デジカメドレスアップ主義
ブライドルレザーで正装する
ライカM(Typ 240)+ Opton Sonnar 50mm F1.5 T
Reported by澤村徹(2014/3/20 08:00)
- ボディ:ライカM(Typ 240)
- レンズ:ツァイス-オプトン ゾナー50mm F1.5 T
- マウントアダプター:レイクォール CC-L39
- マウントアダプター:レイクォール L-Mリング(半欠きタイプ)
- カメラケース:Deff&KIMOTO 「Noble」 Harfcase for Leica M
- ストラップ:octavus×SOMES ブライドルレザー ショルダーストラップ
本連載では様々なドレスアップを紹介しているが、基本的にはオフの日を意識してスタイルを考えている。要は休日の私服のイメージだ。デジタルカメラが主流になってから、ストラップやケースはカジュアルなものが増えている。デジタルカメラ自体が今風のデザインなので、それに合わせてカメラアクセサリーのテイストも変化しているわけだ。しかしながら、M型ライカのようにデジタルになっても普遍的スタイルを貫くカメラもある。このようなカメラは、やはり昔ながらのクラシックスタイルで携行したい人も少なくないだろう。今回はライカMタイプ240をベースに、正統派クラシックスタイルを考えてみた。
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まず、カメラケースとストラップはブライドルレザー製を選んでみた。ブライドルレザーはイギリスの伝統的な製法で作られたレザーで、堅牢性と美しい光沢に定評がある。ロウ引きのレザーとしても有名だ。元々はイギリスで馬具に用いられていたレザーなので、その頑丈さは改めて語るまでもない。こうしたブライドルレザーをカメラアクセサリーに使うのは、かなりの贅沢と言っていいだろう。
カメラケースはDeff&KIMOTOの「Noble」Harfcase for Leica Mだ。革は薄めで軽量だが、ブライドルレザーだけあって硬くしっかりとカメラを包み込む。シボのない銀面が深い光沢をたたえ、これぞカメラの正装といった面持ちだ。ビルトイングリップと側面のステッチが特徴的で、単なる懐古調ではなく、クラシックスタイルを現代的に解釈している点が好印象だ。
ストラップはオクターヴ×ソメスのブライドルレザー ショルダーストラップだ。ソメスは日本唯一の総合馬具メーカーで、同社の製品はトップジョッキーにも愛用されている。2本針と呼ばれる伝統的かつ堅牢なハンドステッチで製造され、ショルダー部分にはクッションを封入する念の入れようだ。M型ライカはむろん、一眼レフや中判カメラでの使用にも耐え得るだろう。コバもていねいに磨き込まれ、いわゆる一生モノタイプのストラップである。
レンジファインダー機のM型ライカは、他マウントのレンズを使う際に距離計連動させる必要がある。この距離計連動タイプのマウントアダプターをカプラーといい、ライカユーザーの間では古くから親しまれているアイテムだ。特に旧コンタックスのカプラーは有名である。今回のドレスアップはトラディッショナルなスタイルがテーマなので、旧コンタックス用カプラーで定番セットアップを狙ってみた。
今回用意したカプラーはレイクォールの新製品だ。カプラーは数あるマウントアダプターの中でも特に製造が難しく、既存の製品は一長一短があった。レイクォールは老舗マウントアダプターメーカーだけあって、きわめて完成度の高い仕上がりだ。まず距離計連動が正確で、開放近接でもピタリとピントが合う。オプトンゾナーとジュピター50mm F2を試してみたが、どちらのレンズでも狙い通りにピント合わせできた。レンズの着脱に無理な力を入れる必要がなく、取り付けたレンズがガタつくこともない。ヘリコイドの動きは軽く滑らかで、最短および無限遠位置から戻す際もストレスなく動いてくれる。
レイクォールによるとヘリコイド製作ははじめての試みだというが、現時点でトップクラスのカプラーであることはまちがいない。なお、レイクォールのカプラーは旧コンタックス(コンタックスC)とニコンS、別々に用意されている。両者は距離計連動位置が異なるので、レンズに適合したカプラーを購入しよう。また、35mm以下の広角レンズは使用不可、もしくは条件付きでの使用となるものが多い。レイクォール側で使用可能レンズのリストを用意しているので、購入前に問い合わせてみるとよいだろう。
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