特別企画

女性インフルエンサー3名による「αユーザー座談会」が開催!

6151さん、詩歩さん、中田久美子さんが語る“フルサイズミラーレスの魅力”

左から6151さん、中田久美子さん、詩歩さん。

世界初のフルサイズセンサーを搭載するミラーレスカメラとして、デビュー以降勢いが止まらないαシリーズ。今年も「α7R IV」「α9 II」といった注目の新製品も登場し、ますます盛り上がりを見せています。

そんなフルサイズミラーレスαを愛用する3名の女性ユーザーに集まってもらい、αについて語り合ってもらう座談会を開催しました。

メンバーはこの3名です。

6151さん

インスタグラムをきっかけにフリーランスに転身したフォトグラファー。風景からブツ撮りまで幅広く手掛け、国内外で企業とのタイアップ撮影や雑誌やウェブで執筆活動をする傍ら、全国でフォトワークショップを開催するなど「写真の楽しさ」を広く伝える活動にも取り組む。

詩歩さん

絶景プロデューサー。世界中の絶景を紹介するFacebookページ「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」を運営し、70万以上のいいね!を獲得し話題に。書籍シリーズも累計63万部を突破、アジア等海外でも出版される。昨今の”絶景”ブームを牽引し、流行語大賞にもノミネートされた。 現在はフリーランスで活動し、旅行商品のプロデュースや自治体等の地域振興のアドバイザーなどを行っている。静岡県・浜松市観光大使。

中田久美子さん

写真家。東京カメラ部10選、東京カメラ部写真コンテスト「日本の47枚」2016・2017年入賞。建造物や、ストリートスナップなどそこに有るものに加え、頭に浮かんだイメージを作り上げるようなテーブルフォトを撮影している。自宅近くに写真を楽しむためのガレージハウスを作り、仲間と集まって日々写真活動を楽しんでいる。

◇   ◇   ◇

αとの出会いは?

——まず、写真を始めたきっかけを教えてもらえますか?

6151さん: それを聞かれると答えに困るんですけど……気がついたら写真は普通にあった気がする(笑)好きなことを続けて、いまのフリーの写真家になりました。

詩歩さん: 私は写真を撮るために旅をするのではなくて、旅をする記録として写真を撮っています。なので、そもそも「写真を始めよう」という意識はありませんでした。Facebookで始めたプロジェクト「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」が話題になったので、それに追いつくため、自分でも写真を撮り始めた感じです。

中田さん: バイク事故にあって右手が不自由になってしまい、それまでしていた趣味が全てできなくなりました。そこで片手でできる趣味を探したところ、カメラに行き当たったのです。ちょうどギターを買うために貯めていたお金があり、それでカメラを買いました(笑)。

——中田さんは最初からソニーユーザーですが、6151さんと詩歩さんがソニーのカメラを使われたきっかけはなんですか?

6151さん: 実は今年、他社のフルサイズ一眼レフカメラに買い足すかたちでα7R IIIを導入しました。それまで使っていた一眼レフカメラはボディとレンズあわせて2kgくらいあり、ずっと撮っていると腕が上がらなくなるような状態でしたので、小さくて軽いソニーに興味があったのです。

大きさ・重さもありますが、最後の一押しになったのはバッテリーの持ちがすごく良くなったこと。去年のアイスランドの旅ではα7 IIIとα7 IIを両方使いましたが、α7 IIIのバッテリーがα7 IIよりかなり良くなっていることを実感し、同様のスタミナ性能を持つα7R IIIを購入しました。

中田さん: 私もα7R IIIを使っているのですが、前の世代のα7S IIも使っています。α7S IIだとバッテリーを3個くらい持ち歩くところ、α7R IIIでは予備1個で大丈夫ですね。

詩歩さん: 私はもともと、旅に行っても写真をたくさん撮る方ではなく、2013年ごろまでカメラを持っていませんでした。海外旅行にリサイクルショップで買ったコンパクトデジカメを持っていったくらいです。その頃マチュピチュに2日間滞在しましたが、撮ったのはたったの2枚なんてこともありました。

その後「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」を続けていくうちに「そろそろ良いカメラを買った方が良いのでは?」と感じて、2013年ころ、6万円くらいで購入した一眼レフのレンズキットが最初のレンズ交換式カメラです。それを2017年まで使っていました。

当時、周りから「そろそろフルサイズにした方が」との助言をいただくことがあり、「フルサイズって何?」と思いつつ調べてみると、どうやら今使っているメーカーのカメラをフルサイズにするとすごく大きくて重くなるらしい……。そのころ小さくて軽いフルサイズはソニー一択だったので、そのタイミングでα7 IIを買いました。

——6151さん、αを使って何か変わりましたか?

