではなく、「カラーリング」という手法を使うのです。
使い方は、ライブビュー画面を見ながらコントロールダイヤルをグルグルと回すだけ。反映された効果を見ながら、中間色を含む18色の中から残す色を選ぶことができます。
この方法ですと、単に「赤」「青」といった原色を残せるだけでなく、普段は意識していない中間的な色合いも残せます。普段意識していない色がモノクロの中で際立って表現されるのは新鮮です。
なにより、画面を見ながらコントロールダイヤルをグルグル回すのがとても楽しいんです!残す色によって、イメージがさまざまに変化する様子を楽しめます。
また、このパートカラーには3つのタイプがあります。タイプIは選択した色を中心として自然なグラデーションで色を残します。スナップやポートレート、被写体を優しく表現したいときにオススメです。
タイプIIは、選択した色以外の色も少し残す設定です。他社のデジタルカメラのパートカラーには見られないタイプでもあり、使っていて一番意外性を感じたのがこのタイプです。
どのタイプでも同じですが、カラーリングをグルグル回して色味を変化させるのと同時に、露出補正も調節してみましょう。というのも露出補正で明るくすると、パートカラーで残る色が増えやすくなります。カラーリングと露出補正、このふたつをいろいろと変えてみると面白いでしょう。
最後のタイプIIIは選択した色のみを残す設定です。ひとつの色を強調したいときに使います。同じ被写体でしたら、今までのどのタイプよりもモノクロに近くなります。
この設定なら、赤系を残すとドラマティックな効果に。こちらも露出補正を調節することで、効果がかなり変わります。-1〜+1EVくらいを基準に遊んでみると楽しいです。
新アートフィルター「パートカラー」応用編 〜「アートエフェクト」をプラスしてみよう〜
さて次は、パートカラーに「アートエフェクト」を追加してみましょう!
アートフィルターの選択画面から簡単に効果の追加をすることができますよ。
新アートフィルター「ヴィンテージ」基本編 〜3つのタイプの違いを知ろう〜
もうひとつの新アートフィルター「ヴィンテージ」は、フィルムプリントの経年劣化のような変色を楽しめるフィルターです。リアルな日常もこのフィルターをかけることによって、ノスタルジックに変化させることができます。
このヴィンテージも、パートカラーと同ように3種類の効果のタイプから選べます。
タイプIは、古くなった写真プリント風。身近な被写体も簡単に“外国風”にしてくれます。
一方タイプIIは、優しい色あせの退色効果で懐かしい作風に仕上げてくれます。全体的に柔らかいイメージになり、ノスタルジック度合いが一番高いタイプです。
テーブルフォトや、女性や子どものポートレートに使用すると、ふんわりとかわいらしいイメージになるのでオススメです。
タイプIIIはこれまでの効果よりも大人っぽい、オールドプリントのイメージ。しっとりと落ち着いた上品なトーンに仕上げてくれます。
和風の懐かしい街並みや、逆に金属的な被写体のムードを高めてくれるタイプです。
新アートフィルター「ヴィンテージ」応用編 〜「アートエフェクト」をプラスしてみよう〜
それではヴィンテージにも「アートエフェクト」を追加してみましょう!
パートカラーと同じく、アートフィルターの選択画面から効果の追加をすることができます。
便利な機能「アートフィルターブラケット」
紹介したふたつのアートフィルター以外にも、E-PL7にはさまざまなアートフィルターが搭載されています。また、アートフィルターなしの作品を撮りたいときもあるでしょう。
そんなときに便利なのが、アートフィルターブラケットです。この機能を使うと、1回の撮影で複数のアートフィルターがかかった写真をまとめて作ってくれます。一度の撮影でいろんな作風が得られる欲張り機能なんです!
迷うことも写真の醍醐味!
いざ使おうとすると沢山ありすぎて選べない……なんてこともあるアートフィルターですが、そんなときは「今日撮るアートフィルター」をひとつかふたつに絞ってみてください。
ひとつのアートフィルターに数種類のタイプがあるので、自分好みの組み合わせを見つけるためにも、アートフィルターを絞ってみるのがおすすめです。
逆に、いつも同じ組み合わせの人は、日替わりでアートフィルターを変えてじっくりお付き合いしてみる……というのも、新たな発見があるかも知れません。
そして何よりも、使っていて楽しい!これが一番大事ですね。
今回、私はこの2種類のアートフィルターとじっくりお付き合いさせていただきましたが、パートカラーのタイプIIで思わぬ色が表現されることが面白く、コントロールリングを回すのがとても楽しかったです。
また、ふんわりとした作風が簡単に表現できるヴィンテージのタイプIIに、とてもハマってしまいました。
これらにエフェクトをプラスして迷いだすと、時間がいくらあっても足りません。でも、こうやって楽しんで迷えることも、写真の醍醐味ですね。
写真は出来上がりだけじゃなくて、撮るときにこそ楽しんでくださいね!
撮影機材:OLYMPUS PEN Lite E-PL7、M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ
制作協力:オリンパスイメージング株式会社