何がすごいの? キヤノンのアプリ
Vol.03 Digital Photo Professional Express×山本春花
スマートフォンでRAW現像をしたい
- 提供:
- キヤノンマーケティングジャパン株式会社
2025年10月24日 07:00
RAW現像は思い通りの写真に仕上げるために欠かせない作業。カメラ内でも行えますが、スマートフォン用のアプリを使うことで、直感的でさらに細かく明るさや色を調整できます。ロケ現場でポートレートを撮ることが多い山本春花さんに「Digital Photo Professional Express」を試してもらいました。
フリーランスフォトグラファーとして雑誌、CDジャケット、広告の撮影などで幅広く活動中。2014年より女性モデルを被写体としたポートレートシリーズ「乙女グラフィー」の連載を開始。2025年4月に『MY LOVE is COOL』を上梓
※本企画は『デジタルカメラマガジン2025年11月号』より転載・加筆したものです。
場所と時間を選ばずにRAW現像ができる
Digital Photo Professional ExpressはiPhoneやiPad用に開発されたRAW現像アプリ。撮影時の空いた時間などを使って気軽に補正処理ができる。撮影後、Camera Connectアプリを使ってiPhoneやiPadに画像を転送する。アプリを起動し、転送した画像ファイルを開くと補正が始められる。
本アプリは対応するカメラが限定されているほか、iOSも必要な仕様を満たす必要があるので、事前にWebページを確認して、使用できるかを確認しておこう。
パソコン版のDigital Photo Professionalに比べると機能は絞られているが、その代わりに補正で写真が破綻することがなく、思い描いたイメージに仕上げられる。基本的に無料で使えるが、編集内容を記録したり、補正した画像を書き出す場合は定期利用の登録が必要となる。30日の無料トライアルも用意されている。
タッチ操作で直感的にRAW画像の閲覧・編集・現像が可能
画面内の「レンズ補正」「明るさとガンマ」「カラー」などの編集機能のアイコンをクリックすると調整メニューが表示される。スライダーを動かすと結果がすぐに反映される点が良い。写真をダブルタップすると拡大され、スワイプすると写真を切り替えられる。動作はスムーズでレスポンス良く補正ができる。
アプリで保存するときはJPEGに変換されてCR2/3保存はできない。
SCENE 01|肌の色を健康的に処理して自然な印象に
撮影時のホワイトバランスのままだと少しクールな印象で、肌も青白く見えてしまう。血色を良くしてモデルの肌の色を健康的に見せつつ、背景の抜けの良さ、爽やかさは保ちたい。ホワイトバランスと、特定色の調整で暖色の補正を行う。
SCENE 02|ハイライトを抑えてしっとりとした雨を表現
この日は雨が降っていたため、窓についている細かい雨の雫と、しっとりとした空気感を伝えたいと考えた。元データでは窓についた雨粒のディテールが見えなかったので、ハイライトを抑えて白飛びを軽減した。さらにホワイトバランスをブルー側へ調整し、露出を少し抑えることで雨のしっとりとした雰囲気を作り出した。
パソコンよりも手軽で高速にキヤノンの色がその場で手に入る
iPad/iPhone用RAW現像アプリDigital Photo Professional Expressは、撮影現場でとても頼りになる存在だ。撮影後にキヤノンのカメラからアプリを経由してRAWデータを転送でき、その場で露出やホワイトバランスを調整できるのが大きな魅力。
私はキヤノンの色を好んでおり、現像時もJPEGを見ながらその色に合わせるように補正している。Digital Photo Professional Expressは純正アプリゆえにキヤノンらしい色再現がそのまま反映され、肌の血色や質感を正確に確認できるため、モデルやクライアントに即座に仕上がりイメージを見せられる。
ロケ撮影の合間や移動先でもiPadやiPhoneで補正作業を進められるのも心強い。現場でおおまかな仕上げを固めておくことで、帰宅後のパソコンでのRAW現像作業を効率化できるのも利点だ。出先でも“キヤノンの色”を確実に再現できる点が、このアプリの強みである。



