6151さん: 人物を撮るとき、撮られる側が身構えなくなりました。それまでのカメラは大きくて強そうな見た目なので、撮られることに慣れてない人を無意識に威圧していたのかもしれません。

中田さん: スナップでも小さなボディは目立たなくて自然に撮れますよね。α7 Ⅲやα7R Ⅲなどはサイレントシャッターにすると音も消せますし。

6151さん: そう、音を消せるのはすごいですよね。

αで撮影した作品を鑑賞

——では、皆さんがソニーαで撮影された作品を見ながらお話をうかがいましょう。

6151さんの作品

6151さん: 映画の中で見て憧れたシカゴで撮った写真です。ここはシカゴ劇場。夕方の日が暮れるころ、私の好きな時間帯です。手持ちでの撮影のためISO 1000になりましたが、ノイズも少なく色も出ていて、撮った時のイメージ通りになりました。

6151さんの作品(α7R III)

同じくシカゴ劇場の前で、友達を撮った作品です。これも高感度(ISO 1250)で撮影して暗部を持ち上げています。暗めに撮影してから後で暗部を持ち上げて、見たときの印象に近づけるようにすることが多いのですが、αはダイナミックレンジが広いので、黒つぶれや白とびが起きづらい印象があります。

6151さんの作品(α7R III)

これは多重露光ではなく、実際のガラスの写り込みを利用しました。旅から帰って後に観た映画「ジョーカー」の影響もあり、私の中のゴッサムシティを再現する感じで緑っぽく現像しました(笑)。肉眼で見た時の美しさに近い感じで撮れたと思います。

6151さんの作品(α7R III)

これもシカゴ劇場です。暗部を持ち上げると観光客の表情まで再現されました。フルサイズセンサーの階調の良さが出ています。私は手ブレを起こしやすい方なので、こういった明暗のコントラストが強いシーンではシャッター速度が遅くなることもあるので、αの手ブレ補正に助けられています。手ブレ補正が良く効くのも、αを買った理由の一つですね。

6151さんの作品(α7R III)

ヘリからの空撮です。ちょうど太陽が出てくれてラッキーでした。青がとても好きな色味です。ヘリの窓の傷のせいか、いい感じでキラキラしたゴーストを意図的に入れることができました。地上の小さな車がちゃんと車とわかるように、細かく描写されていることにも感動しました。

6151さんの作品(α7R III)

◇   ◇   ◇

詩歩さんの作品

詩歩さん: この写真はウクライナの「恋のトンネル」です。α7Ⅱを買って2回目の旅行の時ですね。自分の後ろ姿を写したかったので、三脚を立ててカメラをセットし、光の良いところまでだいぶ歩いています。このときは周りに誰もいなかったので撮影を頼めませんでしたので、スマートフォンのリモートシャッターで撮っています。

詩歩さんの作品(α7 II)

こちらはマッターホルンです。見晴らしの良い場所で、同行してくれてた現地の観光協会のガイドの方に19枚撮ってもらったうちの1枚をトリミングしています。もとは縦位置画像です。レンズ交換式のカメラに使い慣れていない方に撮ってもらうので、パッとカメラを渡してとりあえず連写してもらって、それでしっかり撮れるこのカメラは心強いと思います。設定はいつもオートです。

詩歩さんの作品(α7 II)

これは日本の絶景の一つで、福岡県福津市・宮地嶽神社の「光の道」です。入場制限が発生するほどの人気スポットです。チャンスは年2回。撮った時は逆光で景色がほぼ真っ黒に写ってショックだったのですが、宿に戻って現像してみると、空の色や影の中の描写が復活したのが嬉しかったです。

詩歩さんの作品(α7 II)

三重県紀北町の花火大会で打ち上げられた、彩色千輪という花火を撮ったものです。このときは三脚とレリーズケーブルを使い、周りにいた花火撮影に慣れた方にアドバイスをもらいながら、マニュアル露出で打ち上げの一瞬に臨みました。実はまだ左右や上に花火が広がっているのですが、トリミングで視界いっぱいに花火が広がる様子を表現しています。

