デジカメドレスアップ主義:X100レザーケース百花繚乱(前編)

富士フイルムFinePix X100
Reported by澤村徹

 早いものでFinePix X100が発売になって7カ月がすぎた。ただし、サードパーティー製の関連アクセサリーは、半年を経過してようやく出揃ったところだ。特にレザーケースやレンズフードは設計に時間がかかるため、夏あたりからめぼしい製品が登場しはじめた。今回はFinePix X100のレザーケースをメインに据えたドレスアップを、前後編にわけてお届けしよう。

  • ボディ:FinePix X100
  • ケース:リコイル Battlefield camera case/Upgrade version
  • ストラップ:リコイル ネック/ショルダーストラップ(参考商品)
  • 貼り革:Aki-Asahi FinePix X100用貼り革キット(ゴールディシュ・ブラック・クロコダイル)
  • フード:スマイルカメラ LIM'S SAH-X100F1 Ver.1
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 1例目はリコイルのレザーケースをピックアップしてみた。同社はソニーNEX-5のケースあたりから注目を集め出したレザー工房で、昨今はミリタリースタイル&ラグジュアリーをコンセプトに製品開発している。今回取り上げたBattlefield camera caseは、戦場カメラマンをモチーフにした荒々しい仕上げが特徴的だ。レザーの表面にダメージ加工を施し、戦場で酷使されたかのような表情である。スナップボタンや二重リングもダメージ加工済みで、ディテールにこだわった作り込みだ。

 本製品は以前限定生産され、今回クラッシュレザーシリーズ第2弾として再び限定生産されることになった。クラッシュレザーを用いた荒々しいテイストはそのままに、固定ストラップとDカン金具を追加し、アップグレードバージョンとしての再販である。発売開始は10月上旬の予定だ。

 レンズフードはアルミ製のリムズSAH-X100F1 Ver.1を付けてみた。マットブラックにシルバーラインが眩しいスタイルだ。この製品はフード部とアタッチメントの2ピース構成になっており、未使用時はフードを逆さまに付けることができる。また、純正アダプターリング「AR-X100」がなくても装着可能だ。リムズは韓国のカメラアクセサリーブランドで、日本国内ではスマイルカメラならびにオリエンタルホビーで取り扱いがある。

ダメージ加工を施したクラッシュレザーを使用。限定20個の生産で、価格は1万1,500円だ側面にDカン金具を装備。ここにストラップを装着すれば、ライカM5風の縦吊りが可能だ
底面のネジでレザーケースを固定する。そのため三脚穴は使用できない付属の二重リングもダメージ加工済みだ。徹底したこだわりを感じさせる
参考商品のクラッシュレザー製ストラップ。肉厚のレザーで存在感があるアルミニウム製で、スタイルは純正オプションフードに似ている。価格は4,980円だ
本体はアタッチメントとフード部に分かれている。造形は精巧で好感がもてる


  • ケース&ストラップ:カメラピープルストア FinePix X100ホルダーセット
  • 親指グリップ:match Technical Services Thumbs Up EP-5S

 2スタイル目は、サードパーティー製としてはめずらしい公式ロゴ入りレザーケースだ。富士フイルム、カメラピープルストア、そしてレザーファクトリーロベルの3社共同開発により、X100の公式ロゴ入りケースが誕生した。ケース自体はオイルレザーを使用し、新品の状態で使い込んだようなビンテージ感がある。さらにこの製品は、ケースというよりもスキンと呼びたくなるフィット感だ。レザーケースは革の浮きを押さえるため、薄い金属片を仕込むことが多い。ところが本製品は、金属片を使わずにタイトフィットを実現している。採寸および設計にずいぶんと時間を費やしたはずだ。

 アクセサリーシューにはマッチテクニカルサービスの親指グリップを装着してみた。これはホールド時に親指をかけ、安定性を増すためのアイテムだ。従来はライカX1用をFinePix X100用として流用販売していたのだが、親指の据わりがわるく、専用品の登場が待たれていた。サムズアップEP-5SはX100専用設計だけあって、親指の位置が絶妙だ。加えて、シルバーのEP-5SはX100の軍艦部とほぼ同色で、見た目の収まりもよい。まさにファン待望のアイテムといえるだろう。

カメラピープルストアとマップカメラで取り扱いがある。価格はストラップ込みで1万5,750円両サイドの吊り環でケースを固定する。フォーカスモード切換レバーにアクセスできる
裏面の下部に「FINEPIX X100」とロゴマークが刻印されているスナップボタンを外すと底部にイージーアクセスできる。バッテリーやメモリカードの交換が容易だ
カラーバリエーションは、ブラック、ブラウン、グリーンの3色展開だ同素材、同色のレザーストラップが付属している。肩当てに「X100」とロゴマークが入る
X100の軍艦部とほぼ同色のカラーリングだ。価格はスマイルカメラにて1万4,800円カラーバリエーションはシルバーとブラックの2色展開だ


(さわむらてつ)1968年生まれ。法政大学経済学部卒業。ライター、写真家。デジカメドレスアップ、オールドレンズ撮影など、こだわり派向けのカメラホビーを提唱する。2008年より写真家活動を開始し、デジタル赤外線撮影による作品を発表。玄光社「オールドレンズ・ライフ」シリーズをはじめ、オールドレンズ関連書籍を多数執筆。http://metalmickey.jp

2011/10/3 00:07