私はこれを買いました!

静止画と動画を1台でカバーできるミラーレスカメラ

パナソニック「LUMIX G9PROII」(木村琢磨)

年末恒例のお買い物企画として、写真家・ライターの皆さんに、2023年に購入したアイテムをひとつだけ紹介していただきました。(編集部)

三脚いらずで、気軽にRecを回せる小型軽量ボディ

2023年もカメラ、レンズ、ライティング機材などがたくさん発売されましたが、中でもコレというのはやはり「LUMIX G9PROII」。

私はG1との出会いによりLUMIXデビューを果たして以降、GHシリーズに関して最新の6以外は全て購入している。GH6のスペックを見た時にマイクロフォーサーズの動画機として導入したいなと思っていたが購入のタイミングを完全に逃してしまった。そしてGH6の導入をずーっと悩んでいるところに突如として現れたのが「G9PROII」だ。

私はカメラ規格の中でも、マイクロフォーサーズが一番好きであり自分の作風とスタイルに一番合っている。私の場合はスチルだけでなくムービーの撮影も多いので、静止画/動画を1台でカバーできるカメラが望ましい。G9PROIIは画素数も2,521万画素にアップし、動画性能もGH6と同等なのは非常に嬉しいポイントだ。このGH6同等の動画スペックが、本機購入の完全な決め手となった。

近年は動画作品の制作も増えていて、フルサイズのシステムは大掛かりなセットになることが多く、私の場合はイメージの鮮度が落ちる前にRecを回したいタイプなので小型軽量で手持ち撮影できる機材が望ましい。G9PROIIは手ブレ補正も劇的に向上しており「ほぼジンバル」で撮影したような結果が簡単に得られるのは実に私向きだ。

動画スペックが想像以上に高かったので、今後動画収録に関してはフルサイズ機の出番は間違いなく減るだろう。最近はコンテンポラリーダンスのチームと映像作品を制作していて、先日も導入したばかりのG9PROIIを使って収録した。強力な手ブレ補正のおかげでFix撮影も三脚要らずで撮りたいと思った瞬間にRecを開始することができた。AFの追従も素晴らしく安心してフレーミングやカメラワークに集中できる。外部SSDを使えばProRes422 HQ/ProRes422の記録にも対応するので、動きが大きな被写体でも安心して収録できる。そしてスチル撮影でもSSD記録ができるのでまさにハイブリッドカメラとして完璧な一台だ。

ネイチャーシーンでダンスを撮りたいと思い砂丘や海でダンサーの皆さんにアドリブで身体表現をしてもらい、カメラワークもその場のアドリブで撮影。その場でお互いに感じた直感で世界観を作り上げていく
G9PROII/LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm F2.8-4.0 ASPH. POWER O.I.S./マニュアル動画モード(1/250秒・F5.6)/ISO 1600/4K60p収録からの切り出し(撮影協力:ズンチャチャ/助成:公益財団法人 福武教育文化振興財団)

近況報告

2024年2月15日(日)からOM SYSTEMギャラリーにて個展「INside(me)」を開催します。自分の「好き」だけで構成した写真展になります。2月26日まで開催しますので是非お立ち寄りください。

木村琢磨

はち株式会社代表取締役。岡山県在住のフリーランスフォト&ビデオグラファー。広告写真スタジオに12年勤務したのち独立。主に広告写真(風景・料理・建築・ポートレートなど)を撮影。ライフワーク・作家活動として岡山の風景を撮影。12mのロング一脚Bi Rodやドローンを使った空撮も手がける。