詩歩さんの作品(α7 II)

これは本物のキリンです。ケニアのジラフマナーというホテルの朝食時の1コマ。薄暗い朝6時ごろ、ISO 3200で1/15秒の撮影です。ケニア人のホテルスタッフにカメラを渡して撮ってもらいました。この時もカメラに慣れた方ではなかったうえに、このキリンが動くため非常に難しい状況でした。そんな状況でもオート設定と連写性能のおかげで、私の顔の向きとバランスの良い、奇蹟の1枚を撮影することができました。

詩歩さんの作品(α7 II)

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中田久美子さんの作品

中田さん: これはニューヨークにある911の慰霊碑です。友人の子どもが2人でマンハッタン側に走っていくのをとっさに捉えました。最初のα7を買って3ヶ月目くらいの時の写真ですね。とっさだったこともあり、フルオートです(笑)。

中田久美子さんの作品(α7)

次はお皿やお花をスプレー塗料で塗って自分で作ったオブジェです。仕事で内装関係もしているので、こうしたオブジェを作る材料は豊富にあります。スナップも好きですが、こういう被写体を作り込み、自宅で撮る作品も好きですね。

中田久美子さんの作品(α7)

これも自宅で撮影した作品です。釘は錆びさせて成長させ(笑)、花の錆びの部分は錆塗装にしています。自宅の倉庫の一角をスタジオにしていますが、こうした作品を撮る前に被写体の構想を練ったり準備している時間も楽しみの一つですね。レンズはFE 90mm F2.8 Macro G OSSです。

中田久美子さんの作品(α7S II)

ドッグトレーナーをしている娘に、犬のポジショニングなどを協力してもらって撮りました。いまならα7 IIIなどで動物対応のリアルタイム瞳AFが使えるので、またこうした動物をテーマにした作品を撮りたいです。

中田久美子さんの作品(α7S II)

梅雨時期に作った作品です。ちりとりに水を貯めて斜めに水を落とし、自分好みの水の流れを表現しました。背景の青い布も含めて良い色合いになっています。最近、ライティングにはLEDを使っていますが、αはそうした状況でも思い通りの色が出る印象です。

中田久美子さんの作品(α7R III)

フルサイズαならではの良さとは?

——三者三様の作品で見応えがありました。お持ちのレンズについて教えていただけますか?

中田さん: ソニー製以外のレンズを含めて15本くらいですね。撮影に行くときはいつも悩みます。たいてい車での移動なのでたくさん連れていくのですが、結局使うのは1本とか(笑)

詩歩さん: 日本ではVario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS、海外や日本でも特に望遠が必要な時にはFE 24-240mm F3.5-6.3 OSS。外でレンズを変えることはないですね。自分の持ってるレンズの範囲で撮ろうとします。

——次に欲しいレンズはありますか?

6151さん: FE 12-24mm F4 Gですね。街も部屋の中も何もかも写し込む。新しい何かが撮れそうな気がします。

中田さん: FE 135mm F1.8 GMです。一度使ってみて好きになりました。でも私には重いので、ソニーさん軽い135mmをぜひ!

詩歩さん: 星を撮るので、明るい広角レンズがあればと思うのですが……小笠原諸島に行った時も、星が綺麗でした。

——それなら今年、FE 24mm F1.4 GMというレンズが出ています。広角で明るくて画質が良いので、星を撮るのにぴったりです。

詩歩さん: 私の使っているα7 IIにはないのですが、星空を撮る時のように暗いとき、画面を明るくする機能がα7 IIIにありますよね。

中田さん: ブライトモニタリング機能ですね。ボタンを押すだけで画面が明るく表示され、ピントが合わせやすくなります。便利ですよ。

——他にもα7R III/α7 IIIで進化した機能はありますよね。

詩歩さん: タッチパネルもそうですね。私は観光地で周りの人にカメラを渡して撮ってもらうので、タッチパネルの方が撮りやすくなるかもしれません。

——中田さんはαを3世代乗り継いできていますが、進化したと感じる点をありますか? 例えばAFは?

フルサイズミラーレスαの第1世代から使ってきた身からするとから使ってきた身からすると、「ここでピントが合うなんて、αじゃない!」と思うほど、いまはピントが速く正確に合いますね。AFはやっぱり違います。初代はマニュアルの方が速い時があったくらい(笑)。5年間でここまで進化したとは。

——6151さん、α7R IIIを使って観て、一眼レフカメラより良いと感じたことはありますか?

6151さん: αは雨に弱いと聞いていたのですが、そんなことはありませんでした。私が使う限りではまったく平気です。そして小さくて軽くて手ブレしにくい。これは手ブレを起こしやすい私には嬉しいです。

あとは動画です。これまで使っていた一眼レフカメラより動画が撮りやすくなりました。良いと思ったシーンは、写真だけでなく、動画でも残したいです。それもあって、バッテリーの持ちが良いのは助かります。動画もためらうことなく残せるようになりました。

液晶モニターが上下に動くところもいいですね。カフェなどでテーブルフォトの撮影をするのですが、いままでのカメラはモニターが動かないのでほとんど勘で撮っていちいち写真を確認して、少しずつ調整いました。それが撮影中に出来栄えを確認しながら俯瞰で撮れるようになったのは助かります。いろいろありますが、とにかく仕事がめっちゃ早く終わるようになったのがうれしいです(笑)色合いについては。私は青が好みですね。

——操作性に関してはいかがでしょう。

中田さん: 私は右手の感覚がないため押しづらいボタンがあるのですが、それをカスタムボタンで好きな位置や機能に設定できるのはいいですね。一度決めたらカスタムボタンの機能は変えません。

——みなさんはインスタグラムやFacebookでご活躍ですが、カメラからスマートフォンへWi-Fiで送信する機能は使っていますか?

詩歩さん: 私は使わないですね。αでは決めショットしか撮りません。スマホからSNSにあげるような例えば食事の写真などは、スマホで撮影しています。やはりαで撮影した決めショットはパソコンからアップロードしたいですね。文章もスマホではなくパソコンで作りたいです。

中田さん: 私も同じ。カメラで撮った写真はスマホからはほぼアップロードせず、すぐにパソコン入れます。東京カメラ部(Facebook)も全部そうですね。

6151さん: みんな結構真面目にやっているんですね。わたしは気分でスマホからざっと送ったりします……なので、カスタムボタンにはWi-Fi機能を割り当てていて、すぐにスマホに送れるようにしています。

——では写真を始めようという読者の方に、メッセージをいただけますか?

中田さん: カメラや作品を通して人との繋がりが広がったのが一番です。年齢も違う、職業も違う人とつながりました。大げさではなく、人生が変わりました。

詩歩さん: カメラを持たない旅人は、晴れ=良い、雨=よくないという感覚です。それが写真のことを考えると、晴れでなくても楽しめるようになりました。空が赤く焼けて欲しくても雲がひとつもないと困るし、雨が降れば水たまりが綺麗。雲海、霧氷、サンピラーなど、気象条件に合わせた現象と出会えます。カメラを始めてハズレの日がなくなったのは、旅人としてすごく楽しいです。

6151さん: 自分がいいなというものを撮り続けることは、未来の自分のためにもなりますし、何か素敵なものにつながるかも知れません。私自身がそうでした。メッセージがあって写真を撮り始めたのではないけど、好きでやってたら写真家になれた。自分の好きなことを信じて、それを宝集めのように楽しんでもらえたら、より人生が豊かになるのではと思います。

座談会を終えて……

そんなこんなで話がつきず、3時間以上も続いた座談会。3名のαへの印象をまとめるとこんな感じでした。

フルサイズセンサーの強み
3名とも画質への評価が高く、特にRAW現像時に失われたと思っていた暗部から色彩が出てくるなど、階調やレタッチ耐性に関する感想で盛り上がりました。

小型ボディ・高性能への評価
小型軽量ボディが撮影の幅を広げるという声と、フルオートで撮れる安心感やバッテリーの持ち、AF性能、多彩なレンズラインナップなど、フルサイズミラーレスで先行するαが持つ強みがたくさん飛び出しました。

低価格で上記の性能を実現する「α7 III」にも話題が及び、「α7 II」を所有する詩歩さんに他の2人が新しい「α7 III」を勧める場面も。フルサイズミラーレスカメラで写真に本格的に取り組むなら、バランスの良さが光るカメラといえそうです。

提供:ソニーマーケティング株式会社

デジカメ Watch編集部